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こだわる、やさしさ 磨く、オンリーワン

有限会社 秋山産業は、大阪府でサンドブラスト、バレル研磨に関する機械・材料や各種研磨機材の販売、歯科技工用研磨材料の製造販売を行っております。

当社の1年間の売上のうち、自社製品販売の占める割合は約56%になります。今後も自社製品にはまずます力を入れていく予定であり、商品企画や品質保証、生産、流通等 一連の業務で「秋山産業らしさ」を出しながら日々取り組んでおります。

秋山産業ブランドの製品

では「秋山産業らしさ」って何でしょうか?

長年の間、私の頭の中のどこかには何となくあるものの、それを具体的に言語化してきませんでした。
このため、今年4月の新しい組織体制にて新しく「マーティンググループ」というチームを編成する機会を受けて、この「自社製品における秋山産業らしさ」を「ブランドコンセプト」としてしっかり言語化することにしました


ブランドコンセプトとは?

「ブランドコンセプト」とはそのブランドの「目指す姿」で、私たちのブランドがお客様に対して

  • 共感価値に対する果たすべき使命とは何か?

  • 提供したい価値とは?

についてのイメージを表現したものです。もっと簡単に言うと「ブランドらしさをシンプルにわかりやすく表現したもの」ですね。
代表的な例として、スターバックス「サードプレイス」、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン「NO LIMIT!」、RIZAP「結果にコミットする」などがあります。どのブランドコンセプトも、誰もが知っていて納得感があってわかりやすい!

商品・サービスのみならず、そのブランドに携わる一連の業務を通じてブランドコンセプトを正しく伝えることで、お客様に共感して手に取っていただく、納得して選んでいただく、そしてファンになっていただくことに繋がっていきます。

早くも結論になりますが、題名にもある「こだわる、やさしさ 磨く、オンリーワン」、これが秋山産業の新しいブランドコンセプトです。

ブランドコンセプトに載せた想い

秋山産業のブランドコンセプトは、「こだわる、やさしさ 磨く、オンリーワン」。

このブランドコンセプトには、「こだわる、やさしさ」と「磨く、オンリーワン」の2つでお客様に応えていきたいという想いが詰まっております。

こだわる、やさしさ

サンドブラスト、バレル研磨に関する機械・材料や各種研磨機材の専門業者として私たちだからこそできることは何か?それは、製品自体の品質の良さや情報提供の量や質による「安心感」「わかりやすさ」ではないかと考えました。
また、受注から製造、出荷、アフターサービスまでの一連の流れを「真面目に」「きちんと」取り組んでいくことを使命としております。
特に情報提供については非常に特殊な製品を扱っているため、お客様が強く求められていることだと思います。対面のみならずWebサイトやSNS等のオンラインコミュニケーションを通じて、情報提供も「真面目に」「きちんと」やっていくことが私たちの大きな価値提供の一つです

  • 安心感

  • わかりやすさ

  • 真面目に

  • きちんと

これら4つのキーワードを総称して「お客様にやさしくありたい」という想いであることから、「こだわる、やさしさ」という言葉が生まれました。

磨く、オンリーワン

先述の通り、非常に特殊な製品を取り扱っておりますが、自社製品はその中でも小型事業向けや小物部品用にさらにターゲットを絞って展開しております。

この分野においては、「他社製品と差別化し、お客様の固有課題を解決できるような製品を提供していきたい」という強い想いがあることから「オンリーワン」という言葉を採用しました。ただ、この想いは今までも当社が拘ってきたところなので、今後さらに磨きをかけていこうという決心から「磨く、オンリーワン」という言葉が生まれました。

秋山産業流ブランドコンセプトの作り方

なぜ今ブランドコンセプトが必要?

