BTSのおかげで生きる希望が出てきた話①
BTSにハマりました。
ハマって3か月弱だけど,ハマる前にどうやって生きていたのか思い出せない。
他の人もそうだろうけど,2020年はとにかく辛い1年だった。4月から転職で職場が変わり,縁もゆかりもない土地に引っ越して,コロナのことがなくても心が折れそうだった。マジで生きていく自信も今後の展望も見いだせなかった。かといって死にたいわけでもなかったのでただ惰性で生きて,ネトフリで「愛の不時着」「ハイエナ」「梨泰院クラス」「賢い医師生活」「秘密の森」など韓国ドラマを見まくることによって命をつないでいた感がある。
そんな韓国ドラマ熱もひと段落して,さて次は何を頼りに生きていこうか...と思ったところに広がっていたのがBTS沼だった。
というわけで,私がBTS沼にハマるまでの過程と,ハマってからの変化について書いてみようと思う。
(長いので分けます。今回はハマるまでの過程。次回はハマってからの変化)
すでにたくさんの人がBTS沼にハマった話をnoteとかブログに書いてくれている。私はそれを読むのが大好きだ。そもそも人が何かにハマって正気を失っていくさまを見るのは楽しい。私がその対象のことをよく知らなくても「おっ!いいねえ!楽しそうだねえ!」ってニコニコしながら眺めてしまう。誰かが沼にはまる瞬間って,なんであんなに多幸感に溢れているんだろう。
そんなわけで,私も書いてみます。
●2017年 BTSとの出会い
もちろん彼らの存在自体は知っていた。「認知していた」という程度だけど。
初めて認知したのは,2017年だったと思う。名古屋の金山駅で,恐らくこれからライブに行くであろう若い女子たちのTシャツの背中に書かれた「防弾少年団」という謎の文字列。
この子たちの行き先は恐らく日本ガイシホールで,そのホールは名古屋ではドームの次に大きい会場だったので,「ガイシでライブをやるぐらいだからかなり人気の『少年団』なんだろうね」と一緒にいた友達とひそひそ喋りながらも,私も友達も「少年団」のことを聞いたことがなかったので「ああ,自分はもう若者文化についていけてないんだなあ」と寂しく思った。というのがBTSとのほろ苦いファーストコンタクトである。
今思えば,時期的にこれはTHE WINGS TOURだったんだと思う。なぜ私はBTSの7人がわざわざ名古屋くんだりまで来て公演してくれていたのに,なんなら多分半径1kmぐらいまで接近してたのに,伝説のWINGS TOURを見ることができなかったんだろう?????と,今になって自分のアンテナの低さをめちゃくちゃ責めている。これはこのことに限らないんだけど。
●2019年 初めて曲を聞く
存在を知って以来,たびたび名前を聞くようになったBTS。とにかくすごいらしいということは伝わってくる。世界的に人気らしいとか,自分たちで曲も作ってるらしいとか,世界観がすごいらしいとか。
おお,すごいのか。と思いつつ,韓国に留学したことがあるくせにK-POP弱者すぎる自分には敷居が高く感じられて,それ以上深入りしようとは思わなかった(韓国留学中は東方神起の全盛期だったにも関わらずほぼ曲を聞いたことがないという「マジでお前何で韓国行ったの?」というぐらいの弱者っぷり。留学話はまた機会があれば)。
そんなわけでBTSも曲を聞いたのはずっと後になってからだった。しかもかなり偶然。
私は仕事中にサブスクで音楽をかけっぱなしにすることが多いのだけど,その時たまたまグローバルTOP100みたいなプレイリストを流しっぱなしにしていた。とはいえ普段そんなに洋楽を好んで聞くわけじゃなく,本当にたまたま。「洋楽はよく分からんな~」と思っていたところ,1曲すごく聞きやすくて「この曲は好きだな~」と思った曲があった。
それがBTSの「Boy With Luv」だった。
おお,これが噂のBTSか!!!なんか女性ボーカルみたいだなあ。かわいい曲だなあ。他の洋楽と比べてメロディーがキャッチ―だから聞きやすいけど,洋楽と比べても見劣り(聞き劣り?)しないなあ。すごいなあ。
という小学生並みの感想が,私とBTSの音楽との出会いだった。2017年に金山で電車に乗ろうとしていた女の子たちは,こんなおしゃれな音楽を聴いてたのか~。と感心した。
その後,BTSがちょっと気になってきたのでMAP OF THE SOULも聞いた。PERSONAも7も。でもその時はハマらなかった。馬鹿。いや,とにかく音楽に関するリテラシーがなくて,「すごい」「おしゃれ」という感想しか浮かばず,とにかく敷居が高い感じがしてそれ以上は深堀りしなかった。馬鹿。感度低いのも大概にしろよ。この時にMVでも見ていればまた違ったのかもしれないなあ...と思うけど,まあ過去は変えられない。でもとにかく馬鹿。この時の鈍い私をピコハンで殴りに行きたい。「땡!!!」つって。
