![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144100405/rectangle_large_type_2_358fe72844158c568b4b6c994ad621c2.png?width=1200)
ガールズバンドクライ第11話感想…画面越しに熱を帯びる、5人の叫び
毎週金曜のお楽しみ、ガールズバンドクライ最新話を観ました。
11話なのですが、あれ?最終回?みたいな感覚でしたね。
第11話「世界のまん中」あらすじ
フェスに向けて練習を重ねる仁菜達。バンドとしてまとまりがでてきた。フェス会場の広い観客席、⼤きいステージを見て気合いが⼊る。すばるは自分が本当にやりたいことに向き合う意思を固めていた。
(公式サイトより引用)
てっきり最終回に持ってくるかと思ったフェスでのダイダスとの激突を、2話残したこの段階でやってしまいました。
バンドは趣味でも仕事でもなく、生き方
まずフェスに向けて着々と準備が進む中で、唯一家族(というか祖母)に内緒でバンドをやっていたすばるの解決が描かれます。ドラマとしては4話で見せている、気持ちを固めている話だったので後はいつ話すか、なところではあったのですが、他バンドのライブを観てくる、と言ったすばるちゃんが実際に何をしていたのかは明確ですね。ここでも「嘘つき」なのが活きています。彼女もこのバンドに賭ける覚悟でフェスに臨みます、それに値する仲間達であることを、大舞台を前に再認識したのでしょう。
一方で、吉野家コンビ…智・ルパのシーンもあり、音楽で生きる道を選んだ背景が苛烈なものである事も描かれます。伝える相手がいるだけすばるちゃんは恵まれているのだな、とも感じさせながら三者三様の人生模様、共通しているのはこのバンドをやることが「生き方」であるという真摯さです。そしてそれが、後半のライブシーンへと繋がっているのが見事でした。
![](https://assets.st-note.com/img/1718418652481-vIjxxefAa2.jpg?width=1200)
お互いがいなくては生きていけない、というのが伝わってきます
気力MAXの戦闘シーン
と、見出しに書くとスーパーロボット大戦のようですが、ズバリ後半のライブシーンに対しての印象はそれでした。
最近のはやっていませんが、スパロボシリーズでよく見る
・敵の攻撃→こらえて、大技で反撃
という一連の流れを、音楽で見せられた気がします。
例えが陳腐で恐縮ですが、これはまさにトゲナシトゲアリvsダイヤモンドダストの一騎打ち、全てをぶつける「戦闘シーン」でした。
まず先制攻撃、ダイダスが硬派なロックをぶつけてきました。今まで
「コレジャナイ空の箱」
のイメージしかなく、アイドル路線の軟派グループだったダイダスが、トゲトゲ…というより桃香さんを意識して新曲を作ったのが解ります。これまでダイダスはたまに出てきて8話で少し絡んだ程度でしたが、彼女たちは彼女達なりの信念でバンドをやっており、桃香さんへの感謝+成功してやるという気概を持っていることが伝わってくる1分30秒でしたね。
因縁の相手ではありますが決して悪役ではなく、むしろお互いを高め合う、良いライバルであることを伝えてきました。
…1話で路上で演奏してくれた二人もですが、音楽をやる奴はいい奴だ、そう言っている気がして、ホッコリしますこのアニメ。まさか11話にして出てくるとは思いませんでしたが(笑)。
![](https://assets.st-note.com/img/1718419505586-L0PCpwKCvH.jpg?width=1200)
たまに手書きが出ると絶対印象に残るのがこのアニメの凄い所です
そして、ライバルから強烈なビームを受けたトゲトゲの返礼が、4話ぶりのライブシーン、フルサイズで聴かせてくれた「空白とカタルシス」です。
これは、まさに5人が繰り出す必殺技に見えました。
冒頭の音合わせやMCからリアルなフェスの空気がありますし、曲が始まればもう、テレビの前で観客気分でした。無意識に前のめりになって観ていましたね。
個人的に0:38の所で、曲に惹きつけられ人が集まっているところが
「あぁ、これがフェスだよな」
という描写で好きです。
これまで1話、3話、5話、7話とライブシーンがあり、「このアニメのライブシーンは、大体こんな感じ」というというおおよその雰囲気、ノリは理解している視聴者に二の矢を飛ばしてきたのが、2番以降です。
MV的に過去回のシーンが挿入されるのはこれまでもありましたが、今回は手書き描写でメンバーの過去と、そして文字でフレーズが入ります。それも全て、「過去の悲しみ」、ここまでの10話で何度も見せてきた、5人それぞれの心の傷です。
ミュージックビデオでは無く、メンバーのPVに見えました。
この流れの後、仁菜のシャウトに併せ5人全員の叫び顔が入ります。このステージに立つまでの全てを一気に吐き出すような、渾身のパフォーマンス。そしてこのバンドのキッカケになった桃香が、ギターソロで4人を引っ張っていくかのように歌います。
5人それぞれの親族も、それぞれの場所でこの「叫び」を見届けていました。もはや、熱狂を生み出す戦士と化した娘たちを誇らしく見つめる以外ない、そんな場面でした。
仁菜のお父さん、娘のシャツを飾っているのはクスッとしましたが。
![](https://assets.st-note.com/img/1718421026837-HBFIj7BFJ6.jpg?width=1200)
これ以上ない「爪跡」を残しましたね
ライブそのもののハードルもこれまでで一番高かったのに、まさかまさかの見せ方で飛び越えてきました。視聴者はもはや全員、トゲトゲファンでしょう。加えて、ダイダスのファンも相当増えた…そんな11話だったと思います。
残り2話、どうするんだ?と思わせる程の集大成感があり、バンドアニメの一つの到達点だったことは間違いありません。明らかにテレビから部屋をライブ会場に変えてくれました。
個人的にはまだボヤけている仁菜とヒナの関係をやって締めるのかな、と予想していますがすでにこの時点でこの作品のやるべきことや魅力は描き切っている気もします、それほど満足度の高い回でした。
さて、いよいよエピローグに入っていく今作ですが、しっかり5人のバンドになったトゲナシトゲアリ、最後は何を見せてくれるんでしょうね。
しっかり見届けていきたいです。
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144130205/picture_pc_08429bf819ddeb88af9ff3622b4e5b2f.png?width=1200)
ここまでの、ガルクラ感想記事です。