エドワード・ゴーリーを巡る旅@奈良県立美術館
平日に行けば余裕でゆっくり見れます
米国の1960-70年代に活躍した絵本作家、エドワード・ゴーリーの原画を中心に展示した展覧会が関西にも来たので、木曜日に行ってきました。土日は違うのかもしれませんが、この日はかなり空いていて、少しも並ばずにスムーズに見ることができました。
展示は2階がゴーリーの作品の原画と、一部デビュー前に描いた絵、NYシティバレエ団のパンフレットや映画「ドラキュラ」の衣装デザイン、スクリーンでの動画展示などが中心です。1階はゴーリーと日本文化のつながりを説明し、ゴーリーが好きだったという源氏物語にちなんだ芸術作品などを展示するものです。2時間あれば十分全部を見ることができます。
期間は2024年11月10日までです。
原画は小さいです。眼鏡を忘れずに!
近視が強い方や、老眼のある方は眼鏡を忘れずに持って行ってください。ゴーリーの原画は主に手のひらサイズのものが多く、ほぼ絵本に掲載されたものと大きさが同じです。絵本も決して大きなサイズではないうえ、ゴーリーの絵はペンで、壁や登場人物のドレスの模様、布目のような細かいところまで書き込んだものが多いため、きっちり鑑賞するには眼鏡が必要です。壁にかけて近くまで顔を寄せることができる絵もありますが、多くはガラスケースの中に入って、目から30-50センチ程度距離があります。
そういうわけで、前に人がいると全く見えないでしょうから、平日の空いている日にいった私はラッキーでした。
気になるグッズは?
展覧会で気になるのはグッズですよね。
まずは、絵本です。ゴーリーの和訳された絵本はすべて網羅されている感じでした。
低価格帯のグッズ:お決まりのクリアファイル、ポストカードやマグネットの他には、マスキングテープなどもありました。クリアファイルはA4サイズとA5サイズがありました。眼鏡拭きクロスは700円。
中価格帯のグッズ:キャラクターを散りばめたハンカチーフがありました。各種のポーチがあり、どれもデザインは可愛かったです。
高価格帯のグッズ:Tシャツは4000円台後半、デザインはまあまあ。サイズは揃っていますがSサイズ(女性のMサイズ)がやや品薄でした。トートバックは中サイズと小サイズがありました。
私はTシャツと絵本を一冊購入しました。
ゴーリーを知らない方へ・・・
絵本作家といってもゴーリーはかなり異色な作家です。絵本に出てくる子供は幸せにはならず、その多くは悲惨な運命をたどります。また、アンハッピーエンドの話でなくても、すっきりした読後感のものはあまりありません。
さらに、その絵のほとんどはモノクロです。一部を除いて自身で着色した絵がほとんどないのです。どちらかというと大人向けかもしれません。
そんなゴーリーですが、世界にも日本にもマニアのようなファンは少なくないようです。私の友人にも「彼の作品ならほとんど持っている」という男性がいます。もちろん大人になってから買い集めたものです。全体に漂う、ほの暗い雰囲気、でも茶目っ気のある独自のキャラクター(不思議な生き物など)に、なぜか惹かれるという人がいるようです。またゴーリーは映画好き、バレエ好きで知られており、NYシティバレエ団のパンフレットをいくつか描いています。またバレエ団を舞台にした絵本も作っています。
図書館で彼の代表作を見ることができるので、代表作「うろんな客」あたりを一度読んでみてもいいかもしれません。私はファンではありませんが、彼の個性をリスペクトしており、絵本も2冊ほど持っています。彼の独特な世界をちょっと経験してみるのは、決して損ではないと思います。(終わり)