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入院155日目:まさかの出来事

火曜日。

朝は暑いが、午後から天気が崩れるという。
今日は納品予定だったのでソワソワした。
うちの施設も納品先も屋根がないため、雨の日には行けない。

納品物は巨大段ボールだらけなのだ。
天気はなんとかもち、ホッとした。

 
 
夕方、新施設長から長々と仕事の話をされた。
日中も言動にモヤッたが、話せば話すほど落胆するというか、冷めていく自分がいる。

“違う。そうじゃない。”
“分かってもらえない。”
“面倒くさい。”
“話したくない。”
“また仕事を増やされた。”
“頑張る方向性が違うんだよ。”
“それはこっちの台詞だよ。”
“話し合えば分かると思っていそうなところがたち悪い。”
“どうせまた私が悪いと言いたいんでしょ。”

心の中でそうつぶやき
私はどれも実際には言わなかった。

  
言うだけ無駄だから。

  
 
昨日、今日とまた仕事を増やされてため息を吐いたし、ウンザリした。
信頼関係が築けていない限り、何を言っても詭弁でしかない。

 
 
 
仕事後、ひろみちお兄さんがXで退院を発表したのを見た。
6月頭から入院だ。お母さんより退院が早い。

それより驚いたのは、ひろみちお兄さんが歩いていた動画だ。
多少ぎこちなくはあるが、お母さんのように補装具もピックアップもなく歩けていた。

 
ひろみちお兄さんの回復も退院も喜ばしいことなのに
置き去りにされたような悲しさや寂しさを感じた。

  
お母さんもここまで歩けたらどんなによかっただろう。

 
 
夜、お母さんからLINEが来た。
なんと同じ病室の方が陽性になったらしい。
明後日退院のこのタイミングでとは。ビックリした。

お母さんはリハビリメニューが変更になり、短時間になり、監禁状態らしい。 
また、同室の人は他の人は全員陰性らしい。

今の時点では退院日は変更なしらしいが、
お母さんが明日か明後日体調を崩したら話は変わるだろう。

 
お母さんの退院後の生活に心配や不安な気持ちがあったが、まさかの、退院日に退院できない可能性とは。

私もお父さんも仕事は休みをとってしまった。
無事予定通り退院できるといい。 

 
 
  
お父さんから、「今までありがとう。」と労いの気持ちでお金をもらった。
5万円だった。

まだお母さんは退院していないが、大安だから今日渡したようだ。

 
お母さんが退院してからが本当の戦いなのにな。

お金をもらったのに嬉しくなかった。
いや、お金をもらったから嬉しくなかったのかもしれない。

 
私が今一番ほしいものはお金では買えないから。


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