自社製品の商品企画、営業、広報活動について、昨年度までは主に私一人で行ってきました。しかし先述の通り、今年度の新しい組織体制により「マーティンググループ」が立ち上がり、これらの業務はチームで行うことになりました。

  • 現状では「自社製品における秋山産業らしさ」は私の頭の中に何となくある状態(=明確に社内で共有されていない)

  • 今年度よりチームで商品企画、営業、広報活動を行う組織になった

という状況から、チームメンバー全員が納得できる「ブランドコンセプト」の言語化はいち早く取り組むべき事項と判断しました。

チームで考えるための2つの大きな進め方

チームメンバー全員が納得できるブランドコンセプトを作るためには、勿論メンバー主体で考えて進めていかなければいけません
このため、まずは2つの大きな進め方としました。
1つ目は、短期間集中してグループワークで決めていくことです。最終的に約1ヶ月、計5回のグループワークを実施しました。1回あたり約2時間、議論が紛糾すると3時間ほど休み無しで行うこともありました。メンバーの皆さんは事前ワークも含めて本当によく頑張ってくれました。
2つ目には、今まで存在していた私の頭の中の「秋山産業らしさ」をメンバーには全く明かさず全てリセットしてグループワークに臨んだことです。私自身が今までの経験や主義主張に捉われず、一から考え直そうと覚悟を決めました。グループワークにおいて私は主にファシリテーター役に徹し、メンバー中心で意見が出て議論が生まれる場作りを心掛けました。

ブランドコンセプトシート

グループワークの進め方としては、事前に「ブランドコンセプトシート」なる帳票を作成し、それを各メンバーが実務の経験や調べた内容を元に意見を出し合い議論するという方式としました。

ブランドコンセプトシート帳票
  1. Webサイトにおける当社製品の評価、コメント

  2. 他社競合製品とその特徴

  3. 秋山産業っぽい企業サイトを探して見てみる

  4. 直接聞き取りアンケート結果

これら4項目についての調査結果を元に、「お客様からどのようなことが期待されているのか?」「当社が大事すべきことはなにか?」についての議論を展開していきました。

キーワードの抽出

次に、議論でとりまとめた結果を見て、多く出たワードを単語で抽出する作業を行いました。議論でその単語(キーワード)が多く出たということは、そこに私たちの目指す姿のヒントがあると考えたためです。同じような意味の単語はなるべく1つのキーワードに集約して、最終的に7個のキーワードを抽出しました。

キーワードからブランドコンセプトを作る

最後に、経営理念や社訓(バリュー)、そしてペルソナ(ターゲット顧客像)などを照らし合わせながら、抽出した7個のキーワードを活用してブランドコンセプトの言語化に取り組みました

キーワードからブランドコンセプト案を思考中

ここで1つ大事なルールを課しました。それは「20文字以内」に収めること
ブランドコンセプトは決めることも重要ですが、それを社内外に浸透させることがもっと重要です。先述の通り、シンプルでわかりやすく表現しなければ、社外は疎か社内でさえ覚えてもらえず浸透しません

この作業を全員でトライ&エラーを繰り返しながら行った結果、「こだわる、やさしさ 磨く、オンリーワン」という、メンバー全員が腑に落ちる18文字のブランドコンセプトが完成しました。

ブランドコンセプトを作って良かったこと

まだ作り立てホヤホヤですので十分な効果検証は行えておりませんが、作成に携わったメンバーの意識は明らかに良い方向に変わったと確信しております
自分たちの作った言葉ですので当然かもしれませんが、お客様対応や企画案件等の各業務でブランドコンセプトを意識した動きになっていると見てわかるようになりました。ブランドコンセプトが自らの業務の進むべき方向を示す「羅針盤」のような役割にもなっているようにも感じました。
集中的な短期決戦で自分事として作ることに取り組んだ結果、その言葉の意味を含めて自らに染みついたのかもしれませんね。

しかし繰り返しになりますが、ブランドコンセプトは決めることも重要ですが、それを社内外に浸透させることがもっと重要です

まだまだ道半ばです。
まずは最初のステップとして社内で自社製品に携わるメンバー全員に浸透させてもっと良い方向に行動変容を促していくこと、次に社外への浸透により私たちの目指す姿に共感してファンになって下さるお客様を増やす活動を行ければと考えております。

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