ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour2023 サーフ ブンガク カマクラ in TACHIKAWA STAGE GARDEN~11月19日(日)~
アジカンのツアーが発表され、チケットも無事ゲットでき、この日をずっと楽しみにしていた。
友達とカラオケで「サーフ ブンガク カマクラ」の曲を全曲歌い合い、ツアーを待ちわびた。
10月末から風邪を引き、咳が止まらなかったが、ライブ二日前にようやく咳は止まった。よかった。
その日はアジカンのライブに行く前に友達と久々に会う約束をしていたが、急遽キャンセルされたので、私は自宅から真っ直ぐ立川に向かうことにした。
すでにツアー参戦した友達から「ヤバいよ!」と聞いていて、期待値は高まる一方だった。
先週はスピッツのライブに行っていて気分はスピッツスピッツだったのだが、今はアジカンのライブが楽しみで仕方ない。
今日はアジカンの赤いトレーナーを着て(王冠模様がかわいい)、アジカンの白のTシャツ(四人の顔イラストのもの)を着て、ジーパンにシルバーの靴を合わせた。
バッグには2019年のツアーのキーホルダーをつけ、Tシャツとお揃いのタオル(黄色)を持参した。
立川駅に行くのは初めてだが、なんとか無事到着。
北口から真っ直ぐ歩くと着くらしい。到着時間が半端だったせいか、駅や道中でアジカンのグッズを身につけた方やTシャツの方は見掛けなかった。
ライブ会場までの道中はアート作品がいくつかあった。
また、秋の植物がキレイで黄色や赤に染まっていた。
今日は風がない穏やかな日でジャンパーはいらないくらいあたたかい。むしろ着すぎて暑い。
TACHIKAWA STAGE GARDENに着くと、今回(や歴代)のツアーグッズやTシャツ、パーカーを着た方がたくさんいてテンションが上がった。
余談だが、私と同じトレーナーやTシャツの方は見当たらなかった。
会場の入口近くには年号のカラフルなモニュメントがあってキレイだった。
私が会場に着いた頃は15:45で(駅から徒歩15分くらいだった)、既に入場列ができていたので並んだ。
私の前は100人くらいだろうか。横4列になるよう促される。
入口には、今日アンコールは撮影可だと書かれていた。
16:05を過ぎたくらいに開場したが、準備中のためまだ座席には座れないとアナウンスが繰り返し入る。
受付で電子チケットを見せ、チラシを受け取った後はそのまま二階へと上り、グッズ列に並んだ。
私は早めに会場に入った方だったので、グッズ列はほとんど並ばずに済んだ。
ツアータオルとボールペン三種類を購入した。
座席にはまだ座れないとアナウンスが入ったため、トイレを済ませたり、座席の位置のみ確認する。
トイレのロゴマークがお洒落でかわいい、そして何よりキレイだ。トイレやロッカーはたくさんあり、余裕があった。
今日はステージ上手寄りの席で二階である。スタンディングより椅子派なので二階席を購入した。
キャパ2500人の会場だが、思ったよりステージに近くて驚いた。
ステージは背景が紫色でピンク色でASIAN KUNG-FU GENERATIONと書かれていた。海が描かれていた。
紫色は空のようだ(なお、ライブ中は空の色がクルクル変わった。エモい)。
ステージの上手側にはヤシの木やウッドデッキがあり、ドラムセット近くには自転車があった。
ステージ上手側には海の家のような水色と白のストライプの家のセットがあり、そこには赤いスポーツカーのセットが停車するようにディスプレイされていた。
座席は三階席まであった。
椅子は映画館のシートのようで座りやすく、座席の空間は広かった。
予定より10分遅れ、17:10開演。
海の家に[OPEN]の文字が光る演出に悶えた。
アジカンメンバーが登場。
四人ともお揃いの衣装で白地に黒のストライプシャツで、茶色のズボンを履いていた。靴は白かな?
会場中からワァッと歓声がこぼれ、みんな一斉に立ち上がる。拍手と熱気に包まれる中、メンバーが会場に向かって手を振る。
今日はほぼ横並びで四人がスタンバイ、演奏だった。
外も通路も今日はあたたかかったが、ライブ会場内はほどよくクーラーがかかっていて適温だった。
赤いライトに照らされる中始まる一曲目は【藤沢ルーザー】
アルバム一曲目であり、大好きな曲でもあるこの曲からの始まりが嬉しい。
一曲目から盛り上がりすぎて体が火照る。
ライトは目まぐるしく色を変え、青の時もあったし、サビでステージ全体をパァッと明るく照らし、メンバー全員や観客席が露わになったのはエモかった。
そのままサーフ ブンガク
カマクラの曲を次々に演奏するわけだが(【荒野を歩け】は入ったが)、三曲目の【鵠沼サーフ】でゴッチが踊りまして!それがかわいすぎて!!
