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家のことを表裏一体で見てみよう

コインの表と裏のように、物事には表の部分と裏の部分が存在します。
これまでは、聞こえの良い表の部分が声高に聞こえてくるばかりですが、ネット・SNSの普及によって裏の部分が爆音で聞こえてくるようになっています。

どちらも声が大きすぎると耳障りですよね。
表裏の両方をしっかり見て、判断できるようになりたいものです。


■判断材料はたくさん持っておこう

1 省エネルギーってどの視点で見ているの?

住宅は何かと省エネ、省エネ、省エネ、と言っています。
どうやら、日本では住宅分野の省エネルギーが遅れているようです。

そうして、分厚い断熱材をくっつけて、窓を極限まで減らした住宅が量産されることになりました。

エアコンの効きが良いというのは間違いなく省エネルギーにつながっている一方で、
常に機械による換気に頼り、照明器具を照らさなければ薄暗い空間での暮らしは省エネと言えるのでしょうか?

2 無垢材は良いという妄信は怖い

自然素材を使うと健康に暮らせる

という謳い文句をよく目にしますよね。
確かに、接着剤などを大量に使用している工業製品を使用した空間に比べて、自然素材で造った空間の方が揮発性有機化合物などの量は少ないので、健康になると言えるかもしれません。

しかし、無垢材などと言っても、表面をどのように仕上げているかで効果が全く異なるだけでなく、工業製品と全く変わらない場合もあります。

また、材料の選定、加工や施工方法によって、品質が低い状態で納められてしまった場合には、住宅本体の性能低下を招き、かえって健康を害する空間を生み出してしまうことも良くあります。

3 木造は地震に弱い

大地震が起こる度にテレビなどに映し出されるのは古い木造住宅が倒壊した映像ですので、皆さんの記憶に鮮明に残っていると思います。

そうなると、「木造住宅って地震に弱いのかな?」
と思うのも無理はないと思います。

しかし、【古い】木造住宅なのです!

確かに、昔は地震のことなあまり考えずに建てられていましたが、
近年建てられた木造住宅は大地震でも耐え抜いています。

また、木造住宅の場合は、古い時代の基準で建てられた住宅であっても、後から補強を施すことが可能です。

いわゆる「耐震補強」です。

この先、これまで体験したことが無いような災害が発生するかもしれませんが、木造住宅はそれに合わせた補強も後から施せるかもしれません。

4 家は誰が造っても同じなのか

建築業界における人手不足は深刻です。
しかも、悪化の一途を辿っており、若い担い手が激減する中で、ご高齢の職人さんと外国生まれの職人さんたちが何とか支えてくださっています。

ご高齢の方々はあと何年頑張ってくださるかという状況、
外国で生まれ育った方々はあと何年日本に滞在できるかという状況、
近い将来に今の状況を維持することさえ難しいのは目に見えています。

早くロボットでもAIでもいいので、確かな知識と技術で家を建てられる環境が継続できるようになってほしいですね。

例え自己責任だとは言え、
DIYで誰でも家が建てられる、
なんて言うようなことが当たり前にならないように・・・。

■最後までお読みいただきありがとうございます