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初めてのサーフィン

23時に店の前に集合と言われ物凄く眠かったのを覚えている。

30数年前は千葉まで4.5時間ひたすら下道を走った記憶しかない。

デカい車にサーフボードを何本も載せて、大学生のお兄さん2人と店長

そして中2の僕ら3人で出発した。

車内は甘いタバコの匂いが充満し、下手すりゃ酒の匂いもした

怖すぎて膝を抱えて体育座り、ウトウトしてると運転席から

「てめーら 寝てんじゃねーぞ!!道端に置いてくぞ!!」

ゲラゲラ笑いながら 時々 空き缶とかが飛んできた

サーフショップ店内のワクワクから一転

怖くて ドキドキの連続だった。

ウトウトしながら、バナナラマやらアバやらいろいろな曲が

頭に入ってきて、起きてるのか寝てるのかさえ分からず

ほぼ記憶が無い状態で 目的地に着いた

「片貝」

ここが初めてのサーフィンをした場所になった。

まだ、薄暗かった 確か まだ5月頃だった

着なれない きっつきつのウェットスーツ

ビニール袋を手と足に履いてから無理やり着込んだ。

ビーチには金髪のお兄さんやパンチパーマのお兄さん

ヤンキーなのかサーファーなのか 時代は未だ

場所によって大きく異なっていた。

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※愛読書だった「Fine」

僕らに渡されたボードは茶色く変色しててボコボコ、表にはベトベトする

ワックスが塗ってあり、カッコいいとは言えない。

見るからに初心者!!

浜でパドリングと立つ練習を何度かしてそのまま海へ入った。

まだ冷たかったがこの時期に入る海は初めてだったので心地よかった。

つづく

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