オトナプリキュア５話感想…夢原のぞみの、なんとかする力が凄い
昨日、オトナプリキュア５話「ノゾミノノゾミ」が放送されましたね。
毎回何かしら「新しい事実」が提示され目が離せない作品ですが、今回は主人公・夢原のぞみとその想い人、ココの再会が描かれました。
正直、ラストのそれが最重要ポイントで、そこまでの出来事は前座のような回だったとさえ思えています。
描き方の難しい、異世界の時間経過
原典であるプリキュア５で、妖精のココ、ナッツの出身地であるパルミエ王国というのが存在します。今回、大学を出て４年後という情報が出たのでのぞみ達が２６歳であるという仮定が可能になりました。つまりＴＶ版から１２年経っていると言う事になります（５は二年間放送されましたが、のぞみ達の学年が変わっていないため１４歳で固定と認識されています）。こちらの現実世界は１２年も経てば色々と変化が起きているものですが、ファンタジックな異世界で年月の経過を表現するのは難しい。ココ、ナッツの妖精の時の姿もですが、基本的にそのままなものが多いんですね。ですが今回、水が不足している、などの描写がありパルミエ王国にも相応の時間経過が見られました。ココが王なのもありますが、やはりＴＶ版の時より距離が開いてしまっている、お互い好意を持っていたのぞみとココ…という前提が描かれました。プリキュアは歴代作品でも毎度の様に異世界との交流を描いていますから、このオトナプリキュアにおいては異世界の描き方が一歩進んでいる印象を受けました。それは、ココとナッツがただのマスコットではないことを表しているのもあるかもしれません。
少年っぽさは薄れて青年になってますね
夢原のぞみが、中心にいる理由
今回、シャドウの攻撃を受けココに会えない寂しさから精神攻撃を受けるのぞみですがそれを越え、ココとの再会を果たします。こういう攻撃には強い、というのが以前も描かれているので予定調和な展開ではありましたが、先週異性との関係もスンナリとはいかない「社会人のリアル」を見せられた後でのこの展開に、夢原のぞみというキャラの特異性を感じました。
そもそものぞみというキャラは勉強も運動も苦手、ながら明るくポジティブな性格で周りを惹きつける無自覚のリーダー性を持つ存在でした。現在は現在の悩みを持ちながらも、夢であった学校の先生にはなれているし、想い人であるココともまた会うことが出来た。大人になっても、その叶える力はそのまま持っていると思えます。不思議なほど、１４歳のままの強さがあるんですね。シャドウとの戦いに難色を示すりんちゃんに対し「プリキュアの務め」と言い切るところにそれは色濃く覗いています。
より勇猛に立ち向かっている様にさえ見えます
シリーズとして振り返ってみれば、５～６人のチームになったのはプリキュア５が初で、それ以降は４人以上が定番化する訳ですがその中でセンターに立つリーダー、としての所謂「ピンクキュア」の子たちはいずれも底知れぬ器の大きさがあります。「スタートゥインクル～」の星奈ひかるなどはチーム内に２人も宇宙人がいますが、ひかるの方が宇宙人に見える程破天荒な性格をしているのはご存じの通りです。真ん中に立つには、傑出した精神性が必要なんですね。
何を救う物語か、を今後も注視
今回、敵の首謀者であるベルの目的も少し仄めかされる場面がありました。
「たとえプリキュアでも～」という台詞から、かつて味方側だったキャラなのでは、と推察されていますが、彼女の正体も今後明かされていくことになるでしょう。「大人の悩み」がクローズアップされているのでニチアサと比べると重み、苦味のあるストーリーではありますが、５話まで来て、毎回プリキュアサイドの「戦力」は強くなっているのが実態なので、むしろ敵側の方が追い詰められていきそうな予感がします。全１２話だそうなので、テンポも良いですね。
いう考察もあります。色んな想像が出来ますね
先の話に少し戻りますが、現在公開中のプリキュアオールスターズＦにおいても、
「物理的な力の強さだけが強さではない。信じる心がそれを越える」
という事を伝えています。夢原のぞみがリーダーである意味もその「願う心」の強さがあることだと、繋がりを感じるんですね。
このオトナプリキュア、３話の感想で書いた仲間は引き寄せ合うもの…という部分も併せ、敵であるベルの心をも解き、引き寄せていくのではないかと思っています。そんなプリキュアらしさを見せて欲しいと願いつつ、彼女たち自身も人生の困難から救われればいいなぁ、というのが希望ですね。
次回は再変身に最も消極的なりんちゃん回のようです。
当然、ルージュ復活に期待したいところですが…かつて一度変身に失敗したかれんさんが先に変身し、りんちゃんの背中を押すのならば熱いですね。
余談になりますが、彼女達も是非合流して欲しいです（笑）。
過去回の感想も、ご一読いただければ幸いです。