福祉の署名
毎年1年に一回
てんかん協会から署名の紙が回ってくる。
それは今から数年前にてんかんの方が大きな交通事故を起こし、複数人の方が亡くなったり怪我をしたことで
てんかんの方の仕事や運転への差別や偏見が広がったからだ。
その事故から何年経っても
毎年署名が送られてくる。
事件を風化させてはいけないという思いやてんかんの当事者やご家族、身近な方の切実な思いが込められているのだろう。
だから私もそれに応えるように
毎年署名をしている。
そんな中、某寄宿舎について存続の署名も回ってきた。
寄宿舎とは、特別支援学校の寮だ。
親元から離れ、寄宿舎と学校で過ごす時間は
大きな成長に繋がる。
以前、ある利用者から洗濯は寄宿舎で学んだと聞いた。
洗濯や干すことが上手だったのだ。
どうやら老朽化を理由に取り壊し
もう新たに作らないという表明が出たことから
署名運動が起きているらしかった。
何人もから署名の用紙を受け取った。熱意が伝わる。
何回もは書けないから、何人もの方に頭を下げた。
私は寄宿舎は必要だと思う。
家や一箇所の施設中心の生活では
家庭環境の変化や施設の経営・運営の影響が多きすぎて
不安定になる可能性もある。
居場所や拠り所はたくさんあった方がいい。
生活面でできることは一つでもあるとよりよい。
様々な環境や人に慣れることは
(親亡き後)入所や入居に繋がりやすい。
人によっては
福祉施設はなんでもしてくれたり、どんなケースでも受け入れてくれると勘違いしているが
福祉施設も制限がある。
受け入れを断るケースもあるのだ。
署名運動により誰かが住みやすい社会になったらいい。
少しの工夫や手助けでよりよく生きられたらそれが幸いだ。