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今までに感じたことのないほどの、心の揺らぎ

2022.12.25
大学の軽音楽サークルを引退しました。
引退するバンドのMCで、いつもより長めに話すエモシー(エモいMCの略)ってやつがあるんです。そこでは伝えたいことの3割くらいしか話せなかった気がするので、エモシーみたいなノリでつらつらと書いていこうと思います。

私は絶対に喋るより書く方がよいので。


たくさんの心の揺らぎ、感動がありました。

まずはこんなにも素敵で幸せな経験を人生においてできたことが本当に幸運であると思う。今まで不幸(言い過ぎか)だったのはこの時のためにあったのかもしれないな。

こんなに素敵な人達との出会い、出会い別れこの世界の当たり前ですが散り散りで産まれた人達が成長して沢山のバックグラウンドがあるなかでこうして大学のサークルで出会って、音楽して音楽して音楽して、こんな心揺るがされるような感情になって、それって奇跡だな〜。奇跡って言葉あんまり好きじゃないですけど、絶対にこれだけは奇跡という言葉がピッタリなほど美しく、その中に私が居られたことがまた奇跡で、幸運だった。その全てが本当に刹那的で美しい瞬間だったと冗談抜きで思う。思い出を美化してるってちょっと思うけど別にそれでも良くて、この1年間は美しかったのは間違いない。私のなかで美しかったし、きっと私も美しかったし、この世界で見てもこんな美しいことって(きっと他にもあるのかもしれないけれど)私が知っている中だと他にない。そのくらい刹那的で全てが美しかったの!ほんとうに。

やっぱりライブ。ライブにこのサークルの全てが詰まっていると思う。(軽音サークルだから当たり前かもしれないけど。) 

私が去年ずっと馴染めないなあ、楽しくないなあって感じてたのはライブが楽しくなかったからで。今年はむちゃ楽しかった。みんなのことちゃんと知れたから。私がちゃんとこの大きなまとまりの中にいることが出来たから。一人一人をちゃんと知るのはもちろん無理ですし、一方的に心の距離を置いちゃってる人もいてもうそれは私の性格的に簡単に打破できるものではないから仕方の無いのだけれど、それでも居心地のよい大きなまとまりだった。それが今でも不思議な感覚。そんな中で音楽を介して繋がれていた、美しかった。みんなのライブ見てるだけで幸せだった楽しかった。

たった大学のサークルなのに、ライブを観ている時にずっとこの時間が続けばいいのにって本気で思えた、そのくらい音楽に溺れられた瞬間があって、もう本当にその瞬間はこれから先忘れたくないのだけれど既に少しずつ薄れていってる、でもずっとずっと心のどこかで覚えていたいそんな素敵な時間だった。全く知らないバンド、曲なのに、そのライブで初めて聴いたのに、本当に良すぎてあれはおかしかった。あの瞬間に立ち会えただけでもこのサークルで居られて良かったと思える。音楽としての素晴らしさはもちろんだけど絶対にその背景にはサークル員ひとりひとりの人間関係と生い立ちがあってそこまで全部含んでコピーバンドサークルの意味があるんだと初めて理解できた。

もう少し細かい話をしたい。
私たちのライブは大学の四角い無機質な空間をライブハウスに作り上げるところから始まる。だから普通のライブハウスみたいにステージが客席から一段高いところにあるわけではない。ステージと客席は真っ平ら。しかも演者と観客1列目の間は1mくらいしかない。
なのに、なのにだ。照明が落ちて暗くなってSEがかかって、わーっと箱の中に入っていくとそこにはもう別人のような彼、彼女らが立っているのだ。楽器を持った私たちは強い。それを本業としているサークルだから当たり前なんだ。私はあのみんなのスイッチの入った顔つきと佇まいを見るのが好き。楽器を持って真っ平らなステージに立つだけでなんであんなにかっこよく見えるんだろう。魔法だと思ってます。いつもは馬鹿みたいなことしてる人達でもむちゃかっこいいのが悔しかったりもする。そんなギャップを楽しめるのもサークルだからこそだし、好きなところ。ライブしてる時の皆様、かっこよすぎてほんと誰?って感じなの。いい表情するんだ〜あの瞬間を見るのがほんとに好きなの。かっこよすぎて皆がなんか落ち込んだことあっても、君たちはこんなにもかっこよくて大きいんだぞ!と言ってやりたいけど、自分を客観的に見ることは難しいからきっと無理。(私もね)

きっと社会人になったらこんな経験はもう出来ないと思う。こんなにちゃんと人間関係築いて音楽やるなんて無理な話、そんなこと分かっているからこそこの時間は刹那的で全てが美しかったんですよ。
もう二度と体験できないであろうこの心の揺らぎを体験できたことが幸運だった。冗談抜きで人生の宝物になった。社会人になる前のこの子供と大人の中間の地点で、こんな素敵なみんなに巡り会えて本気で音楽を作り上げられたこと、こんな幸運なことないです。感謝しかない。私をここに居させてくれてありがとう。巡り会えて本当に良かった。どうか忘れないでいたい。

社会に出ても、たまには集まろうよ。私はこれからも付き合っていきたい人達だと思っているよ。でもやっぱり音楽がないと成り立たない人間関係である、大きなまとまりであるのは音楽あるが故だからそれが寂しい。けどだからこそ刹那的で美しい1年間だった。この事実だけでいいんだ。

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