っっっっ!!
と、声にならない声が漏れるといいますか、キャー!状態でした。はい。
【ホームタウン】とか他の曲でも何回も歌いながら踊っていたゴッチ。最高。素敵。
なんというか、今日はゴッチが終始すごーく楽しそうで、よく動き、よく笑い、よく踊ってて、見ていて微笑ましかった。
最初のMCでは、「小さいから見えないかもしれないけど、ちゃんとここにいるからね。」と自分の身長をゴッチがいじった。
また、一階席が真っ平らで二階席や三階席があるから
ゴ「アリーナみたいだね。アリーナ!って言いたくなる」
ケ「言っていいよ?」
というやりとりも。
他アーティストがかつて会場に入りきれなかったファンに対し、「外ー!!」と煽ったエピソードを話し、実は立川のこの会場も後ろが開くことや「開けて聞かせてもいいけど…みんな嫌がるでしょ?チケット買ってないのにズルいって。ちょい見せくらいならいいかな。いつかやってみたい。」とゴッチ。
今回のツアーは前回ツアーの集客を元にキャパを考えたが、「キャパ間違えたらしくて。チケットとれないってみんなからお叱りを受けた。だってみんなプラネットフォークス(前回ツアー)来ないから。」とゴッチ。
「(プラネットフォークス)来たよー!」と叫ぶ客席。
私も叫んだ。
来年は潔がアジカン加入25周年なので、2Daysをやりたい、とも話していた。
是非ともやってください。
「潔がいないとASIAN KUNG-FU GENERATIONじゃないから。」のゴッチの言葉に、キャー!!である。
【江ノ島エスカー】(大好き!)から再び【ホームタウン】を挟みつつも、グワッと「サーフ ブンガク カマクラ」の曲が続く。
「サーフ ブンガク カマクラ」の曲はノリやすくて大好きだ。
一曲一曲は短くてサクッと終わるのだけど、MCを挟まずにアルバム曲を連続で歌いまくり演奏しまくるので胸にグッと染みて響く。
ゴッチも好きなアルバムだが、改めて、名アルバムなんだと思い知る。
【極楽寺ハートブレイク】で泣けてきた。
手拍子でのったり、体が自然と揺れたり、拳を突き上げたり、踊ってしまったり……曲に合わせて私は実に自然体に楽しんだ。
たまたま隣席が空いていたのもまた、空間があったので思い切り動かしやすかった。
いつもライブで言っているように、ゴッチが序盤で「誰の真似でもなく、自分らしく楽しんでください。」的なことを言ってくれたのも嬉しかった。
このままでいいんだ、と思える。
ゴッチは昔立川に住んでいたらしい。
どこそこの三丁目のアパートに住んでいた、とMCで話すと客席から「キャー!」と悲鳴が聞こえた。
近くに大きなタンクがある、と言っていたから、地元民ならどの辺か分かるだろう。
トイレは共用でお風呂はなく、銭湯か友達のお風呂を借りていたらしい。
ボロいアパートで畳部屋で、とある場所を踏むと底が抜けそうな状態だったとか。
そこには緑色の変な虫もいたらしい。「もし新種として持っていったらゴトーって名づけられたんだろうな。だから持っていかなかった。名前をつけられたくないし。」と会場を笑いに誘った。
はす向かいには、ゴミ屋敷があったらしい。
当時は迷惑だったけど、大人になると“好きであぁなったわけじゃないし、ただ増えていっちゃっただけなんだろうな。”と思えるようになった、と。
自分とその人達に大きな違いはなくて、今自分はステージに立っているけどそれは色々なことが重なって恵まれた故で、誰でもいつ何が起きるか分からないことを話した。
「サーフ ブンガク カマクラ」の曲をガーッとやってからの【その訳を】は悲鳴に近い歓声だった。
久々に生で聴く【その訳を】は歌詞もメロディも染みて泣けてきた。
改めて聴いても名曲過ぎる。
【Surf Wax America[Weezer]】はカバーなのかな?初めて聴いた。
【稲村ヶ崎ジェーン】はノリノリで踊ったし、ゴッチも踊ったし、最後はジャンプしていた。ゴッチーーー!
