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三者三様のリネンシャツ

「気象庁は観測史上最速での梅雨明けを発表….」

そんなニュースを耳にしてからまだ2週間も経っていないのに遠い昔のように感じる。
暑さのせいだ。この異常な暑さが脳内時計を狂わしているんだ。
いずれ日本は夏と冬だけになるらしい。

「それじゃあこんな暑さが半年も続くのかよ…一体何着て過ごせばいいんだ。」

吐き捨てる様にそう呟いて、汗で背中に貼りついたTシャツを手で引っ張りながらパタパタ扇ぐ彼におれは言いたい。

「リネンを着なさい!」と。


キバタ(いわゆる繊維をそのまま織り上げたもの)のリネン


リネン———
皆さん、リネンという素材にどんなイメージをお持ちでしょうか。

涼しい、シワがつきやすい…
ザックリそんなところでしょうか。

概ねその通りです。
リネンとは天然の植物繊維で、ウール(動物性)と並んで“呼吸する繊維”と呼ばれています。
リネン素材がもたらす涼しさというのは、素材の薄さや軽さによるものではなく、抜群の吸水性と発散性によるものです。
体から出る汗や湿気を吸い込み、吐き出す。
この特性が極めて高いのがリネン最大の特徴です。
特に日本のような多湿な風土では重宝します。

シワになりやすいという点も天然繊維特有の性質です。
これを風合いととるか、欠点ととるかは個人の自由です。
洗濯の際に多少はケア出来るので気になる方は調べてみて下さい。

さて、前置きが長くなりましたがリネンという素材に少し興味が湧いてきたのではないでしょうか。

リネンと一口に言ってもたくさんの種類があります。
ここからはそれぞれ違ったリネン素材を使ったMr.Ashの新作リネンシャツ3点をご紹介しながら、より深くお話していきます。


french linen pullover shirt
【size】L
【col】OLV
【quality】Li100%
【price】¥9,900(tax in)

こちらのプルオーバーシャツはフレンチリネンを使用しています。
フレンチリネンはリネンの中でも最上級のクオリティといわれ、通気性が高く、非常に柔らかな肌触りで、長く着るほど馴染みがよくやや光沢のある風合いが特徴です。
生地の状態と製品になったときで風合いが違うということはザラにあるのですが、このシャツは本当に柔らかく、ゆったり目のサイズ感とプルオーバーという仕様も相まって、着用時のラクさが最大のウリです。

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AIZOME baseball shirt
【size】L
【col】NAV
【quality】Li100%
【price】¥10,800(tax in)

こちらは藍染めリネンを使用したベースボールシャツ。
天然繊維のリネンを天然染料である藍で染めた非常に珍しい生地になっています。
リネン自体が着込むごとに馴染んで経年変化していく素材ですが、そこに更に経年変化の代名詞とも言える藍染めを施した、正に育てる生地、育てるシャツです。

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dope shirt
【size】L
【col】BLK
【quality】Li59% C25% Si16%
【price】¥12,100(tax in)

最後はこちらのノーカラーシャツ。
他の2つのシャツはリネン100%素材でしたが、この生地はリネンとコットン、そしてシルクの混綿になります。
リネンも耐久性は高い生地ですが、コットンには劣ってしまいます。
リネンもドレープ感のある高級繊維にはなりますが、そういった点ではシルクには劣ってしまいます。
この生地はリネンの良さはそのままに、コットンのタフさとシルクの高級感をいいとこ取りした、そんな生地です。

うっすら浮かび上がるジャガード織のストライプ柄

そしてジャガード織という、プリントとは違い、柄や模様を直接織り込むことで立体的なデザインを生み出す織り方でストライプ柄が浮かび上がっています。

繊維組成だけでも拘っているのに、織り方も一癖あるスペシャルな生地。
もちろんシャツとしての格好良さも抜群です。
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如何でしたでしょうか。
商品の細かいディテールなどは省き、生地に特化したお話になりましたが、どのシャツもそれぞれ違ったリネン素材、シャツとしてのデザインもそれぞれ違って、リネンという共通点はありながらも三者三様の良いものが出来上がったと思っています。

何よりリネン、ひいては天然繊維の素晴らしさを少しでもご理解いただけたらこれほど嬉しいことはありません。

Mr.Ashでは天然の繊維や染料にフューチャーしたモノづくりをこれからも続けていくのでまた次回お会いしましょう。




2022年12月上旬———

「気象庁は11月の観測史上最低気温を記録したと発表…」

そんなニュースを耳にしてからまだ2週間も経っていないのに遠い昔のように感じる。
寒さのせいだ。この異常な寒さが脳内時計を狂わしているんだ。
いずれ日本は夏と冬だけになるらしい。

「それじゃあこんな寒さが半年も続くのかよ…一体何着て過ごせばいいんだ。」

吐き捨てる様にそう呟いて、ストーブの前で身をかがめながら、アクリルのセーターの袖を指先まで伸ばし手を擦り合わせている彼におれは言いたい。

「ウールを着なさい!」と。


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