![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/153454350/rectangle_large_type_2_cc8602dbabd856addd052f71192b2163.jpg?width=1200)
オラクルカードを使ってコーチングしたら凄かった(中編)【CBC㉟】
僕が10年ほど前に行ったコーチングセッションを題材に、「絵のカード」を使ったコーチングの利点と、実施上のポイントを解説しているシリーズです
結構すごいセッションなので、ぜひご覧ください。僕自身、記録を読んで改めて思うのは、うまく「カード」が使えると無意識への切り込み方が早くてパワフルですね。前編がまだの方はこちらからどうぞ↓
前編は以下のところで終わっていました
CL なんか「お母さんを助けなきゃ!」とか思ってたけど、そうじゃなくて、大切なことを思い出すんだ。。。。なんか泣いてる自分に「私!!思い出して!!絶対に覚えてるはず!!」って言ってる感じがします。。。。そっか。。。だから、わたし大樹さんのところに来たんだ。。。
CO 大切なことを思い出すために。。。。
CL はい。。。まだなんのことだかわかりませんけど。。。
Sちゃんの目は涙で真っ赤でしたが、その表情はとてもはっきりとしています。意識状態が開かれている感じがしました。コーチングが始まった時のどんよりとしたエネルギーとはまるで別人のようでした
では続きを見てみましょう
カードから学ぶ未来
CO では、次のカードを引いてみようか。今度はSちゃんが本当に望んでいる未来。「お母さんを助けられてる」とか「病気が良くなった」とかでなく、Sちゃんが本当に望んでいる未来を表しているカードを探してみよう
CL わたしが。。。本当に。。。
CO そう。。。。。
「大切なことを思い出す」の大切なことが何なのかは、後でわかるはずとコーチは思いました。だからコーチングの基本フォーマットに基づいて進めていますね。問題の解決ではなく、本当に望む未来を問いかけています
そして今回もクライアントはゆっくりとカードをめくりながら、一枚一枚と対話をしています。
未来を思い描くときには特に「絵のカード」の良さが出て来ます。クライアントは絵をめくりながら、触発されていくのです。絵の世界とクライアントの無意識の世界がつながって、クライアントの無意識の希望が写し取られるように、一枚の絵が選ばれるのです。
Sちゃんは、明らかに違うカードをどんどん避けていって、残ったカードを見比べながら選んでいきます。また3枚ほどのカードが残りました。そして今度はSちゃんが自分で1枚選びました。
CL これです
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/153396736/picture_pc_7504dc86b5a0ffd7e2cc5da465ba1ca1.jpg?width=1200)
未来のカード
僕は衝撃を受けました。なんとなく絵の意味がわかってしまった気がしました。でもそんなことは傍において、明るく問いかけました
CO いいね!!どうしてこの絵なんだろう
CL すごく楽しそうで、みんな。。。みんな心から楽しんでる
CO みんなって?
CL 私と弟。あとはお父さん。あと。。。主人も子どもたちもいる感じです。なんかちょっと不思議だけど、みんな友達みたいに一緒に遊んでる
CO そっか。お母さんは?
CL あの。。。左側で馬に乗って手を挙げているのが母なんですけど。。。
CO うん
CL これ、母が亡くなる瞬間だと思います
やり方は本当に簡単ですね。話題はなかなかにディープですが、コーチは粛々と進めれば大丈夫です。
選んでもらう→どうしてこれ?→深掘り
を続けているだけです。
深掘りは『確認の質問』を使えばいけるはずです。※確認の質問を身に付けたい方はこちら↓
CO 亡くなる瞬間。。。お母さんはどう見える?
CL なんか輝いてる。。。この女の人の絵。。。不思議なんですよね。若い時の母にも見えるし、なくなった祖母のようにも見えます。。。
CO そっか。。。。。お母さんは何をしてるんだろう
CL 楽しんでる。。。ふざけてる。。。。(涙)。。。。「アディオース」とか言って。。。。私が「いなくなっちゃう!」と思うと、帰ってくる。。。メリーゴーランドだから(笑)。。。何なんだろう(涙)
CO すごいね
CL 。。。あああああああ。そうか。。。お母さん、子どもだったんだ。ずっと。。。
クライアントは引き続き無意識と繋がった状態のままでいるようです。クライアントの意識には、寄せては返す波のように、何度も何度も無意識の声が打ち寄せています。
しかし「子ども」とはどういうことでしょう
CO 子ども?
CL すごいしっかりした頼れる母だったけど、どこか掴みどころもなくて。病気になってからも、なんかずっと、やりたいことやってて、すごい心配だった。仕事もそれ以外も。。。そんなの良くなってからしたらいいじゃんって。。。大丈夫なの?って。。。
CO うん。でも?
CL でも、子どもだったんだ。いい意味で。。。で、私と弟は、お母さんを見ていて、子どもの自分に戻って来てる。。。私たちももっと、やりたいことやろうかな。って
CO そっか
CL うん。不思議なんだけど、後ろのメリーゴーランドは、みんなが子どもの頃で、純粋に楽しんでる。前のメリーゴーランドは未来で、でも、母はずっと子どもみたいに楽しんでる。。。私と弟は。。。もう一度子どもに戻って。。。人生を生き直そうとしている。。。母を見ながら!
