一級建築士 製図試験の合格につながったこと~塾選び編~
製図試験の合格にかなり時間がかかってしまい、家族にも迷惑をかけたこともあり、こんな気持ちになる人を一人でも減らすために書いておこうと思いました。
まず私の話をすると、日本で設計事務所にいるエンジニアです。子供は2人。普段はどちらかと言うと建築設計というよりかはコンサルが多いです。会社からは受けろ受けろ言われて無視していましたが、風当たりが悪くなってきたので受けることにしました。
結論から言うと、製図試験は学歴とかそう言うものは一切関係なく、体育会系の詰め込み学習という認識で、一からチャレンジするものと捉えていた方がよいと思います。また、仕事では先輩方が手取り足取り教えてくれますが、塾は基本は教えてくれるものの手取り足取りは教えてはくれません。自分との戦いです。
このマインドセットは崩してはならないです。
日建学院、TAC、総合資格といった塾に通うことになりますが、高価であるので安い方を選んでしまいがちなのですが、日建学院、総合資格、日本建築士会をそれぞれ経験したものとしては総合資格が一番よかった印象でした。
余談ですが、某ゼネコンやスーゼネは契約しているので会社に日建学院や総合資格が講義にくることもあります。ただ課題は同じでもレクチャーの質に違いがあると感じましたので、塾に通うことをお勧めします。
総合資格から学んだこと
上で体育会系という言葉を使ったのは、総合資格の私のイメージから来ております。笑
結果この体育会系のやり方が合っていたようにも思いました、一人でやるとさぼるのです。なんでもそうですが、人間は楽な方にシフトしていくので誰かに監視されている方がよいです。(と私は思う)朝9時からでしたが7時半くらいに到着して図面書いて、帰宅はエスキスのレビューとかしていると22時とかでしたから凄まじいですよね。家で一人だと絶対携帯見てゴロゴロしていると思います。 (25'1/7加筆)
独力というものに限界があるので、先生が親身になって相談に乗ってくれました。私の先生も受験に苦労した方で、実務をやりながら塾講師もやられている方でした。正直クセの強い人や当たり外れがあることもありますが、少なくとも私のいた塾では数人の先生がおりそれぞれに声をかけることができる雰囲気があったのがとてもよかったです。計画二名と、構造一名という感じでした。
また、学生同士の図面レビュー(採点)をしながら、同じ釜の飯を食べる意識の高い塾の生徒と交流することで、同じ課題なのに違う見え方があったことが結構ありました。エスキスも1グループ4人でやるなら4パターンできますし、その中で一番いいものを自分が取り入れていければいいと思います。
たまたま、実務で共同している建築家がおりましたが、実は同じ塾の門下生ということが途中でわかり驚きました。つくづく思いますが、建築業界は狭い世界です。
初年度に日建学院に通っていたのですが、総合資格はエスキスをちゃんとした手法にまで昇華させているのはとても良くて、ちゃんと一級建築士の試験の歴史を踏まえた上で、なぜこのプロセスがあるのかを一から説明してくれたのもよかったです。このため納得した上でエスキス手法を学べました。私はこの手法に加えて私なりの工夫をしておりましたので、それはそれで今後紹介していこうと思います。
日建学院から学んだこと
初受験で受けた年は集合住宅でした。埼玉の日建学院でしたが、狭い部屋に20人くらい。先生は2名で、若い先生と歳を取った先生の2人のタッグで進行をしていく形でした。
選んだ理由は総合資格より10万円くらい安いからと、家からバスですぐのところにあったからという理由からでした。 (25'1/7加筆)
初めて通った塾でしたが一年目はランクⅡで不合格。この合格ラインはほぼ合格ラインに達していて、試験元が合格者の人数を調整するために数パーセントの不合格者を出すことで調整するという不幸なランクです。
確かに提案した部屋の形が不整形だったりしたので、そのあたりが原因かもしれません。
日建学院のスタイルは、現地にて教室で作図演習ができ、補足として動画を用いて作図のレビューという流れでした。課題の説明があり演習を終えてから動画でエスキスの方法を見てという流れは良いのですが、先生との交流は薄かったし、生徒同士の交流なんてもっと皆無でした。
講義の後に先生に質問をしてどのくらいの加筆をすればいいのかとか、法令についての質問をしてやっと知識を身につけられた記憶があります。当時マインドセットは誰かに教えてもらうという受動的な気持ちで臨んでいたのがいけなかったのかもしれません。 (25'1/7加筆)
建築士会から学んだこと
建築士会は初年度の方には進められません。添削をもらいますが、なぜこのような添削になっているのかはメールで問い合わせをして帰ってくるのに時間がかかっていたので、いざ返答がある時には熱が冷めていることが多かったです。
金額的には20万円とかそのくらいの金額感だと思いますが、よっぽど自信があるような人で自分をコントロールできる人でない限りは塾に行くのが良いと思います。
改めて思うのは、塾に行っている受験生と横並びにして比較されると弱いです。みんなが間違っていないところを自分ができていない場合、その逆もですが損をすることになってしまうのです。
チャレンジする人へ応援
noteの初めてのコラムが一級建築士についてとはおもいもしなかったのですが、やはり1人でも苦労せずに、(というか嫌な思いせずに)、ライセンスをとってもらった方がいいと思うので紹介させてもらいました。
もう少し詳細な内容は別に書こうと思いますので、需要があれば書こうと思います。
*加筆修正の履歴
25' 1/7
25' 1/6