会社を始めてみてわかったいくつかのことって話
九月末に会社を作った。
何を思って、何の会社を作ったのかって話は以前記事に書いたのでそれはそれとして、
やってみてわかったいくつかのことをまとめておこうと思う。
まず、こちらからのアクションから始まるということ。
会社を設立するには、まず書類を整えて法務局という役所に届け出る必要がある。まぁ自分で会社を立ち上げるのだから、そこは何かしら自分からのアクションが必要だろうというのはわかるけれど、
書類は何が必要で、何を書き何を書かないか、その他諸々全部自分で用意して、自分で役所に足を運ぶ。(届出は代行を依頼することもできるが、できる限り自分でやったほうがいいんじゃないかとはなんとなく思う)
会社を設立したら、期限内(2ヶ月)に税務署に設立の届出をしなければならないが、「期限内に税務署にこの書類を出してくださいねー」と法務局から言ってくれるわけじゃないので、これも自分で調べて自分で届け出る。
都道府県の税事務所にも届け出る必要があるが、こちらは1ヶ月以内。そもそも税務署と税事務所の違いもわかってないけど、行かなきゃいけない。
その他にも従業員を雇うなら健康保険関係の届出もしなきゃいけないし、労災関連の手続きもしなきゃいけないし、とにかく届出届出だ。
もちろんお金さえ払えば全部プロに代行してもらえるので、必ずしも自分でやらなくてもいい。
ただ、いずれにしてもこちらからのアクションで物事が動くという構造は変わらない。
どうだろう?
あたしはこの現実を知った時、軽く衝撃を覚えた。もちろんめんどくさいという意味での衝撃もある。
しかし、それだけじゃなく、「今までの環境では誰かがいつも教えてくれていた」のが当たり前じゃないということを初めて実感を伴って理解したことの衝撃だ。
教育課程にある間、そして雇われて働いている間には、このことにはほとんど気づかない。必要な届け出は誰かがやらなければならないけれど、それは雇われの従業員の仕事ではなく、経営者の責任だ。だから、そういう届出をする業務を任される人以外そういう届出が必要だということすら知らされることはないし、提出する書類は必ず誰かが期限も書き方も教えてくれるのだ。
経営する側になって初めてわかるまさに自己責任という言葉が当てはまるこの仕組みと、実はそれが社会のベースっぽいことを恥ずかしながら初めて実感した貴重な経験となっている。
学校でも教えてくれないし、雇用されていたら実感しない。
SNSではよく「自己責任!自己責任!」と叫ぶ人はたくさんいるけれど、おそらくそう叫んでいる人のほとんどは、自分が自己責任を取らされる立場になったことはないのだろうと思う。
忘れてましたじゃすまないことも多いのだ。もちろん、こういうあたしの素朴な気づきを「そんなの当たり前じゃん」と一蹴するのは簡単だろう。あたしもそうしていたかもしれない。
でも、実際にそういう立場に立つと、想像とロジックで「そんなの当たり前じゃん、自己責任じゃん」とすまし顔で語るのは全く異なることはすぐにわかる。
あたしは従業員を雇っていないのでまだ自分だけの問題として片付けることができるが、これが人を常勤で雇うとなるとどれだけ覚悟が必要なことか、今なら雇われているだけの立場よりもよりリアルに実感する。
気づいたことはそれだけじゃない。もしかするともっと世の中の仕組みの根本的な部分かもしれないのが、お金に対する考え方である。
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