CO すごい!!人生の全てがこの1枚の中にある感じ。。。
CL 。。。そう。。。そうですね!!。。。。この一瞬の中に永遠があるみたい
CO 時間の外側にいて、世界を見てる。。。
CL 。。。。はい。なんかでも、これが真実なんだな、という気がします
Sちゃんは気づきました。お母さんは子どものような魂を持っていきたのだと。
子どもから見たら親は大きな存在ですが、一人の人間なんですよね。その限界も持ちながら懸命に生きてる。
そして、等身大に生きた母を見て、姉弟は自分たちも自分の人生を生きようと心に決める
クライアントは「この一瞬に人生の全てがある」と言います。
その言葉の通りで、とても神聖で、でも祝福に満ちたエネルギーが流れる時間でした
CO ここは実家なのかな?
CL 。。。実家ですね。。。そっか。。。。ちゃんとそこにあったんですね。。。。大切なもの。。。家族の思い出。。。とにかくみんなで一緒に遊んで。。。ずっと楽しくて。。。いろんなところにも連れていってくれて。。。たくさん愛されてました。。。私も弟も。。。
CO そっか。。。。
CL なんか、サマーキャンプみたいな家だったんです。お母さんもお父さんも先輩くらいの感じで。怖い時もあったけど、優しかったし、楽しかった。。。。
CO なくなったような気がしてたけど、忘れてただけで、まだちゃんとそこに、全てがあった。。。。
CL 。。。。そうですね。。。そうだったんだ
「実家なのかな?」
は、過去現在未来が同時にある場所で、家族がいる場所ということなので、そこからの推測です。またこの遊園地の地面は緑ですね。僕には実家の庭だと説明されていた現在のカードの色と同じに見えたのです。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/153396724/picture_pc_d01bf3142974e65ddd0430f1bc5dc690.jpg?width=1200)
しかし、この「現在のカード」のタイトルは
Turn Back=引き返せ
なんですよね。なんだかすごいですね。引き返すって、こういうことだったのか。。。みたいな。Sちゃんはカードのタイトルなんて気にせず選んでいたと思うのですが、こんな風に繋がってくる。。。
いずれにせよ「大切なことが何か」を思い出すためにセッション受けに来たというSちゃんは、ここで大切なものが何かを思い出したのでした。
CO これは未来のどんな場面なんだろう
CL 多分、お別れの場面で、実家にみんなが集まってる。なぜだかお母さんは元気で。。。「またね!ありがとう!」とか言ってる。ロケットに乗り込む宇宙飛行士みたいに見える。。。
CO そうなんだ
CL 弟と私は、心から「ありがとう!」って言ってる。これまで本当に楽しかったし、これからも楽しいだろうな、って思ってる。。。もちろん寂しいんだけど、それはサマーキャンプから帰る時みたいな感じで。。。また来ようって。。。思ってる。。。自分の家に戻ったって楽しいし、絶対に楽しく生きる!!。。。ここにもまた来ればいいから。。。
CO お父さんは?
CL ああ。なんか後ろで機関車みたいなのに乗ってるのが父で。。。あの。。。(涙)。。。「これ乗って会いにいくからな」って。。。母のこと大好きだったから。。。。お母さんは笑ってる「バカだね。絶対むりでしょ」って。。。でも父は「絶対にいく」って。。。。多分うちの息子も「オレもジィジと一緒に行く」って言ってると思う。。。私は「絶対いけるよ!」って言ってる
コーチは未来を現実の場面にしようとしています。メタファーを扱う時の定石ですが、メタファー(例え)で十分に描いたら、それを現実に置き換えていくのです。
その際には「実際にはどんなことが起こっているということなんだろう?」などの質問がよく使われます。
今回は「これは未来のどんな場面なんだろう」と問いかけていますね
クライアントはメタファーで例えるのが得意なようで、その後もメタファーご混じりますが、だんだんと具体的な場面がイメージされてきますね
CO 他には、誰が何をしてるだろう
CL 主人は、後ろで鳥にのってる子で、はしゃいでる。お母さんのこと大好きでいてくれるから。なんか、最後お母さんの気持ちとつながって「アディオース」って言ってる。。。お母さんは、それ見て、ちょっと泣いてる。。。。
CO 泣いてる?
CL お母さんも彼のこと好きだったから。。。
CO ここまで話してみてどう?
CL なんか、すごく心があたたかいです。あったかい布団に包まれてるみたいな。。。もちろん悲しくて泣くとも思うけど、でもめっちゃ楽しかった夏休みが終わるみたいな、そんな感じなんだなって。。。
踊り場に出た感じがありました。クライアントはすっかり落ち着いています。迷いがなくなったと言ってもいいかもしれません。ここで僕が
「じゃあ、ここからどうしていこうかね」
とでも言えば、彼女の口からは素晴らしい指針が語られる。そんな雰囲気でした。
まだコーチングがスタートしてから20分程度しか立っていないのです。凄まじい変化でした。
彼女の当初の期待からしたら、ここでもう十分すぎると思うのですが、僕はもう少し彼女の人生についても考えたみたいと思い、次のプロセスに進みます。
その様子は次回お届けします
想像を超える最高の人生をコーチングで作れるようになりたい方は
いいなと思ったら応援しよう!
![だいじゅ@コーチング脳のつくり方](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/30397551/profile_2ebf4deff1a2ebad76bb65bf5c3fb941.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)