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62:ヴェネツィアの眼鏡店の父娘

 旅行先では出会う人で印象的な人は多い。今日はそんなうちのひと組の話。

 今のことはわからないけど、ヴェネツィアのお店はどれも小さくて、個人経営のお店が多いイメージだった。ヴェネチアングラスとか個性的な物を売っている感じ。お土産を買いながら、見て歩くだけでも楽しかった。

 私たちは一軒のメガネショップに入った。今考えるとなぜ入ったのかわからない。そして、またしてもなぜかサングラスを買った。なんでだろう。

 買ったサングラスをケースに入れてバッグに入れてしてくれる時、お店の親子がおもしろかった。当時の私より少し年上っぽいお姉さん。ブロンドで色素が薄いのはイタリア人っぽくないと思ったけど、なんとなく全体的にお茶目でセクシーなのは勝手に想像するイタリア人っぽかった。

 一方のお父さんはのんびりペースのたぶんこだわり屋さん。そんなお父さんがチャキチャキしたお嬢さんが急かされている様子がおもしろかった。

「ちょっとー、お父さん。これはこうやってこうするのー」
「もう、なんだよー。これでいいじゃないか」

とか。

 このブログを書いていてふと、「あの親子は元気にしてるかな」と思った。当然、お店の名前なんか覚えてない。

 ついでに、あの時つけてくれたメガネ拭きにヴェネツィアの羽の付いたライオンが描かれていたことも思い出した。まだサングラスも持っている。クロスもとってあるはず。

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 あった。

 最近使うことはほぼないからほったらかしだった。そうそう青地にかっこいいライオンのクロス!すっかり忘れてたけど、お店の名前が残ってたからとネットで検索してみた。ヒットする名前はある。だけど、ストリートビューで見ると違う。もういないかな。

 旅先で物を買うのっていいなと思ったことはないかも。今ならなんでも調べられる。また絶対行って、今買う必要ある?という物を買おうと思う。


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