2025キンキーブーツ•川名さんのメッセージに想う
キンキーブーツ2025が発表されました。
この作品のオリジナルプロデューサーのひとり
川名康浩さんからのメッセージです。
春馬くんへの最大の賛辞と哀惜だと思いました。
春馬くんはニューヨークに行った時に
ブロードウェーミュージカル
キンキーブーツを見て雷に打たれたほどの感動をその舞台に感じたと言います。
いつか日本で興行出来るようになったら
是非オーディションを受けて自分がローラをやりたいと心に誓ったそうです。
そんな春馬くんの心の後押しをしてくださったのが、先のプロデューサー川名さんだったと聞いています。
川名さんは春馬くんがローラを目指した時から
春馬くんの努力をずっと見ていてくださっていたのだと思います。
あらためてキンキーブーツがどんな舞台か
ご紹介しましょう。
私は春馬くんがローラをした2016年2019年キンキーブーツを観に行っていません。
その頃も軽いファンだった私はテレビでローラの格好をした春馬くんを見つめて、
「春馬くんが、なんで女装のドラァグクイーンをしているのかしら?」という素朴な疑問を持っただけで、ますます舞台に夢中な様子の春馬くんを理解しようともしなかったんだと思います。
キンキーブーツの音楽を作ったのがシンディローパーだということは知っていました。
明るいキャッチーな音楽を作る彼女なら
きっと楽しいミュージカルだと思いました。
キンキーブーツに流れるLGBTQの思想も
理解しようともしなかったんだと思います。
ローラがゲイであるかどうかは、
ローラをやる役者個人に解釈は任されているそうで最近知ったのですが、キンキーブーツ日本版の台本には、ローラはゲイではないと書かれてあるそうです。春馬くんの舞台を観ていない私は彼が、どう解釈していたのかはよくわかりません。
ただ彼がいなくなってから何度も映画キンキーブーツを観て、斉藤かおるさんの書かれた本の中の春馬くんは、心の底からローラを演じることに憧れていたように思います。
それはローラの「なりたい自分になる」そして「他者を受け入れる」という生き方に惹かれていたように思えるからです。
映画のローラは自分の心が惹かれる、可愛いものや美しいものが純粋に好きな自分を、その生まれた性によって大好きなお父さんから否定されていたことを子供の頃から生きづらく思っていた人のようでした。
自分の憧れる美しいドラァグクィーンの格好をして過ごすローラは、自由で華やかでパワフルな人です。
男性性に戻ったローラであるサイモンの姿は、どこか自信がなく所在なさげで、その対極にある落差もとても魅力的でした。
ローラを華麗に演じている春馬くんの姿は、
私がよく知っている春馬くんとはかけ離れていました。
正直に言えば春馬くんが、もしいなくならなかったら、私は春馬くんにとってのキンキーブーツを理解しないまま、一生を終えていたかもしれません。
春馬くんは2016年キンキーブーツを演じるためのレッスンで一か月ニューヨークに滞在したそうです。
誰も自分のことを知らない、なりたい自分でいられるニューヨークは、自由に生きたいと願っていた春馬くんにとっては、こなさなければならないレッスン以上に自由に生きられる世界だったのかもしれません。
それは春馬くんがいつか日本を抜け出て、
ブロードウェーを目指したいと願った土壌になったかもしれません。
日本でミュージカルを成功させたい、春馬くんの事務所のアミューズは、ブロードウェージャパン•キンキーブーツの誘致に成功してキンキーブーツをやりたかった春馬くんとは目的が一致していました。
それはその時は、とても幸運なことだったかもしれません。
私は春馬くんがいなくなって2022キンキーブーツも観に行くことは出来ませんでした。
春馬くんがいなくなったことで自分の心がいっぱいいっぱいでキンキーブーツのことも、その新しいキャストも受け入れることが出来なかったからです。
そして先日、2025キンキーブーツが、より新しいキャストで発表されました。
川名康浩さんの春馬くんへのメッセージをとても嬉しく思いました。
真摯に情熱を持ってキンキーブーツを愛した春馬くんの想いをメッセージでもって伝えてくださる方のお気持ちは、とても大きくて有難いことだからです。
でも私はやはり観に行けないかもしれません。
作品を継承されることは、そこに初代ローラが存在することなので春馬くんのマインドも継承されることだろうと思います。
まして今回のチャーリーとローラは、
春馬くんを慕って春馬くんのような役者になりたいと公言されたうえでオーディションでチャレンジしてくださった方たちが含まれています。
きっと春馬くんも応援しているでしょう。
でも、これは私がずっと一方的に考えていることなのですが、春馬くんがいなくなった大きな原因のひとつもこのキンキーブーツなのだろうという思いが4年近く経っても変わらずあるからです。
まもなく4回目の夏がやって来ます。
春馬くんの存在は、彼がいた時よりもずっと身近にあって、現実に彼がいない日々をこういった新しいニュースで思い知らされる日々です。
キンキーブーツ
私の想いが変わる時が来るのでしょうか。