入職してから割とよくある光景
帰り際
施設長に呼び止められた。
「ずっと前から真咲さんに話したいことがあったんだけど、いいかしら?」
帰ろうとしたのに、何の話!?
「今度こういった新商品作ろうと思うんだけど、どう思う?」
それは私が利用者と余暇活動として
いつかやろうと思っていた物だった。
「ちなみに、いくらで販売予定ですか?」
私が販売ではなく
余暇活動として考えていたのは
予算や手間がかかるからだ。
私なら、500円。
高くて800円で考えていた。
「2500円で考えているわ。」
いや、無理。
高すぎる。買わないって。無理。
「重度の利用者担当の作業で考えているの。」
いや、無理。
重度の利用者で、そこまでのクオリティ無理。
だから私は余暇活動として内心考えていたのに。
製品となると、クオリティ上げなきゃ話にならないぞ。
本音には蓋をして
私は施設長に問われるままに言える範囲で色々意見を言った。
最終的に施設長は言った。
「ありがとう。もう少し考えてみるね~!」
お願いだから
どうか金額をよくよくよくよく考えていただきたい。
私はリーダーと目が合った。
二人で目だけで会話した。
【高すぎるって。】
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