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宛先のない祈り /二〇二一年一月十七日 根元からへし折れた 阪神高速道路も 抱きしめようと思う あの日、親を失った友人は 昨日も遅くまで働いていた 計測不可能なマグニチュード 不可逆的な時間 霊も気化された 活気づいた街の空気 喪失は 息吹でもあり 逆らい得ない宿命であり しかしながら 遥か前方にある 未来といわれるものを その手に握りしめる 契機でもある わたしはきっと、こうなるであろう 未来完了形、前未来形の 希望に似た、予言は 蓋然性の欠片でしかなく 信念の