終わった後に「あと10cm高く飛べたらな。」と言ったのがゴッチらしかった(笑)
【ループ&ループ】
右手の歌詞の時に右手を、左手の歌詞の時に左手を挙げたのがエモかった。
サビでは私はずっと手を挙げてジャンプしてしまった。楽しかったー!
【アンダースタンド】
アンダースタンド!?アンダースタンドきたよ、アンダースタンド!!
うぉぉぉお!
みんなでイェーしたよ、めっちゃ盛り上がった。みんないい顔してたなぁ、メンバーも観客席も。
MCでは、お洒落の話をしていた。
昔、潔のTシャツがダサいと思っていたけど、改めて見るとお洒落だったこと。
ダサいという感覚やお洒落という感覚は主観であること。
自分らとEXILEの服装の良さが違うこと(「かっこいいよー!」と客席側から言った人に対し、「いや、かっこいいとは思ってないよ。」とゴッチ。笑)、自分は今日の衣装を気に入っていること。自分がいいと思う服を着る、それでいいと思っていること。
相変わらず、ゴッチは深い。
その一方で「俺は根深い。」と言った上で、昔インディーズの頃に他バンドから「ゴッチはダサい。」と言われ、絶対対バンしないと決めたことを話していた(笑)今は気にしていないらしいが。
【ボーイズ&ガールズ】
マイクを持ってステージを練り歩きながら歌うゴッチ。
健ちゃんは客席に向かってギタープレイを見せたり(この曲以外でもたびたび見られた)、ゴッチと二人で向かい合ってギタープレイをしたりした(これも他の曲でもたびたび見られた)。
客席に向かって丁寧に歌い上げるゴッチ。
ライブに来るのが久々の人でも楽しめるよう新旧混ぜたセトリと話していたが、確かにバラエティ豊かなセトリだ。
「アジカンでした!ありがとうございました!」
と、歌い終わりにメンバーが立ち去って私はビックリした。
もうそんなに時間が経っているのか…!時計を見たらなるほど、約二時間経っていた。
アンコールからは撮影可なので、スマホの電源をオンにし、手拍子をしながらメンバーを待つ。
しばらくして、メンバー再登場。
ゴッチの手には著書が。
「販売中です。お布施といいますか、救済になるので買ってください。」
著書宣伝が入った(笑)
なお、宣伝目的ではないと思うが、最初からドラムセットのところにはツアータオルがかけられていた。
アンコール開始時のMCでも立川トークが続く。
ゴッチは当時新聞配達をしていた。4丁目の団地は5階建てまであり、5階の人は新聞とらないでほしいと願っていたらしい。
学費を自分で稼ぐから、と家を飛び出し、新聞配達をしていたゴッチは(もう二度と新聞配達はやりたくないらしい)、前払いでお金をもらっていたため、借金のかたに働く奴隷のような気分だったらしい。
そんなゴッチは、ある日5万円のボーナスをもらう。
立川の質屋には19800円でギターとアンプが売っており、それを買った。
アンコールで使うギターは18歳の頃のゴッチが立川で買ったもの、というエモいエピソードに会場は湧き上がる。
アジカンを始めたあの頃、このギターをずっと使っていた、と健ちゃん。
「昨日、立川でこのギターを使おうとスタジオから持ってきたら、電車に置いて来ちゃったらしくて。諦めかけていたら今朝、それらしきものがある、と連絡が入って…間に合いました!」
と、ゴッチ。
間に合ってよかったよー!
立川の思い出話絶好調なゴッチに対し、山ちゃん(潔だっけな?)は初めて立川に来たらしい。
ケ「俺は公園に来たことあるよ。」
ゴ「誰と?って聞きにくいじゃない。」
(笑)
そんな思い出のギターで奏でる曲は【ソラニン】→【Re:Re:】
今日立川でそのギターで奏でる曲が聴けてよかった。涙が込み上げる。
しかし撮影可の時間はいつも、曲に浸るか写真を撮るか迷う。
肉眼ではアジカンのみんながよく見えるが、スマホではさすがに遠くて写真が鮮明ではない。
アンコールはまさかの6曲!6曲である!
