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左足薬指しもやけ疑惑

あれ?と思った。
あれ?

歩く時に左足の中指が床に当たるのだ。
歩くたびに当たる。
腫れているのだろう。
靴下を脱いで左足を見ると
やはりうっすらと腫れている。
爪の中も赤い。

 
もしや、しもやけだろうか?

疑惑を持ちながら改めて左足を見た。
やはり薬指が腫れている。
プニプニ触るが、痛みはない。むしろ痒い時もある。

 
さては、しもやけだな。

疑惑は確信へと変わっていく。

 
 
私は10~20代の頃、左手がしもやけになったことがある。
当時、私は重度の貧血であり、真冬だろうが一日中氷を食べていた。
コップでいうと5杯以上の氷をガリゴリ食べていた。
こたつの中に入っていようと
古い家は寒く
特にこたつに当たらない上半身は寒く
震えながら氷を食べた。食べずにいられなかった。
氷が入っているコップは素手で持つには冷たすぎた。

今冷静に考えると異常だが
当時の私は、自分がそこまで重度の貧血とは知らずに頭痛やふらつきを抱えて生きていたし
貧血により氷を欲するということも知らなかった。
なんなら、説明をいくらしても
未だに母親は半信半疑で、貧血の方は氷を食べる症状がある人もいると信じてくれない。
何故なら母もまた貧血気味だが、氷を食べないタイプの貧血だからだ。

 
左手中指が当時青だか紫だか赤だか
とにかく肌色以外になったのを見て
医師はしもやけだと診断した。
凍傷に近いとも言った。
関東で住んでいる私が野外で活動したわけでもないのに凍傷もどきになっているのだから油断はできない。

 
あの頃と比べたら、私の足はパッと見腫れているかいないかよく分からないレベルだが
やはり歩くたびに中指が当たる。

 
皮膚科に行くの面倒くさいなぁ、市販薬で様子を見るか

と思ったところ
どうやらムヒがしもやけ対応にもなっているらしい。
虫刺され以外にもきくのか。頼むぜ、ムヒ。

お風呂上がり、私は左足中指にムヒを塗った。
染みることはなかった。

 
お風呂上がりに三日間ムヒを塗り続けると効果があらわれた。
歩く時に中指が当たらなくなったのだ。
職場の看護師さんに相談すると、ムヒはスースーするからあまりオススメしないと言われたが
私の足には効果があったらしい。

 
 
その後も念のため塗り続けたが
どうやら中指は寛解まではいかず
腫れたり治ったりを繰り返し
歩く時に違和感を感じたり、感じなかったりを繰り返した。

 
母親は厚手の靴下を履くと蒸れたり、汗をかき
一気に冷えてそれがしもやけの原因ではないかと言ったが
それでもしもやけになってからなるべく素足で過ごす時間を減らすよう意識した。  

 
先日、仕事後に寒空の下、同僚と話をしていた。
外は2度で、1時間30分話していた。

そういえば先週も
寒空の下、同僚と2時間話していた。

上への不満をみんな抱えていた。
 
 
…まさかしもやけは、あれが原因か。
私はハッとした。

転職してから去年までは寒空の下でそんなに話すことはなかった。
ここまで仕事の不満はたまっていなかったからだ。

 
 
体は正直だ。
ストレスや環境の変化は色々なところにあらわれる。
しもやけは、仕事の二次被害だったのか。


 


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