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映画「ディア エヴァン ハンセン」をもう一度観て思うこと
映画「ディア エヴァン ハンセン」
2024 9 /8 追記修正。
以前にも書いたけど、自分の気持ちを整理したくて
もう一度書いてみることにした。
最初に映画を観た時には難しかった。
感動すると言われても考えていたものと違い過ぎて涙もでなかった。
なぜこれを春馬くんがブロードウェイで観て
ミュージカルでやりたかったのかわからなかった。
歌を歌いたかったの?
楽曲はみんな素晴らしくてサントラ盤を買ってしまったくらいだった。この映画はなにを伝えたかったのか。そしてどうして春馬くんは自分がやりたいって思ったのか。
コナー
コナーの死。コナーがなぜ死んだのか、もちろん背景がなにも描かれていないから想像でしかないけれど、コナーには2度目のお父さんがいる。
幼い時からでキャッチボールをずっと一緒にしていた関係。
そしてすごくコナーを愛している優しいお母さんがいる。
兄のことを理解はしていても嫌って傷ついている妹がいる。
コナーはおそらくすごく不器用な人で、音楽は好きだけど自分の不甲斐なさや、やりきれなさを人に乱暴することや傷つけることで生きていた。でもおそらくまわりに自分も傷つけられていて、傷ついたり傷つけたりな毎日が孤独で、ある日死んでしまう。
家族は突然に死んでしまった理由がわからないから、学校でせめてどういう人間関係を持っていたのか知りたくて、コナーのポケットの中に押し込んであったエヴァンからの手紙を見つけて彼に会いにくる。
エヴァン
エヴァンの手紙は実はカウンセラーに薦められて書いた自分へ向けた手紙だった。
それをコナーに取り上げられたもの。
エヴァンはコナーとは全く逆なキャラクターで、
自己肯定感がとても低い。自分がこの世界に必要がないんじゃないか、居場所がないんじゃないか、誰からも必要とされていないと考えて孤独でいる。
もちろんそんなエヴァンの性格を簡単には言い表せないけど、自分の気持ちを表すことが極端に苦手なところがある。
その原因のひとつは幼い頃の両親の離婚にもよる。
ある日大好きなお父さんが、エヴァンの好きなトラックに乗って家を出ていってしまった。お父さんに置いて行かれたことが幼かった彼のトラウマにもなって
自分は必要がない人間だから捨てられたと思っている
彼は精神安定剤が手離せない。
お母さんは、そんな彼を愛しているけど、ひとりで彼をずっと育てるために生きることや暮らしに余裕がない。なのでエヴァンの弱さを歯痒いとも思っているし、その愛を伝えることがとても下手。彼女も不器用なひとなんだろうな。
孤独
コナーとエヴァンは対照的な性格だけど共通点がひとつある。それはふたりがとても孤独なことだ。この世界に生きる意味が持てないコナーと、この世界に生きていてもいいのかと思っているエヴァンと。
それはもしかしたらコナーが死なずにエヴァンが死んでいたこともあるってことだと思う。
彼らの周りの人々とSNS
映画の中ではそんなコナーの死を通して、コナーの家族と関わったエヴァンが居心地の良い関係性を知って自分が必要とされたと舞い上がり、コナーとは友達で自身への手紙がコナーへの手紙だったとして、
コナーの家族や学校の仲間にも本当のことを言えない嘘を積み上げてしまうことになる。
エヴァンの周りは自分の都合が大事で、生きることに懸命で優しくありたいとは願っているけど、
どこか他人事で、人にかまう余裕がなくて無関心。
それは今の世の中の縮図でもあるけれど、
そのなかでSNSの良いところも悪いところも映画の中で取り上げている。
自分のリアルな世界は限られているけどSNSは、それを拡げる。本来知り得ない世界や人間関係を作る。
それはドラえもんの「どこでもドア」のよう。
ドラえもんの道具がすべてそうであるように使い方が大事。道具は使う人の人間性が問われることでもあると思う。
エンドロールの先のメッセージ
映画『ディア エヴァン ハンセン』のエンドロールにメッセージがあった。
「あなたはひとりじゃないよ。sosを伝えて。」
春馬くんは、光のなかにいるような人だけれど、
幼い頃の境遇もエヴァンに似ているところがあって
自分が世の中に必要とされているのかと考えてしまうこともある人だったのではないかと思ってしまうことがある。
そしてもしかしたら本当の自分の気持ちをエヴァンのように表に出すことが苦手な人だったのかもしれないとも。もしかしたらこのミュージカルのエヴァンに
自分の気持ちを重ねてしまったのかもしれない。
そのうえで、自分をひとりだと思う孤独な世界に生きている人に、メッセージを届けたい。
この世界からいなくなってほしくない。
あなたを失うとつらい人がいる。
みんな不器用だけどあなたを愛している。
という気持ちをミュージカルにのせて届けたかったのかもしれない。
「ミュージカルは、心の想いを届けたくて、言葉だけでは足らないからそれが歌になり、音楽だけでも足りなくてダンスになる。それをキンキーブーツのスタッフに教わった」と言った。
春馬くんはその気持ちを届けたい人だったのだと思う。それは春馬くんの実際の行動と矛盾しているじゃないと思う人もいるかもしれないけど、だからこそ
春馬くんはやっぱり生きていたいと思っていたと
エヴァンハンセンを通して、
わたしはあらためて思ってしまうのだ。
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