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洗濯機が場所を取る

ご自宅に乾燥機は設置していますか?
乾燥機能付きの洗濯機ではなく、洗濯機とは別で乾燥専用機器を設置しているご家庭が増えているそうです。

共働き世帯が増えたこと、洗濯物の室内干しが増えたこともあって、乾燥機の需要が増えているそうですので、より乾燥性能が高い乾燥機が求められているということなのでしょう。

しかし、洗濯機と乾燥機を置くとなると、上下に重ねるにしても、それなりに場所をとりますので、家づくりの際には洗濯機スペースについても良く考えておくと良いと思います。


■洗濯機周りのお話し

1 洗濯機置場について

最近では、洗濯機を置く場所に「洗濯防水パン」と言う専用の盤を設置しているご家庭が増えていると思います。

万が一の漏水での被害軽減、排水からの臭い防止、洗濯機の排水菅の接続がしやすい、などメリットが多い反面、脱衣場の床のデザインを損ねるとして嫌う方も一定数いらっしゃいます。

デザインを取るか、機能を取るか、
私としてはどちらでも良いとは思いますが、
洗濯機の設置が2階以上の場合には設置することをお勧めしています。

洗濯機の上階設置の場合、万が一の漏水の際の被害は階下まで及びますので、なるべく軽減する措置は講じておいた方が良いと私は考えています。

2 風呂水は利用するか、しないか

洗濯機の設置場所を検討する際に、入浴後の風呂水を利用するかどうかがポイントになります。

要はホースが届くかどうか、ということですが、
「衛生面で使いたくない」
「お湯の方が洗剤が溶けやすいので使いたい」
など様々なご意見があります。

ちなみに、
エコキュートを設置している我が家では、浴槽のお湯は1日で排水するので、有効活用の一つとして選択に風呂水を使用しています。

これは電気代と水道代のどちらがお得かとかは考えていません。

余談ですが、
エコキュートは冷めた水を温め直す(追い焚き)するという使い方はエネルギーの大幅なロスになりますので、浴槽のお湯が冷めきってしまった場合には一度入れ替えた方が効率は良いと私は考えています。

そのため、ご家庭の浴室の使い方によっては、ガス給湯器向きか、エコキュート向きか、が異なる場合があります。

風呂水利用に話しを戻しますが、
システムバスのオプションとして、
浴槽から直接洗濯機置場まで風呂水を配管出来るタイプもございますが、浴槽の水は使用されたものなので、配管などが詰まる可能性が高いため、交換が難しい隠蔽配管は将来的に交換・修理コスト増になると考えらえます。

3 乾燥機は電気とガスタイプがある

暖房機器でもガスタイプの方がパワーが強いように、衣類乾燥機も一般的にはガスタイプの方がパワーが強く、短時間で乾燥します。

一方、電気式はコンセントさえあればガス配管などの工事が不要なので、設置が簡単です。

そのため、後から設置するには電気式の方が導入しやすいです。

将来的には、電気式でもハイパワータイプが普及するかもしれませんが、その場合には、単独電源など容量の大きな電源を用意し、かつ、電気契約容量の見直しも必要になる可能性がありますので、そうなると、ガスとの差は小さくなりそうです。

ちなみに、洗濯機に内蔵された乾燥機能や浴室の換気乾燥暖房機などの場合、現在ではそれほどパワーが無いものが多く、乾燥時間は数時間かかります。
場合によっては生乾きになることもあります。

4 ドラム式は大きくて重い

斜めに使うドラム式の洗濯機は人気ですが、一般的な全自動洗濯機に比べると大きくて重いという特徴があります。

以前、お客様宅でドラム式洗濯機を移動したことがありますが、男性二人で何とか移動できましたが、狭い場所などはもう一人の補助も欲しいくらいでした。

ですから、設置後に洗濯機の裏を掃除しようとして移動するなどは筋力に自信が無ければ、ほぼ不可能だと思います。

また、築年数が経っている住宅に設置する場合、
脱衣室などの水まわりは床が劣化しやすいので、必ず、設置場所の床の強度は確かめください。

5 洗面脱衣室って効率が良い

家を際限なく広く作ることが出来る場合には全く問題ありませんが、普通は家を建てる際には面積の制限を気にしながら家を設計します。

そうすると、どこかでは効率的な設計、
つまり、
削らなければならないところが出てきます。

それが居室なのか、廊下なのか、色んなケースがありますが、
洗面脱衣室として、洗面機能と脱衣機能を併せ持った空間を造るのも一つの効率良い選択肢だと私は考えています。

ただ、
最近はランドリールームと呼ばれる洗濯、乾燥、収納などの機能を持った空間のご要望が増えていますので、それもまた、一つの選択肢です。

効率だけが全てではありません。

■最後までお読みいただきありがとうございます