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2024.11.14 東京都町村議会議長会 行政視察報告「浦幌町議会に学ぶ:地方自治の未来を拓く革新的アプローチ」


利島村村議会議長の加藤大樹(かとうだいき)です。
東京都の議長会で11月14日に行政視察に行ってきました。
北海道の小さな町で、議会意識向上のために積極的に活動を行う議会がありました。今回は、浦幌町議会の画期的な活動を通じて、地方自治の新しい形を勉強させていただきました。
議員のなり手不足や住民との距離感など、全国の自治体が抱える課題に対する、解決策の1つになると思います。

印象的だった3つのポイント

1. 女性議員と若手議員が多数

浦幌町議会の特筆すべき点は、女性議員と若手議員の多さです。
最近の選挙では3人の女性議員が当選し、議会の平均年齢も若返りました。これは、議員報酬の引き上げや育児休業制度の導入など、若い世代や女性が議員として参加しやすい環境づくりの成果です。
例えば、子育て中の本間里奈議員は、自身の経験を活かし、子育て支援や高齢者福祉、防災対策など、住民の日常に直結する課題に取り組んでいます。この多様性は、より幅広い視点からの政策立案を可能にし、地域の実情に即した解決策を生み出す原動力となっています。
当日質問を繰り返す中で、沼尾昌也議員が1期目で飛び込んだ影響が大きくあるのかなと感じました。

2. 議員が積極的に地域と接触

浦幌町議会の革新的な取り組みの一つが、「まちなかカフェDE議会」です。これは、議員が地域に出向き、カフェのような気軽な雰囲気の中で住民と直接対話するイベントです。従来の堅苦しい議会報告会とは雰囲気が違い、住民が気軽に意見や要望を伝えられる場となっていそうです。
また、定期的なアンケート調査も実施し、住民の声を積極的に政策に反映させています。この「出向く議会」の姿勢は、住民と議会の距離を縮め、政治参加への意識を高める効果を生んでいます。
結果として、議会への信頼度向上や、地域課題の早期発見・解決につながっているのようです。議会傍聴や報告会に参加する方も増えているそうです、その中で若い参加者も一定数いらっしゃるとも、おっしゃっておりました。

3. 議員間同士での取り組みの

浦幌町議会では、「チーム議会」という考え方のもと、議員・議会・事務局が一体となって地域課題に取り組んでいるそうです。
「議会監視機能活性化サイクル」を設け、予算執行状況や政策の改善点を常に監視する体制を整えています。さらに、一般質問では一問一答方式を採用し、より深い議論を可能にしています。
これらの取り組みにより、議会の機能が強化され、より効果的な政策立案と実行が実現しているのかな、と思いましたが、こちらに関しては時間が足らず詳細をお聞きできませんでした。
ですが、議員の皆さんが11項目の問題・課題(1選挙制度、2議員報酬、3選挙費用、4議会活動、5地域割、6しごと(兼業など)、7若者・女性、8後継者、9人口減少(少子高齢化)、10政治の無関心、11その他)の共有ができていることは、他の質問の中で感じられました。

浦幌町の概要

浦幌町は、北海道十勝総合振興局管内東部に位置する町です。面積は730.75平方キロメートルで、人口は約4,500人です。主要産業は農業と林業で、特に酪農が盛んです。また、ししゃもの漁獲量は日本一を誇ります。
地理的特徴として、十勝平野の東端に位置し、日高山脈の裾野が広がる自然豊かな地域です。気候は内陸性で、夏は比較的涼しく、冬は寒さが厳しいのが特徴です。
町の歴史は古く、アイヌ文化の影響も見られます。「ウラホロ」という地名もアイヌ語に由来しています。
近年は観光業にも力を入れており、ラムサール条約湿地に登録された「浦幌原野茂寄」や、十勝川の支流である浦幌十勝川の景観を活かしたアウトドア活動が人気を集めています。
ウィキペディアまとめ

利島村への活用可能性

浦幌町議会の取り組みから、利島村でも活用できる点がいくつか考えてみました、「まちなかカフェDE議会」のような住民との対話の場を設けることで、島の小さなコミュニティの特性を活かした密接な住民参加が可能になるなと思いました。また、「チーム議会」の考え方を導入し、限られた人材を効果的に活用することで、小規模自治体ならではの機動力のある政策立案と実行が期待できそうです。利島の主要産業である椿油生産に関しても、議会が積極的に関与し、ブランド戦略や販路拡大に貢献できる可能性がありそう、とも思いました。
しかし、小さな島ゆえ良さそうなことをなんでも導入することは、リソースが限られているため、作業者に負担がかかってしまいます。優先順位は定めて取捨選択の考えをもって協議していきたいと思います。

浦幌町の産業と財政状況

浦幌町の主要産業と財政状況について、以下の情報が得られました:

これらの情報から、浦幌町の産業構造や財政状況を詳しく知ることができます。
浦幌町議会の取り組みについてより詳しく知りたい方は、以下のリソースをご覧ください:

視察を終えて

北海道広いっ! 農林水産省による浦幌町の農業概要 でもわかるように1次産業がとても活発な町でした。産業建設常任委員会の皆さんに「皆さんが推すこの町の産業は何ですか?」っという質問に「海、畑、森から産品が豊かで1次産業が強い」と回答する方が多くいらしゃいました。それを強みに外貨を得る。又は2次産業にステージアップしたらさらにオモシロイ町になりそうだなと、うらやましくも思いました。1次産業の下地作りは大切だなと、しみじみした視察となりました!


北海道は畑1枚がおおきい! 


利島以外の議会室に初めて入ります!


農業委員会会長も執行部側に?!


すべての席にマイクがあり発言中はカメラが向けられます。
浦幌町をあとにしてホテルに移動。移動中も他の先輩議長から勉強させていただきました。

浦幌町議員の皆様 
議会事務局の皆様 
  関係者の皆様 ご対応いただきありがとうございました!


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