【本社工場のご紹介】狭小スペースでも様々な工夫を凝らした零細企業の日常
有限会社 秋山産業は、サンドブラスト、バレル研磨に関する機械・材料や各種研磨機材の販売、歯科技工用研磨材料の製造販売を行っております。
2022年5月より新しい事業所「しのぶがおかベース」を開設し二拠点体制がスタートしました。
1年と少しが経過してようやく落ち着いてきましたので、各拠点についてご紹介したいと思います。
今回は、二拠点の1つ「本社工場」の日常をご紹介します。
本社工場の役割は材料製品工場と出荷センター
本社工場では、主に自社オリジナル材料製品の生産と全商品の出荷業務を行っております。
床面積12坪・2階建ての狭小スペースではありますが、スタッフ一同が日々工夫を凝らして使い勝手が良く快適な職場作りに努めてくれてます。
各所にどのような工夫を凝らしているのかについても併せて紹介したいと思います。
外観
本社工場は2001年に建築しました。
築22年ですが、2018年に大阪府を襲った台風被害により外壁や屋根の一部が損傷し、その機会に屋根と外壁塗装を行いリフォームしましたのでまだまだ綺麗な建物です。
1階:入出荷場・商品置き場
玄関を開けると、入出荷場と商品置き場(一部商品の在庫置き場、受注生産品の仮置き場)になっております。
常に所狭しと入荷物、出荷商品で溢れかえっています。
秋山産業の取扱商品は重いものが多く台車の活用は必須です。
この狭小スペースでもスタッフに大きな負担が無いように、昇降台タイプや低振動・低騒音のプラ車輪付き等 荷物の種類や量、目的に応じて5種類の台車を使い分けております。
また、全ての台車がパレット台の下に収まるようにしており作業する場所を確保しております。
あと、秋山産業らしさとして・・・??台車に名前が付いています(笑)
名前を付けると意外に愛着を持てますよ。
限られたスペースでもフォークリフトを取り回せて、且つできるだけ積載数を確保するために、パレットやパレット台は既製品を使用ぜず当社オリジナルのものを製作し使っております。
パレット台の脚も先述の通り台車を下に収めることを考慮して設計しております。
2022年5月から2階部分も作業場になったため、1階⇔2階のモノのやり取りのために荷物用エレベーターを設置しました。
運搬作業の安全に一役買ってくれてます。
また最近、商品ラベル棚を設置しました。
今まであちらこちらに点在していた1階で製造する商品全てのラベルを、棚に一括管理することでとても見つけやすくなりました。
現場スタッフが自ら問題点を気づき提案し、棚の選定、設置据付も自分たちで行ってくれました。
秋山産業のスタッフは日々自発的に現場改善活動に取り組んでくれる方々が多いので本当に助かってます。
1階:作業室
入出荷場・商品置き場の奥には1階の作業室になっております。
ここでは砂製品の小分け作業(計量、充填、包装)をメインに行っております。
砂商品を取り扱っておりますので粉じん対策は必須です。
各ブースに局所集塵を設けており、スタッフに健康被害が無きよう安全対策を行っております。
ここでも狭小作業場だからこそ最大限スペースを確保するために一工夫を。
使用している作業台は全て自作しており、作業者にとって理想的な動線確保とデッドスペースを限りなく削るようにしております。
2階:作業室
2階の作業室では小さくて軽量の製品の生産、加工、包装などを行っております。
研磨製品を加工する際には砥粒が脱落する場合がありますので、こちらの作業室でも局所集塵設備を設けております。
しかも、集塵配管は作業台下面に這いつくばるように設置し、できるだけ有効スペースを確保しました。
秋山産業では今年5月から、製造指示確認、実績報告等をクラウドシステムで行うこととし、製造現場は完全ペーパーレスになりました。
クラウドシステム用のPCは小型のものを作業台の下に這いつくばるように取り付け、ディスプレイは自由自在に動かせるモニターアームを使って設置。
ここでも有効スペースの確保にこだわってます!
