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20年ぶりの手紙
宛名に【真咲○○先生】と書かれた手紙が届いた。
どうやら父の昔の生徒からしい。
何故昔の、と分かるかと言うと
送り主が旧姓●●と書いていたからだ。
父は長年教員として働いていた。
父が仕事から帰ってきたので手紙について聞いてみた。
手紙によると、父がかつて担任をした生徒で
今から約20年前の教え子と分かった。
人生色々とあったようだが、今年結婚したらしく、それの報告の手紙だった。
おそらく結婚を機に荷物整理か何かをして
小学生時代のアルバムか思い出の品でも見たのだろう。
そして懐かしくなったのだろう。
私もかつて、家庭教師をしていた先生に20年ぶりくらいに手紙を出したことがあったが
まさか父にかつての生徒から手紙が来るとは思わなかった。
人生はいくつもの出会いと別れを繰り返す。
時間が経っても、過ごした時間は短くても
印象に残っている人や思い出もある。
教員として自分を覚えてくれている元生徒がいることは幸せなことなのだろう。