自分で掴んだ答えは一生忘れない
自分の強みを認識できるようになった話
「今までの開発プロジェクトで一番印象に残っているものはなんですか?」
これはエンジニアが仕事探しの場で一番聞かれる質問だ。
大抵は技術的難易度が高かったもの、定量的な成果が説明しやすいもの、事業に対するインパクトが大きかったものが模範解答になると思う。
ただ、自分が答えていたのはそのどれでも無かった。
ユーザーの声・関係者の声を自分で聞きに行ったプロジェクトが一番印象に残っている。
どんなプロダクトの開発でも、ユーザーの理解・ドメイン知識を深めることが好きだった。
作り手からは想像できない利用時の感情や、ネックとなる機能を知ることが好きだった。ドメイン知識を得ることで自分の世界が広がる気がした。
営業職むけのCRMを開発している時期は、営業に関する本を読み漁った。
CRMを利用して営業活動している同僚の業務を観察したり、商談に同席させてもらった。The model 型の営業方法をスラスラ説明できるようになった。セールス向けのEXPOにも足を運んだ。営業職の同期からたくさんのことを教わった。
カメラマンマッチングプラットフォームの開発をしている時期は、カメラマンと写真を撮られる側の両方の気持ちが知りたかった。
実際にカメラを買って友達を撮影してみたり、自分もカメラマンのみんなにたくさんの写真を撮ってもらった。写真展にも行くようになった。
純粋に交流したかったこともあり、社内イベントにも積極的に参加した。
自分が担当していたプロジェクトの話を聞くために福岡まで飛んだこともあった。このプロジェクトについて面接で話すことが多い。
ユーザーの声を聞いたり、ドメイン知識の習得を楽しめることは、エンジニアとしての強力な武器だと自信を持てるようになった。
技術力としての尖りが一番必要だと思ってしまっていた時期もある。
もちろん専門職として難易度の高い課題を解決するために知識は必要だと思う。だが、事業会社でエンジニアをするなら事業に対する理解、ユーザーの理解やドメイン知識の理解も同じように大切になってくると思う。
最近やっと、自分の武器を認識することができた。
自分で掴んだ答えは一生忘れない。
ユーザーの声を聞いたり、ドメイン知識を得ながら開発することは、これからどんなプロダクトを開発するにしても、正社員だろうと業務委託だろうと続けていきたい。
プロダクトを取り巻く全てのものに興味を持っていきたいし、自分が開発するプロダクトに愛を持ち続けたいと改めて感じた。
最後まで読んでいただきありがとうございます!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?