雨降って地固まる
建築物にとって、地盤が非常に重要であることについて、
最近では世間の認識も高まっていると感じます。
ですから、土地を購入する際に、その土地の来歴を調べたり、字(あざ)から昔の様子を想像したり、地盤の強さを考慮していると思います。
地盤の大切を改めてお話ししたいと思います。
■地盤は初めに決まっている
●地盤を強くするのは大変
新築住宅を建築する前に地盤調査をします。
その土地の地盤がどのくらい強いか、そのまま家を建てられるのかを調べます。
もしも、地盤ば弱ければ補強しなければなりません。
しかも、家を建てる前でないと補強するのは難しいです。
●地盤が強い土地、弱い土地
一般的に、高台の地域、元々建築物が立っていた土地、長年耕作されていない空き地、などは比較的地盤が強い傾向がありますが、それでも調査結果を見るまでは判断できません。
ただ、地盤が弱そうな土地については、周辺などを見ただけでもおおよそ検討が付きます。
田畑、河川・沼・水路などの近く、土を盛った土地、傾斜地、などです。
●田畑が地盤が弱い訳
田畑は頻繁に土を耕し、柔らかい土にしていますので、地盤はかなり軟弱です。
そのため、余程の期間耕作をせずに放置して地面を落ち着かせたとしても、地盤補強が必要になると考えられます。
●河川の近くなどが地盤が弱い訳
河川などは地震よりも水害のリスクが高い地域ですが、地震で言えば、液状化現象のリスクが高いとされています。
その他、過去の洪水等で堆積された地質によっては軟弱である可能性もありますし、灌漑のしやすさから、過去に水田等で利用されている可能性もあります。
●土を盛った土地が地盤が弱い訳
傾斜地などで地盤を平らにするためには土をならす必要があります。
その際に持った土はいくら締め固めても、しばらくすると沈んできますので、その土地の地盤は弱いと判断されます。
尚、締め固める際に、硬化剤を混ぜたり、砂利などと一緒に転圧したり、することで地盤を強くすることも出来ます。
●宅地は地盤が強い
土地を購入して家を建てようと考えた時に、
出来れば何も建っていない更地を希望する方は多いと思いますが、
家が建っているということは、その土地は長年経っている家によって地盤が締め固められているとも考えられます。
●地下埋設物がある所は地盤が弱い
最後に、土地全体に及ぶほどではありませんが、
井戸、浄化槽、など近く埋設されている物を取り出したり、埋めたりした箇所は地盤が弱いです。
また、樹木がある箇所も、伐採・伐根後に地盤が下がるなどする場合がございます。
地盤の強さは様々な要因が関係しておりますので、建築だけ、土地だけ、で考えず、合わせて相談できるプロを探すのがお勧めです。