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家づくりはチーム戦

オリンピックのメダルだと金銀銅には、差がありますが、
将棋の金(金将)、銀(銀将)は役割の異なる駒なので、上下は無いと思います。

と言うよりも、
将棋の駒全体で戦略を立て、相手の王将めがけて攻めていく、いわば、チーム戦ですよね。

家づくりでも、役割の異なるたくさんの業者が係わりますが、これらのチームが如何に連携出来るかが出来上がりを大きく左右します。


■家づくりはチーム作りが最も大変

1 人が家を建てる時代を早く終わらせたいようです

人材不足が著しい建築業界では、カウントダウンの数字の減りが4月以降に一気に加速しそうな予感がしています。

大手企業でも人材確保は最も重要、かつ、最も困難、な仕事になっているのではないかと思います。

大手企業が造る新築住宅では、すでにマニュアル化、簡略化が進み、良く言えば人に左右されにくい商品住宅が普及しておりますが、個性的な要望などが多い注文住宅での対応が今後の課題になってくると思います。

しかし、最も苦しいのがリフォームです。
リフォームは施工する人も現場を管理する人も設計する人も、マニュアルでの対応が難しく、現状でも不足している中で更に減っていくのですから、ますます質の低下が懸念されます。

早く、人間以外が中心となって家を造れる時代が来ないと、家を工事するには「数年待ち」なんて事態になってしまうかもしれません。

2 人件費を削りに削ったらチームにならない

貧乏な弱小チームがお金持ちの強豪チームから劇的な勝利をする
のは、ドラマの中だけの話しです。

人件費を削りに削った現場では、殺伐とした環境の中で、自分の事だけを考えて作業するしかありません。
他人、他社のことを考えていたら、利益は出ませんので現場の良し悪しよりもただただスピードが重要になります。

こんな現場ではチームは生まれません。
当然、質を上げることなど難しくなります。

3 どんなチームが良い家を造るのか

仲の良いチームは悪くはありませんが、
あまりに仲だけが良過ぎてしまうと、
なあなあになってしまうことがあると思います。

ある程度、チームは緊張感があった方が良いのは、
どの分野でも同じだと考えられます。

特に、現場を管理、監督する立場においては、
現場をただ円滑に進めるだけではなく、自分の目を持って確認し、時には、是正を指摘するなどして、現場がより良いものになるよう、チームの身内ではなく、現場を中心に考えねばなりません。

出来上がった時に評価されるのは元請け業者だけ、
と言うことが多い業界ではございますが、
良い評価は関わったチーム全体のもの、
悪い評価の責任は元請け業者のもの、
と言う意識を私たちは持ち続けなければなりません。

4 先に言ってくれるのがありがたい

現場を進めていく際に、
トラブル、ハプニング、など予想外、想定外のことが時々発生します。

突発的なことに対し、瞬時にチームで対応するのも大切ですが、事前に察知し、より影響を抑えることが出来れば、現場の混乱も抑えられます。

それも、チームの一員それぞれが図面や資料を読み込み、現場を確認し、ただの指示待ちにならないことが重要になります。

例え、指示されていない事であっても、自分の持つ知識や情報を合わせて判断することで、現場がスムーズに、そして、品質も高くなります。

ただ、流石にどんなに良いチームであっても言葉にしないと伝わらないので、報連相は大事です。
これが円滑に行われているチームは良いチームだと私は考えます。

こうしたチームが一つでも増えてくれれば幸いです。

■最後までお読みいただきありがとうございます