【飲食店開業準備中!】物件契約しました~店舗探しを通して私が感じたテナント物件をとりまく現況~
お店の物件が決まりました!
先日になりますが、12月1日からという形で物件の契約をしてまいりました!開業準備がいよいよ具体的になってまいりました。
今回契約させていただいた物件は新築に近い状態ではあるものの、コロナの影響でこの2年間借り手がつかなかった状態の物件でした。借り手がつかない期間が長かったこともあり、貸主側で内装を簡単に整えエアコンやトイレも設置して、オフィスとしてであればすぐにでも稼働できるような状態でした。 内装費がある程度抑えられる見通しであることも、物件を決める際には決め手の一つとなりました。
飲食店にとっての立地条件や物件の話
飲食店というのは、どこでやるかということが成功するか失敗するかを大きく左右します。
スマホやインターネットの普及によって、これまでは良くないとされていた立地であっても商売が成り立つようにはなってきました。わかりにくい場所にあるお店であっても、ネットやSNSを使ってアピールすることで十分に認知、集客に繋げることができるようになった為です。
立地が良くないとされていた場所でやるメリットは家賃が安くなること、そして物件の競争率が下がり探しやすくなることです。反対にデメリットは、料理や商品に十分な集客力に欠ける場合は継続的な事業にはなり難いこと、通りがかりのお客様が少ないので認知と収益があがるまで時間がかかることです。
駅前などのように立地が良いとされる場所でやるメリットは、わざわざお店を目指して来店してくださる目的来店以外にも、たまたまちょうどいい場所にあったので来店されたという機会来店が見込める点と、交通量の多さからくる認知度の高さです。デメリットはその分家賃が高いこと、物件取得の競争率が上がることです。
契約の条件の話
今回の物件に関しては、立地は通り一本二本と表通りから入るものの駅からの所要時間は短く、従来であれば競争率の高い物件であったのではないかと思います。ですがコロナウィルスの影響から長く借り手が出てこなかった状況であったため、たまたまうまく巡り合った物件でした。当初は同じ物件で複数テナント空きがあったのですが、タイミングを同じくしてすぐに埋まってしまったとの話です。
さて契約の段になって色々と細かい話が出てくるのですが、今回特に目についたのが、
・フリーレント
・定期借家契約
の2点でした。
フリーレント
フリーレントというのは読んで字のごとし、入居後のある期間の家賃を無料にする契約のことです。空き物件を早急に埋めるためのサービス期間のようなものです。家賃を下げる事の方が直接的に問い合わせを増やすことができるのですが、家賃は一度下げるとすぐには変更することが出来ません。すでに入っている借主との間に差が生まれてしまうことも余計な軋轢を生んでしまいます。これらの問題を避けるために、最近はフリーレントという手法が取られることが多くなっているようです。特にコロナが始まって以降のこの2年ほどはいつ平常運転に戻るか先が見えず、新しく物件を契約しようという人も少なくなっていました。貸主側としても少しでも早くから稼働させたいということでフリーレントが付けられるケースが増えています。
フリーレントがついているからと言って、事故物件であったりするような怪しい物件だという訳ではないというのが最近の事情のようです。
増えてきている定期借家契約
店舗物件の賃貸借契約には、普通と定期の2種類があります。
簡単に特徴をまとめると、
定期借家契約
・定められた期間で契約は一度終了。(更新というものはない)
・契約終了後、問題がなければ再契約することは可能であることが多い。(双方の合意があれば)
・途中解約ができないケースがある。(契約の内容に特約が含まれていない場合)
普通借家契約
・一度契約を結んだあとは更新をしていくことができる契約
・一度契約を結ぶと貸主としては正当な事由無しに退去を迫れない
という内容になります。
上記のように普通借家契約の場合は一度契約してしまうと貸主側に主導権がなく、借主が信用に値するかどうかの判断もままならないうちに契約となってしまうとリスクが高くなってしまいます。このためリスク回避のためにも最近は、まず最初は定期借家契約で、とする貸主もいらっしゃるようです。
定期借家契約というもの自体も施行されてから25年ほどというものになります。
特に飲食業は事業の継続の難しいとされる業界です。現在の流れとしては貸主のリスクも考慮されて、定期借家契約のテナント物件が徐々に増えてきている、という状況のようです。
まとめ
私自身も定期借家契約というものをしっかりと把握しておらず、以前の店舗においてはテナントの再契約につながらずに撤退したことがあります。その時には、定期借家契約の物件はリスクが高いばかりで、今後テナント物件を探す際は避けた方がいいのではないか?と思ったものです。
ですが、背景としては定期借家契約のテナント物件の割合は増えてきているということがあり、今後も避けては通れない状況になってきています。
・5年後にビルを取り壊し予定で定期でしか契約しない物件
・借主が信用に足るかどうかわからない為まずは定期借家契約として、継続して再契約していきたいと考えている物件
同じ定期借家契約でも上の2つのタイプでは性質が全く異なります。定期借家契約だから、ということで優良なテナント物件を逃したりすることが無いよう、定期借家契約がどういった特徴があるのか、どういった意図で定期借家契約としているのか、確認していっていただければと思います。
フリーレントも利用して、損することなく立ち回りましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?