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月を掴む。

おはようございます。

新しい朝に、新しい気持ちで、新しい事をする。
昨日までの疲れが全部夢だったかの様に、十分に休んだ体で、理想の未来に向かって、貴方の自由な意志で、行動を開始する。
そんな朝を毎日迎えられたら、どんなにいいか、想像してみて下さい。その時の貴方の表情を、窓から見える景色を、ベッドから降りて飲む一杯の水の味を。

海底2万マイルや月世界旅行を書いたSFの礎を作った作家ジュール ヴェルヌは「人の想像出来る事は、人間が必ず実現できる事」と言いました。
彼の作品が書かれた時、世界には彼の考えた科学技術はなく、その作品内に登場する海底を自由に移動する方法も月へ辿り着く手段もありませんでした。

しかし、彼の想像の力から生まれた様々な物語は、人々の想像を掻き立て、新しい科学技術や研究分野を切り開くきっかけになりました。
今日の私たちが日常の中で使っている様々な便利なものは、かつて荒唐無稽な妄想やくだらない絵空事と馬鹿にされる様な「誰かの思いつき」でした。
思いついた時には、「決して実現できない」と半ば諦めてしまう様な事でも、自分の中に芽生えたイメージは一つの可能性として確実に存在します。
まだこの過酷な現実社会には出てこれなくても、貴方の心の中でしっかりと根を張り、幹を伸ばす事によって、貴方の日常を劇的に変えてしまう様な大輪の華を咲かせる可能性だってあります。

ヴェルヌの作ったSFというジャンルは、「実際に存在する科学技術や文化をベースとした空想」です。
ファンタジーとの違いは、そこに描かれた要素が現実に起きうる可能性の一つであり、ご都合主義的で矛盾を孕むデタラメではなく、ある種の予言として記されている事だと思います。

さて、貴方が冒頭でイメージした「理想的な目覚め」は、私が今朝思いついた朝の迎え方の空想の一つです。
この文を読みイメージした人も、実際には昨日までの疲れを引きずり、気の滅入る予定を思い浮かべ、布団から出られない冬の朝を迎えているかもしれない。
「そんな朝なんてある訳ない」と一笑に付される妄想で終わるものなのか、そういう朝を迎えてみたいと、一つの目的地として貴方の心の中の地図に記され、将来の貴方が迎える朝のきっかけになるのかは、まだ誰にも分かりません。

少なくとも、その朝は月よりは近い所にある様に思えます。

良い1日を。

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