また、この2階作業室は勉強会やミーティングスペースにも活用できるようになっております。
1階と同じく現場スタッフの提案・実施により、2階で製造する商品全てのラベルを「商品ラベル棚」で一括管理しており、必要なラベルをすぐに取り出せるようになってます。
2階作業室は2022年5月から使用開始した比較的新しいエリアです。
元々は事務所でしたが、新しい事業所「しのぶがおかベース」の開業により事務機能の多くが移転することで、リフォームを行い新たな作業室として生まれ変わりました。
2階:事務スペース・在庫置き場
2階作業室の隣の部屋は、事務スペースと2階製造商品の在庫置き場です。
こちらも2階作業室と同様、2022年5月から使用開始した比較的新しいエリアになります(以前は打ち合わせや休憩、軽作業用の多目的スペースでした)。
新しい事業所「しのぶがおかベース」の開業により事務機能の多くが移転することとなり、本社工場での事務スペースは机1個の簡易的なものにするつもりでした。しかしながら、本社工場でも予想以上に事務機能が必要であることが判明し、常時2名が利用できる体制を整えました。
秋山産業の事務スペースには快適に仕事をするための2つの特徴があります。
1つ目は全PCのディスプレイをデュアル(2枚)化していること。
これによりPC作業が格段に快適になりました。
秋山産業では二拠点体制にしたのを機に、ペーパーレス化を推進しております。
例えば、受信したFAXは紙では出力されません。PDF化されクラウドに保管され、どこでも見える仕組みになっております。
他にも様々な書類やデータはほとんどクラウドを介してやり取りするようになっております。
このため、事務仕事を快適に行うためにデュアルディスプレイは必須です。
ディスプレイやモニターアームによっては比較的安い初期投資で済みますので、PCを長時間使うお仕事に方には本当にお勧めです!
2つ目は事務用椅子ではなくゲーミングチェアを使っている点です(長時間作業用のブースのみ)。
半分は私の趣味ですが(笑)、ゲーミングチェアを使い始めてからは身体への負担は軽減しましたし、事務作業が原因の腰痛は無くなりました。
ちなみに採用したのは「DXRacer DXR v2」というモデルで、座面が低く身長の小さい人でも座りやすかったのが決め手でした。
2階で製造した完成商品はこの部屋の棚に集約して在庫しております。
傍には荷物用エレベーターがあるため、少ない動線で1階へ出荷商品を送り出すことができるように配慮しております。
【まとめ】狭小スペースでも使い勝手が良くて快適な職場作りの工夫
いかがでしたでしょうか?
秋山産業ではスタッフ一同が自主的に良い作業環境作りを、皆で話し合い楽しみながら行ってくれています。
本社工場で今まで行ってきた工夫は以下の通りです。
荷物の種類や量、目的に応じて5種類の台車を準備
全ての台車がパレット台の下に収まるようにしている
パレットやパレット台はそのスペースに合わせて自作または特注品
商品ラベルを探しやすくするように専用棚を設置して一括管理
作業台はそのスペースに合わせて自作
局所集塵の配管は天井または作業台下面に這いつくばるように設置し、できるだけ有効スペースを確保
作業室PCは小型のものを作業台の下に這いつくばるように取り付け
ディスプレイは自由自在に動かせるモニターアームを使って設置
事務用PCは全てデュアルディスプレイ
長時間使用する事務用椅子はゲーミングチェアを使用
良い職場作りに終わりはありません。
これからもスタッフ全員で力を合わせて日々のアップデートに努めていきたいと思います。
このような改善活動が、商品・サービスの品質向上、業務時間やスタッフの負担軽減に繋がることは間違いありません。
また、スタッフが自発的に気づき提案・実行する、スタッフ同士がコミュニケーションを取り合ったりする機会となりますので、この活動がスタッフを成長させてくれていると確信しております。
もし「ウチの会社ではこのような工夫を行っているよ」というご意見がございましたら参考にさせて頂きたいので是非教えて下さいね。