面倒くさいが心地良い
世の中の潮流は楽(らく)な方に流れていっている気がします。
人間関係は極力希薄にし、人付き合いをなるべく避ける傾向ですし、
飲食物に至っては、買いにも行かずに届けてもらっています。
それだけ現代人が忙しいということなのだと思いますが、
家のことでも面倒なことをもう一回見直してみてましょう!!
■家に関する面倒ごと
1 掃除するたびに家が片付いていく
多くのご家庭でお掃除をメインで担当しているのはロボットになっているのではないでしょうか?
最近は、ロボット掃除機が掃除しやすいように家具なども開発されているらしいですし、家でもロボット掃除機ありきで設計されている住宅もお見掛けします。
面白い現象ですね。
人間がロボットに合わせた暮らしをしている、ロボットに寄り添っている、というのが家の造り手とてしてはおかしくもあり、恐ろしくもあります。
掃除は確かに面倒で労力も時間も掛かりますので我が家も2階はロボット掃除機が掃除担当ですが、掃除をしながら物が片付いたり、掃除しやすいように整理整頓したりも同時に出来るので、する度に、家が片付いていくような気がします。
と言いつつ、
私の担当はそれほど範囲が広くないので、気楽に言っているだけかもしれせんね。
ロボット掃除機が整理整頓までしてくれるようになれば、きっと、掃除をするなんて概念自体が無くなってしまうのかもしれませんね。
2 観葉植物が癒してくれる
最近は本物と見間違うほど精巧に作られた造花などが販売されていますので、一見するとどちらか見分けがつかないことがあります。
住宅にもあちこちで造花や植物もどきが設置されているのを見かけますが、見た目の変化が無いということは手が掛からない反面、それに対する興味も持てないような気がします。
一方で、本物の植物では、水やりなどは当然必要ですので、
少なからず関心を持ち続ける事になります。
その時に、変化に気が付くこともありますし、調子の良し悪しも気になります。
季節を感じさせてくれることもありますし、
光合成をしながら室内の空気を整えてくれます。
我が家は現在は室内に大小の観葉植物が1鉢ずつ、
屋外に常時2~3の草木、
季節によってプランターに花を植えています。
家の見栄えは植物が最も惹き立ててくれると思いますし、
木造住宅は植物との相性は抜群ですが、
無理に増やし過ぎず、手が掛けられる範囲で育てていきたいと思います。
3 自然の光と風を取り入れよう
最近の住宅はとにかく外部をシャットアウトした家づくりを追求しています。せざるを得ない、と言った方が正解かもしれません。
これだけ暑いのでしかたが無いのですが、
そんなに外部の影響を防ぎたいのであれば、全て、上下左右を部屋に囲まれた集合住宅にすれば良いのではないかと、私は思っています。
小さく少ない窓、暗くてひんやりとした無機質な部屋、空気は全て機械を通して出入り・・・、せっかくの戸建て住宅で何でこんなことをしなければならないのか疑問です。
しかし、来年には省エネ基準の順守が義務付けられ、今後、ますます基準は上がっていくでしょうから、戸建て住宅もいずれは家ではなく、倉庫のような造りに近づいていくでしょう。
それか、地下にでも潜って暮らすことになるかもしれませんね。
温熱環境的には快適なのかもしれませんが、
私のように、
精神的には快適ではないと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私はそうした穴倉のような家に住みたい方にはそのような家、
自然が感じられ、開放的な住まいを求める方にはそのような家、
と分けてご提案できればいいなと考えていますが、まもなく、出来なくなる時代が来ますね。
そんなこともあってか、最近は、窓の開閉はおろか、シャッターや雨戸の開閉ですら面倒に感じる方も増えていると聞きました。
それならいっそのこと、窓など無くても良いのかもしれませんね。
4 良かったのは最初だけ
無垢材って良いですよね!
弊社でも、無垢材をふんだんに使った家づくりをしておりますが、
必ず、デメリットの説明もしています。
無垢材のデメリット?
キズやヘコミが付きやすい
変形しやすい
色が変わりやすい
定期的な手入れが必要
樹種や産地、加工・乾燥の精度などによってもかなり差がありますが、魅力的な性質の裏には、概ね、このような特徴も併せ持っています。
無垢床材などは、
理想的には、2~3年に一度はワックスなどを塗布すると日焼けなどを抑えられますが、なかなか難しいかもしれません。
我が家はワックスはしていませんが、時々、雑巾がけして磨いています。
面倒ですが、それだけでもツルツルピカピカになりますので、
無垢材を採用したからには、多少の手間を惜しまないようにしたいと思っています。
でも、こうした手入れが必要と知らずに採用した方々は、
きっと、良かったのは最初だけだった・・・、と後悔しているかもしれませんね。