リフォーム工事中は自宅は現場になる
Q リフォーム工事中は自宅で暮らせますか?
時々、このようなご質問をいただきます。
A 暮らせるように工事することは可能です
でも、いつもの暮らしとは違いますよ。
■「住みながらリフォーム」の注意点
1 住みながらリフォームとは
読んで字の如く、リフォーム工事中も自宅で日常生活を送ること です。
工事内容が小規模の場合や外部のみの工事、または、部屋ごとに工事する場合には、住みながら工事を進めることが出来ます。
一方で、家全体を骨組み(スケルトン)にするような工事の場合やライフラインを大規模にリニューアルする場合などは、住みながらの工事は難しい場合がありますので、工事内容や工事の進め方によって選択肢が変わります。
2 住むことは出来るがいつもとは違う
自宅を工事している訳ですから、日常と全て同じということはありません。
例えば、
外部塗装工事の場合・・・シートを張った足場に囲われ、室内が暗くなり、かつ、塗料の臭いなどによって窓の開閉が出来ません。また、洗濯物は基本的に外には干せません。敷地状況によっては、足場の設置により敷地内に駐車できない事もあります。
トイレ工事の場合・・・2ヵ所以上トイレがあれば、施工していない方のトイレを利用できますが、1ヵ所のみの場合、仮設トイレを設置しなければトイレの利用が出来ません。仮設トイレは基本的には和式の簡易的なトイレですので、衛生面が気になるとか、足腰の不安があるとか、の場合にはご利用が難しいかもしれません。
また、ほとんどの工事に該当しますが、自宅が現場になるということは、すぐ近くで埃が大量に発生しますし、大きな音も発生しますので、それも踏まえて、工事箇所以外でも使える場所と使えない(使いにくい)場所が出てくることを理解しておいた方が良いと思います。
3 部分使用は難しい
現在の家の造りではLDKと言った食事を作る場所と食べる場所、くつろぐ場所が一体となっていることが多くなりました。
そうしたLDKを全体的に工事をするのであれば、そもそも利用しようとは思わないでしょうが、
例えば、
キッチン周りだけ工事したとしても、工事中にダイニング、リビング部分を利用するのはかなり難しいと思います。
養生などをしてなるべく埃などがいかないようには出来ますが、「なるべく」にしかならないので、私ならば、利用するのはお勧めしません。
利用するたびに、掃除から始めなければならないと思いますので、
キッチンなどの家具、家電、備品などの置場として利用するくらいの方が良いと考えています。
扉などで仕切られていない空間の部分使用は難しいとお考えください。
4 気にし過ぎなくて良い
「近くで工事をしていますが気にしないでください」
と言っても、
他人が家の中にいる訳ですから気になるでしょうし、
「お茶は用意した方が良いだろうか?」
なども気になりますよね。
会社によって異なるかもしれませんが、弊社では、
「お茶などのお気遣いは不要です」
「自分たちで用意しておりまし、自分たちのタイミングで休憩を取りますので、むしろ、お茶などは一切ご用意しないでください」
とお伝えしています。
これは、遠慮しているとか、気を使っているとかではなく、
お客様にお飲み物やお茶菓子などをご用意されると、すぐにでも手を止めていただかなければ失礼になってしまうので、作業の段取りが変わってしまうなど、現場作業にも影響が出るからです。
ですから、
「本当に必要ありませんので、気を使わずにお過ごしください」
とお伝えしています。
5 鍵の問題
日中、ご在宅しているご家庭でしたら問題ありませんが、
毎日ではなくともご家族が外出される場合などでは、玄関などの施錠の問題があります。
その際の選択肢としては、
玄関のカギをお預かりする
業者が現場についてから外出し、業者が帰る前に帰宅するようにしていただく
同居していないご家族などにご協力いただく
などをご理解いただければ、工事は可能です。
ちなみに、お買い物はその他の短時間の外出については、現場で誰かが作業していれば、一声かけていただき、帰宅時間などをお知らせいただければ可能です。
6 荷物の問題
住みながらのリフォームを洗濯した場合、1部屋ごとに工事をするにしても、少なくとも、1部屋分の荷物をどこかに移動しなければなりません。
家の中で分散して収まれば良いですが、出来ない場合には、レンタル倉庫などをお借りいただくなどの手配が必要になりますので、工事前の荷物整理にはそこそこ時間と労力が掛かります。
ちなみに、家具などの処分については、行政などの粗大ゴミとして出せば費用は抑えられますが、業者に処分や運搬を依頼する場合には、産業廃棄物ではない場合は処分できない物もありますし、処分費用もかなり割高になりますのでご注意ください。
7 準備さえ整えば、後は工事が終わるのを待つだけ
住みながらのリフォームも大変なのは工事前の準備だと思います。
工事中は大小様々なご不便はありますが、
あまり気を使い過ぎず、自分たちの生活を優先していただき、工事完了までお過ごしいただければと思います。
そして、何よりも安全についてはお互いに配慮しながら、工事が無事に完了するよう協力していくことが大切だと思います。