睡眠負債返済譚

10分で書けるところまで書く、終日眠かった本日の睡眠負債返済譚。21:13の現在、眠気は未だ体の中心にしっかりと鎮座ましましており、返済譚とはいいつつも、完済はできていない。10分で書けるところまで、なので、きっと途中で唐突に筆を置くはずだ。

そとはまだ暗かった。
枕元にあったはずのスマートフォンは、想定の位置よりも少し上にずれていて、手を伸ばしても指先が触れない。

仕方なく上体を起こし、眼鏡をかけてスマートフォンを握る。

02:47

狙っていたより少し早い目覚めだ。それでも03:30を過ぎた場合を考えるよりはマシか。空き缶・空き瓶の排出日だったことなどをぼんやりと思い出しながら階下へ下り水を飲んだ。

さて、仕事に取り掛かろう。この時のこの決断が悪かったのだ、なんて、まだ夜も明けぬまさに未明のこの時間には気づくはずもない。

空き缶、出しに行こうかな。先ほど階段を降りながら考えていたことを思い出したが、ゴミ捨て場にてかなり大きな音が出ることが容易に想像される。やめておこう。

今日の仕事は読みがメインだったはず。昨日勤務先で借り出してきた資料に目を通す。東日本大震災に関して石巻市がまとめた報告書を読みながら、ようやくなんとなく頭に出来てきた地図や風景と重ね合わせようと思うが、震災当時の写真を見るにつけ全然重ね合わさらない。景色が違い過ぎる。

食い入るように報告書に目を通していたら、空が白んでいた。04:40。集中力が切れそうだから、手元にあった全く別な資料に目を通すことにする。Local Economics Blueprint。地域経済の循環性を高めようというイギリスのトットネスという町の報告書だ。英語を読むことで頭が切り替わり、また少し集中できるようになる。その後に必要になるエネルギーを消費しすぎていることに、この時気づけばよかった。

05:30。空き缶をそろそろ出しに行ってもいいだろうか。この時間ならば、活動し始める住民も少なくあるまい。昨夜のうちに妻がまとめてくれていた空き缶・空き瓶ゴミを片手に外へ出る。湿った空気。きょうはそういえば雨の予報だ。まだ降り出してはいないものの、曇天の雲は比較的厚いようだ。あと1時間以内には降りすことだろう、など想像しつつ、空き缶を所定のプラスティックのカゴへ捨て、自宅へ戻る。

そろそろ起き出すころだ。

案の定、自宅へ戻った途端に寝室で気配がする。

10分で書けたのはここまでだった。以上。


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