ペットたちとの暮らしを考えた家とは
年始に発生した航空機事故を発端として、
ペットを飛行機内に同乗(同席)させられないこと、
についての議論がネットなどで議論されているのを最近知りました。
ペットについては、住宅においても様々な議論があり、変わってきたこと、変わっていないこと、もあります。
しかし、飛行機の件もそうですが、相手側(航空会社など)に変わっていただくには時間がかかりますので、ペットたちとのより快適な暮らしを実現するために、まずは、現状をしっかりと理解した上でこちら側で対応していくのがペットたちのためにもなのではないでしょうか?
■こんな家は住みづらい(※ペット目線の想像です)
1、傷が気になる家
ペットたちは、習性や普段の行動によって人間たちの日常生活よりも住まいに傷をつけてしまうことがあります。
もちろん、荒っぽい人間よりは傷を付けないかもしれませんが、爪などで床などに傷が付くことは当然と考えています。
ですから、家をあまり手入れや掃除をせずにいつまでもきれいに保ちたいとお考えの方が暮らす家では、とても暮らしづらいと思います。
建築資材の中には、ペット向けの商品として、
傷が付きづらい床や壁材などが増えてきましたが、
傷が付かない、ではありません。
ペットのことを思えば、傷などが付く前提で住まいをご準備したり、傷が付いても構わないという気持ちのご準備をするのが良いのではないでしょうか。
2、居場所のない家
人間も含め、動物には居心地の良い場所・空間、と言うのがあると思います。
個人差・個体差はあると思いますが、ペットたちにもそれぞれ好みの居場所があると思います。
広い場所、狭い場所、明るい場所、暗い場所、暖かい場所、涼しい場所、
そうした空間が無くても暮らせるでしょうが、居場所があった方がより快適な暮らしが出来るのではないでしょうか?
また、住宅自体にそのような居場所が備わっていなくとも、
市販のペット向け商材などを設置することでも、快適な居場所を造ることが出来ると思います。
3、空気が汚れた家
二足歩行の人間は呼吸する口の位置が他の動物たちより高い位置にあります。
人間でも赤ちゃんや子供たち、そしてペットたちは低い位置で呼吸していますので、床付近の空気を吸っています。
そして、
汚れた空気、埃、ダニの死骸などのハウスダストは床付近にたまります。
人間の大人が気が付かないうちに、子どもやペットたちだけが汚れた空気で呼吸しているかもしれません。
日常的な清掃及び換気などで、汚れた空気が蓄積し続けないようにしてあげた方が、ペットたちも健康に暮らせるのではないかと思います。
その為、掃除しやすいように床に家具などを置き過ぎない、ダニなどが発生しやすい環境を作らない、などが有効だと思います。
4、寒くて暑い家
生き物全般に言えることですが、外気の影響をそのまま受けるような住宅は誰にとっても快適ではありません。
しばらく暮らせばその環境になれるかもしれませんが、
決して、健康には良いものではありませんので、
空調機器などで調整するか、または、対策グッズなどで対処するか、住宅の性能を向上させるか、などで環境を整えるのが良いと思います。
5、あまり気負い過ぎないで良いと思います
ペットのため、ペットのため、ペットのため・・・・・・・・
と考えすぎてしまうと、今度は人間が住みづらくなってしまうことがあります。
自分を含めた家族全員の暮らしという視点で考え、みんなが心地良く暮らせるようにしていくのが良いと思います。
尚、私の経験では、あれもこれも準備するよりも、必要に応じて追加変更して行けるように、最初は造り込み過ぎないのが良いと考えています。