VRC音楽イベントカレンダーの大型バージョンアップに添えて

はじめに

いつもの作ったモノについての記事です。
深く考えずに読んでもらえたらと思います。

VRC音楽イベントカレンダーが進化しました

いつもVRC音楽イベントカレンダーをご利用頂きありがとうございます。
イベントを登録してくださる皆さん、カレンダーをワールドに配置してくださる皆さん、そしてカレンダーを見てイベントに足を運んでくださる皆さんのおかげで、この1年を無事に運営していくことが出来ました。
これからも、引き続きよろしくお願い致します。

さて、このたびVRC音楽イベントカレンダーは、新機能として
「Twitterとの連携」を実装しました。
具体的には、このBotアカウント(@vrc_mec_bot)がイベントカレンダーの内容を自動的にツイートします。

同時に、これまでの素人感丸出しだった(私手作りの)デザインだったカレンダーを、餅屋さん(@mochiya00)にリデザインしていただき、見やすくワールドに置いても妙な目立ち方をしづらい、ステキなデザインに生まれ変わりました。
この場をお借りして、餅屋さんには改めて御礼申し上げます。ありがとうございます。

既存および追加機能の一覧

VRC音楽イベントカレンダーは以下の機能の組み合わせで作られています。
太字の部分は自分でコーディングをする必要があったものです。

■コア機能
・イベント登録フォーム(Googleフォーム)
・フォームから送信された内容が書き込まれるスプレッドシート(Googleスプレッドシート)
フォームからスプレッドシートに書き込みがあった際に、その内容をGoogleカレンダーに転記するスクリプト(Google Apps Script)
・転記先のGoogleカレンダー(Googleカレンダー)
・カレンダーの画像の元になるスライド(Googleスライド)
1時間に1回、その時刻から直近の6イベント分の情報をスプレッドシートから取得し、スライドの中の表に記入し、そのスライドをPNG画像として出力するスクリプト(Google Apps Script)
・出力されたPNG画像の置き場(Googleドライブ)
・VRChat設置用アセット(Unity/VRCSDK2)

■SDK3向け追加機能
GoogleドライブからPNG画像を持ってきて、短い動画ファイルを自動生成するスクリプト(Github Actions)
VRChat設置用アセット(Unity/VRCSDK3/Udonsharp)

■Twitter向け機能(NEW!)
・Bot用Twitterアカウント(Twitter)
11時-12時の間に1回、19時-20時の間に1回、出力されたPNGを添付し、スライドに書き込まれたイベントのハッシュタグを本文に入れてツイートさせるスクリプト(Google Apps Script)
直近1時間以内にまだ宣伝していないイベントがあれば、そのイベントの情報をツイートさせるスクリプト(Google Apps Script)

すべて無料の範囲内に収まっています。ありがたいことです。

初期の運用目標について

VRC音楽イベントカレンダーを作ったばかりの頃の運用目標は、
・まずはVRChat上でちゃんと情報量を持った宣伝ができる機会を増やす
・VRC上でサイクルを回す

ということでした。
この目標は、前者については達成されましたが、後者については達成できませんでした。

■「まずはVRChat上でちゃんと情報量を持った宣伝ができる機会を増やす」について
既存のイベントカレンダーが、ワールドに掲載された状態では一行掲示板のような書き込み内容になっており、音楽イベントにとって重要な「どんなイベントか」「どんなジャンルか」といった情報を得るのが登録する側、見るがわのどちらにも難しいといった難点がありました。
そこで、表示数を抑えて一つ一つのイベントの情報量をそれなりに多く取れるような作りにしました。
また、Googleフォームに登録に必要な情報を提示することにより、「どの情報を入れればいいのか」を登録者側にもわかりやすくしました。
この方針は一定の成功を収めたと考えています。イベントカレンダーを見てイベントに遊びに来ました、と言ってくださった方や、自宅用ワールドに貼っておいてその日の行き先を決めている方など、このカレンダーを活用してくださっている方がいらっしゃったからです。

「VRC上でサイクルを回す」について
当初は、このカレンダーの運用については

様々なワールドに(イベントカレンダーと同じように)設置していただく
→色々な人の目に入りやすくなる
→音楽イベントに来てくれる人が増える
→カレンダーの効果があると思ってくれた人が登録してくれるようになる
→盛り上がってるみたいだしウチにも設置していいよ、というワールド作者さんのところに置かせてもらう
→更に色々な人の目に入りやすくなる……


というサイクルを目論んでいました。しかし失敗しました。
原因の一つは、「カレンダーの効果があると思ってもらえる」というのが楽観的な考えであったことです。
カレンダーの効果がある、って目に見えてわかるケースって少ないんですよね。お客さんは「アド街を見た」って言って入ってくるわけじゃないので。
で、そのミスは「ウチにも設置していいよ」と言ってもらえるワールドがそこまで増えなかった、むしろお断りされることが増えて餅の心が折れたという結果に繋がります。
色々なワールドにイベントカレンダーが設置されればされるほどイベントカレンダーに登録するメリットは大きくなりますので、設置先が増えないままではイベント登録する人は登録するメリットをそこまで感じられなくなりますよね。そうすると、登録も消極的になっていきます。
この負のスパイラルが深刻化する前に、対策を打つ必要がありました。

カレンダーの効果を示せるようにする

 「カレンダーを見て、そのイベントに来た」という人の正確な数は、アンケートでもしないとわからないでしょう。
 「カレンダーを見て、そのイベントを知った」という人に至っては、来場していない人も含まれますから調べるのは更に困難です。
 カレンダーの出力先がVRCだけだった状況では、カレンダーに登録して意味があったのかを理解できる人は少ないままだと考えました。
 そこで考えたのは、Twitterとの連携でした。
 もともとVRCの音楽イベントは、大体がユーザーのツイートによって告知されてきました。TwitterはVRC音楽イベントの告知インフラとしては最大手なのです。
 であれば、カレンダーの内容をTwitterにツイートさせて、ハッシュタグも載せることでカレンダーの告知ツールとしての効果はとても大きくなると考えました。
 Twitterにはツイートアナリティクスという機能があり、自身のツイートがどれだけのユーザーに見られたか、どれだけのユーザーがそのツイートに反応したかを見ることが出来ます。
 さて、2021/7/23の11時台に投稿された定期ツイートを、15時過ぎに確認したものがこちらです。

画像1

906人のユーザーがこのカレンダーのツイートを見て、54人が反応した。
これを多いと捉えるか少ないと捉えるかは皆さん次第ですが、VRC内でしかカレンダーを見られなかった頃と比べると大きな進歩だと私は思っています。
Botアカウントは現在フォロワーが265。更に増えていけば、より多くのユーザに情報が届くことでしょう。(フォローお待ちしております(切実)

音楽イベントカレンダーのこれからについて

とりあえず当分の間は、放っておいてもカレンダーの更新もTwitterへのツイートも行われるようになっています。
今のところ新しい機能については何もヒラメキが降りてこないので、皆さんからのご意見ご要望ございましたらTwitterでもVRCでもDiscordでも、どこからでも頂けると助かります。
これからも「音楽イベントカレンダーの管理運営やってま~す」って寝転がりながら言えるようなシステムを維持し、かつVRC音楽イベントシーンが盛り上がる一助になれるよう、精進してまいります。
これでこの記事は終わりです。これからもよろしくお願い致します。


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