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どうして英語には「明後日」とか「一昨日」を指す単語がないのだろう。

どうして英語には「明後日」や「一昨日」を表す単語がないのか?

英語には「明後日」とか「一昨日」を一発で指す英単語がない。そのため、これらの概念を表すには「the day before yesterday」とか「the day after tomorrow」といった表現を使う必要がある。日常的によく使われる表現にもかかわらず、単語としては存在していない。不思議である。
オランダ語、ドイツ語、アフリカーンス語などにはこれを指す単語がある。たとえば、オランダ語の「eergisteren」(一昨日)や「overmorgen」(明後日)が該当し、アフリカーンス語では「eergister」「oormôre」となる。

実は、かつて英語にも「一昨日」にあたる「ereyesterday」や「明後日」にあたる「overmorrow」という単語が存在していたそうだ。しかし、これらの単語は何世紀も前に廃れ、現在では通じない。このような単語の消失は英語の語彙において珍しいことではなく、時代の変化と共に単語が使用されなくなることで発生する。

一つの説

英語はゲルマン語派に属し、オランダ語やドイツ語といった他のゲルマン系言語と語彙的な共通点が多かった。しかし、1066年のノルマン・コンクエスト以降、支配層がフランス語を使用した影響で、英語に多くのラテン語系の語彙が取り入れられることとなる。そのため、ゲルマン系の単語が失われたり、意味が変わったりすることもあった。英語ではそういった英単語は失われ、オランダ語、ドイツ語などの他のゲルマン系言語ではそのまま英単語が残り続けたのかもしれない。


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