22日目 結婚式
結婚式に対して否定的な考え方をしていた。
主催者側の費用もかかるし、招待状作成や写真撮影や動画作成等々、大きな労力がかかる一方で、参加者は大体3万円以上の金額を支払うが式中に主催者と話す機会もあまりなく、もし出席者のうち自分の知らない人がほとんどだった場合は最悪で、勝手に周囲が盛り上がるのを冷ややかに見てしまったりする。(私が前職の上司が結婚式に出席した際に感じた意見である。)
結婚式に出るくらいなら、結婚式ではなく、その金額を美味しいご飯屋さんで一緒に過ごして、たくさん話した方が結婚する当人たちと会話も楽しめるため、結婚式にあまりポジティブな感情を持っていなかった。昨日までは。
昨日、私の兄弟姉妹の結婚式が行われた。当然、私も親族側で式に出席し、主催する側は大きな労力をかけて開催しているわけで、その労力をかけた当人達に冒頭の意見を言うのは失礼である。「呼んでくれてありがとう。楽しみにしている」とだけ伝え、式に出席した。
正直、兄弟姉妹の結婚式とはいえ、あまり期待していなかった。しかし、身内フィルターのかかった式だったとはいえ、とても良い内容で私も感動した結婚式だった。良かったと思う理由は2つかある。
1つ目に出席者と主催者のテンションにあまり乖離がなかったこと。主催者の呼んだ出席者は夫婦の共通の友人であったり、高校以前の友人を呼んだとしても、5人以上は参加されていたため、会話は絶えていなかったように見受けられた。また、結婚式のムービーも泣かせるようなものではなく、あくまで夫婦の紹介動画だったり感謝の言葉を伝える内容のもので、主催者側が感動して泣いて出席者は主催者のテンションに追いつかないといった光景はなかったように感じた。
2つ目に、主催者側の親族としての感想となるが、これだけの多くの人が遠方にも関わらず、出席してくれた兄弟姉妹を嬉しく思えたこと。事実として、移動時間に半日かかるようなところから出席する人がたくさんいて、兄弟姉妹夫婦とも慕われている人なんだと光景で実感できたことがなんとなく安心したのだ。たくさんの人に支えられてきたのだと。自慢の兄弟姉妹だと。
もちろん身内フィルターがかかった意見であるし、出席者側だとどうかは知らない(前職の上司を出た時の自分のように感じる人もいるかもしれないし)。ただ、私が結婚式を挙げる時には、兄弟姉妹のような配慮のある式をあげたいと思える結婚式で、自分の価値観も変えられた経験だった。
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