だいくんせんせー。(Oshioka Daisuke)

臨床心理士・公認心理師・博士(心理学)の大学教員。専門は,小児科・精神科・児童精神科で…

だいくんせんせー。(Oshioka Daisuke)

臨床心理士・公認心理師・博士(心理学)の大学教員。専門は,小児科・精神科・児童精神科での心理臨床,産業・労働領域および災害時のメンタルヘルス。第23回 出生前・周産期心理学と健康学会 国際会議において,日本人初の「優秀研究賞」を受賞。

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#1 ご挨拶

はじめまして,「だいくんせんせー。」といいます。臨床心理士・公認心理師・博士(心理学)です。 大学教員として,臨床心理士や公認心理師の養成に携わりながら,小児科・精神科・児童精神科での臨床や,自治体病院内に設置された職員相談室での臨床に従事してきました。 noteでは,私が専門としている領域(保健・医療と産業・労働)における心理療法家の仕事に関することや,研究のこと,たまに私自身のことについて,可能な限り難しい言葉(専門用語)を使わず記事にしようと思います。 細く長くn

    • #5 産業・労働領域での心理臨床1

      私たち臨床心理士・公認心理師(以下「心理療法家」という。)は,実は様々な領域で働いています。 公認心理師を例に,その職域を図示しているページはこちらからご覧いただけます。 主要5領域(とか分野)と呼ばれているなかでも,私は保健・医療と産業・労働での臨床を専門としていますが,この記事では,産業・労働領域での心理臨床について綴っていこうと思います。 私が従事してきた,自治体病院内に開設された職員相談室の対象者は,県立3病院に勤める全病院職員です。全病院職員といってもそこには

      • #4 児童精神科での心理臨床1

        児童精神科で働く私たち臨床心理士・公認心理師(以下「心理療法家」という。)の仕事について,その一端を綴ってみようと思います。 まず,主たる対象となるのは,精神科的な不調・心理的な不調等を抱えるお子さんです。しかし,お子さんだけに関わるのではなく,必要に応じて親御さん等の「関係者に対し,その相談に応じ,助言,指導その他の援助を行う」こともあります(「  」は公認心理師法 第二条 三から引用)。 私たち心理療法家は,主治医からの指示を受け,お子さんの年齢に応じた心理検査等を用

        • #3 精神科での心理臨床1

          統合失調症,双極症,うつ病,不安症や強迫症等々,心の不調を抱える患者さんの診療を担う精神科は,一人の専門家が全てを行うわけではありません(精神疾患の名称については主にDSM-5-TRから引用)。 精神科医・看護師・ソーシャルワーカーなど様々な職種の専門家が協力しながら,患者さん一人ひとりに必要なケアを提供しています。そこには,臨床心理士・公認心理師という「こころの専門家」(以下「心理療法家」という。)が含まれる場合もあります。 この多職種連携はオーケストラのようです。指揮

          #2 小児科クリニックでの心理臨床1

          主に,身体の不調を抱えるお子さんとその親御さんが訪れる小児科クリニックでは,日々,さまざまな症状を訴える子どもたちが診療を受けています。 私はその一角で,臨床心理士・公認心理師という「こころの専門家」(以下「心理療法家」という。)として,お子さんとその親御さんの心理的支援を担当してきました。 身体の診療だけでは見えづらい子どもたちのこころの内にも,様々な感情や思考,想いが渦巻いています。痛みや不調と向き合う彼らは,同時に,恐れや不安,時には孤独感を感じることがあるかも知れ

          #2 小児科クリニックでの心理臨床1