今日の曲数自体も多いが、アンコール自体も濃厚過ぎて長年ファンは特に熱くなるのではないか。
【Standard/スタンダード】→【今を生きて】と、まさにアンコールも新旧織りまぜたセトリなのだが
「今日で君繋ぎファイブエム発売からちょうど20年と昨日気づきました。じゃあフラッシュバックやれよって話なんだけど、急に曲変更はできないから。
代わりに次のツアーはフラッシュバック必ずやるから。」
と、前置きしてからの【君という花】
【君という花】である。
ヤバすぎる。まだテンションぶち上げてくるか。
セカンドアルバム「君繋ぎファイブエム」からアジカンファンになった私。
そうかぁ、アジカンファンになってから20年かぁ………としみじみ。
大学時代、仲良しの友達が「君という花」のストラップを携帯につけていて、「それ何?」と聴いたらアジカンを教えてくれ、アルバムを貸してくれた。
その大学時代の友達とは今も仲がよいし、一緒にアジカンのライブにも行った。
感慨深い。
今日一盛り上がりの「ラッセー!ラッセー!」が会場に響く。
踊り狂う。私も、会場のみんなも。
山ちゃんがあまりにも嬉しそうな目で上手席を見るから、私は何度も手を振って、踊った。
その眼差しに涙が込み上げた。
最後は【鎌倉グッバイ】
ステージは夜になり、星空の演出になる。
「藤沢ルーザー」から始まり、ラストが「鎌倉グッバイ」
これ以上の始まりと終わりはあるだろうか。
さっきまでの祭りのような盛り上がりが嘘のように、メロディにのせて静かに体を左右に揺らした。
終わりが近づいている、と知った。
最後にアジカンのメンバー四人はステージ中央に集まり、ピックを投げ(本編最後も投げている)、お辞儀をし、手を振ったり、ポーズを決めた。
/思えば、メンバー紹介はなかった。珍しい。)
あたたかな賞賛の拍手に包まれながら、四人は海の家に入って帰っていった。
うわっ!何その演出!うわっ!うわっ!
ゴッチは手招きするような振りをして、メンバーが立ち去った最後にこちらを向いて手を振って、そして家の中に消えた。
OPENの文字も同時に消えた。
19:25、ライブは終了した。
2時間15分の大ボリュームなライブだった。
【セットリスト】
・藤沢ルーザー
・石上ヒルズ
・鵠沼サーフ
・荒野を歩け
・江ノ島エスカー
・ホームタウン
・七里ヶ浜スカイウォーク
・追浜フィーリンダウン
・腰越クライベイビー
・極楽寺ハートブレイク
・長谷サンズ
・その訳を
・日坂ダウンヒル
・西方コーストストーリー
・Surf Wax America[Weezer]
・柳小路パラレルユニバース
・稲村ヶ崎ジェーン
・ループ&ループ
・アンダースタンド
・由比ヶ浜カイト
・和田塚ワンダーズ
・ボーイズ&ガールズ
*アンコール*
・ソラニン
・Re:Re:
・Standard/スタンダード
・今を生きて
・君という花
・鎌倉グッバイ
ライブ後、私は会場を出た。
公園のトイレは穴場で、全く人はいなかったのでラッキーだった。
イルミネーションで彩られた街を突き抜け、立川駅へ向かった。
電車は上手く乗り継げ、自宅には22:30前に到着した。ありがたい。
月曜日は有給があまっていたのでとったが、日曜日17:00くらいに始まるライブは個人的に非常にありがたい。
うちから立川はなかなかに距離があったが、昨日、今日と山手線一部運休だったのに、行きも帰りも支障はなかった。
ライブ後、私は興奮がおさまらず、既にツアーに参戦していた友達に即LINEをした。
友達が立川に急遽行きたがっていた気持ちがよく分かった(チケットはとれなく、諦めたらしいが…)。
今回のツアーはアリーナや日本武道館クラスの素晴らしさだ。
ゴッチが言ったように、これはキャパを読み間違えている。
また同じライブに行きたくて仕方なかった。
このツアーはそれくらいの大きな力がある。
帰りの電車の中、そして帰ってからも
撮った写真や行ったみんなの感想を見て私は今日に浸った。
楽しかった。本当に楽しかったなぁ。
コロナ禍とはいえ、5類になった。
かつて感染者が増え、パシフィコ横浜を泣く泣く諦めたこともあったが、もう5類だ。ライブを我慢しなくてもいい。
早くもまたアジカンに会いたい。ライブに行きたい。
アジカン愛とゴッチへの愛を再確認した、惚れ直した、そんな夜だった。