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ー詩と形而上学ー

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創作している詩をまとめました。お気軽に御覧下さい。
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2021年6月の記事一覧

ー詩と形而上学ー29.0

白藍色            眠れないほどに 燃え上がる 冷えていく 炎 欲している 欠乏している 霧が晴れたような 夜明け 文未満 意味以上 通り過ぎたもの 大切だった 確か、大切なはずだった 本当は、もっと 屈託のない心であるはずで 喪失的な 背中のかたち ベランダに残る 陽炎の名残 ビルの光が反射した 夜の雲を 黒とブルーの中間の 濁りのない藍色で染める 震えている 孤独を知り過ぎた 魂が 切望している 待ち続けている 前未来が 大地が割れて 無着色の

ー詩と形而上学ー27.0

七月の唄 ひとひらの心音が、鳴かなかった夜。新種の紫陽花の名前のない色の名前を思い出す。六角形の響きを残した月。くぐる雲の名残が、矛盾のない冷たさの、頬の横を流れていく。半袖とピアノが、反射している。南アフリカの、水色の鉄道が震えている。斜め下から、きみを証明する、手品の仕組みを眺めてみる。 柔らかくなった縞馬の骨を白いテーブルに並べて、黒砂糖の溶けた名残のような泪の跡と重ねている。 灰になったそれは二回目の遺骨となって、グラスのミルクの中で甘味を纏い、泳いでいる。息を沈