●2020年 満を持して沼入り
さて時は流れ2020年10月(ええ,Dynamite発表の8月を飛び越します。驚きの鈍さ)。
ネット経由で「BTSのDynamiteがすごいらしい」という噂は耳にしているものの,TVも見ないし外も出歩かない生活だったせいで曲を聞いたことがないまま10月の下旬までのうのうと生きていたわけです。殴りたい。
そんな鈍い私がついにDynamiteと出会ったのは,いつも聞いてるTBSラジオの「アフター6ジャンクション」の月一レギュラーコーナー,高橋芳朗さんの「月刊ミュージックコメンタリー」10月号。冴えない日常にカルチャーの香りを届けてくれるこのラジオ番組をバスで聞きながら通勤するのが日課になっていたので,この時もradikoプレミアム(入っててよかった)で聞きながら職場に向かった。その中で高橋芳朗さんも宇多丸さんも大絶賛していたのがDynamite。そんなにすごいのか~~~って思って聞いてみたところ,確かになんか楽しげで聞きやすい曲だなあと思ったけど,そんなに言うほどいいのかなあ?というのが初めての感想。もうほんとに鈍すぎる。殴りたい。
でもとにかくお二人が絶賛しているから,きっと素晴らしい曲なのだろう。うむ。と思って,番組を聞き終わったあとにyoutubeでMVを見てみることにした(職場で)。すると,どうでしょう。
な,なにこのイケメン?!?!?!?は?!?!?!?!?!?聞いてないんだけど?!?!?!?!?
この感想は恐らくみなさんに共感して頂けるだろうと思う。
屋根裏部屋で楽しげに歌って踊る黒髪のイケメン。
こんなイケメンがこの世に存在していていいの?世界のバランスが崩れちゃうんじゃないの?神に祝福されないとこんな造形にならないよね?えっCG???ていうか歌うまくない?
もう,こんなイケメンがいるなら早く言ってよ~~~~~~~~
つって,秒で沼入りの気配を身体中感じた。
ただ,まさかここまでハマるだなんて当時はもちろん知る由もなかったが。
その後,水色の髪の人,黄色いグラサンの人,Gジャンの人,アンニュイな人,かわいい顔の人(のちの推し),かわいい前髪の人などが次々に出てきて「誰が誰???」という感じで1ターン終了。も,もう1回...もう1回...と中毒患者のように再生を繰り返すことになった(職場で)。
ま,まずはメンバーを覚えねば...と思ってメンバーのプロフィールを探るべくネット検索開始(職場で)。そこからというもの,日々寝不足になりながら暇さえあればネット記事やyoutubeを漁り,メンバーのプロフィールや特徴,過去作や批評などを驚きの吸引力で吸い上げていった。
これがBTSに関する初ツイートですが,この時点でさっそく現・推しに言及されている辺り,もうすでにダメですね。
そんな私の沼入りを加速させたのが,youtubeプレミアム(入っててよかった)で配信していたBurn the Stageだった(映画じゃなくてドキュメンタリーシリーズの方)。
噂には聞いていたけど,なんて言語化能力の高い人たちなんだろうと思った。自分が感じていること,悩み,不安,メンバーやファンへの思いなどを借り物じゃなく自分の言葉で発することができる人たちなんだなあと。ステージ上ではあんなに輝いて見えるのに,インタビューに答えている彼らは紛れもなく20代の若者だった。私が20代だった頃なんて,ほぼアメーバかゲルのようなもので,ほぼ実体なんか無かったのに。この子たちはこの若さで世界を相手にして,重圧に耐えているんだ...。ステージでミスをして舞台裏で泣いているジミンや,体調不良で幕間に倒れこんでしまったジョングク,デビュー前に事故にあって負傷したことを打ち明けるSUGA,寝ているSUGAに差し入れをするJ-HOPE,ステージ前に些細なことで喧嘩をしてしまったVとジン,そんなVを真剣な目で抱きしめるRM...ステージ後に集まって話し合いをして歩み寄ろうとする7人...
えっ,何?好き......
さらにyoutubeの旅は続き,順調に伝説の2018年FESTA会食や2019年FESTA屋根裏部屋などにたどり着き,このころにはユンギ沼に落ちたことを自覚していたように思う(でも多分この沼はヤバい気配がして抵抗してた)(無駄な抵抗だった)。ユンギさんについては長くなるのでまた改めて。
そんなわけで,完全にBTS沼にハマって今に至ります。
毎日動画を見て曲を聞いてweverseをチェックして,ファンクラブにも入って。
アイドルを推すのは人生で初めてで全然勝手が分からず,まだ戸惑いもあるんだけど,とりあえず生きる理由というか,希望が見いだせたような感じです。BTSを好きになったことで私の人生にも少し変化が生まれたのだけど,それはまた次の記事で。
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