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「ふたりはプリキュア」をようやく我が手元に

もう半年前になりますが、昨年夏にこんな記事を書いていました。

手頃な価格で買えるようになっていたのでつい手が出てしまった、という初期プリキュアのBlu-rayBOXですね。で、この二つをポンポンとテンポよく入手してから、結構な間が開いてしまいましたが…

今年買った円盤、いきなり+8枚されました
実は映像特典など、内容が最も充実しているプリキュア円盤は
この初期3作品BOXだそうです、とある有識者より聞きました
それにしても、ポルンかわいいなぁチクショウ

やりました、これにて
「ふたりはプリキュア」
「ふたりはプリキュア Max Heart」
「ふたりはプリキュア Splash☆Star」

の、初期三作品をコンプリートです。セーラームーンをフルコンプした時に次ぐ達成感を得ることが出来ました。

まだ未見の作品もありますが、リアルタイム視聴がもう今年で6年目に入りますしもういっぱしのプリキュアファンを自称することも許されるでしょうか。いや、誰も最初からダメとは言っていませんけども。

久しぶりに観たのは、伝説のあの回

そんなわけで、せっかく手元に映像ソフトをお迎えしたので記念に観るか、と各話リストを眺めて、
「やっぱり、これだな」
と、選んだ回があります。
ファンにとっては伝説、語り草といっていい第42話です。

第42話ふたりはひとつ! なぎさとほのか最強の絆

なぎさとほのかの前に、闇の戦士たちが出現。彼らは一瞬の隙をつき、ほのかをさらっていってしまう。分断されて一人になり、激しく動揺するなぎさ。闇の空間に閉じ込められたほのかの体も、なすすべもないまま、少しずつ消失してゆく…。史上最大の危機を迎え、プリキュアの絆の意味が試される時が来たのだ。(dアニメストアより引用)

まさに友情を越えた、なぎさとほのかの強固な絆を描く30分の巨編といっていい伝説回です。一昨年の劇場版、プリキュアオールスターズFにおいてもこの回が名シーンとして使われました(作画、アフレコともに新規で)。
初代プリキュアといえば8話とこの回、と言われる程存在の大きなエピソードで、いずれもやはり二人の関係性が焦点になっているのがこの作品を象徴していると思います。

私自身5~6年ぶりかという視聴でしたが…

震えました。

二人とも女の子であり、それであるがゆえの男勝りなカッコ良さ
その両方が存分に炸裂する回です

これ、もう劇場版ですね。
と、言わんばかりの盛り上がり方です。
敵が「仲間のためと言うが、所詮間接的に自分のためだろう?」と心を抉ってきます。
90年代までの作品なら、
「そんなことはない、仲間を思う気持ちに嘘はない!」
と、反論するのがアニメ、マンガ主人公の常套句だったと思います。

ですがキュアブラック・美墨なぎさは
「それの何が悪いの!?」
と、開き直りとも取れる啖呵を切るんですね。ここが21世紀だなと思うのは浅はかでしょうか。
なぎさは、ほのかが居ない心細さ、辛さを隠さず認めたわけです。
戦う主人公が強くあろうとするのではなく、仲間がいなければ何もできない、それでいいんだと言えるようになったのはヒロイズムの進歩の一つとも言える気がしますね。

ああ、やった。
視聴者全てが、言葉に出さずとも気持ちを同じにできた場面
先日まほプリの記事でこの二人を百合と表現しましたが、
それよりもっと高尚な言葉はないでしょうか
そんな気持ちにさせられる、あまりにも尊いこのシーン
このあと「よしよしじゃなーい!」とコミカルなやり取りになるのも含めて、眩しい

「女の子だってあばれたい」
これが、そもそもプリキュアのコンセプトだったそうですが、それは即ち
「あくまでも、女の子である」
ということでもあります。どんなに超人的パワーを持っていたとしても、いつもそばにいる相棒がいなければ不安、会えないとなったら悲しい。
それは「弱さ」ではなく、心の美しさじゃないかなって気持ちにさせられた、とてもシンプルながら胸に刺さるふたりの物語でした。


この2004年の作品に、「当たり前」が詰まっている


おそらく全話中でももっとも気に入っているブラックのカット
スタッフの気合いというか、もう覚醒状態なのを感じられます
バトルシーンのスピード感、打撃音の迫力が物凄い
やっぱりこれ映画だよって思いながら観てました

その後の戦闘も、あらためて見ても迫力が物凄かった。
敵も残忍、冷酷で、最強のふたりを前に一切怯みません。全力の打撃戦が繰り広げられ、ポルンが飛びこんできて必殺技を繰り出し、ようやく決着します。女子中学生がまた、世界を救ったんですね。
この迫力を感じて「女の子だってあばれたい」が体現されていることを実感します。そしてこれが、「性の差がない」というアニメながらの誰もが気持ち良く観られる表現ではないかと思いました。
やたらと、ただ男女の区別を無くすことばかり掲げるジェンダーレス論者にこの初代プリキュアを見せてやりたい、そんな気持ちになりましたね。

可愛さと凛々しさを併せ持つブラック&ホワイト
性別は関係ない、とはこういうことではないでしょうか

もう20年以上前の作品ですが、王道を行きながらキャラクター、ストーリーがとても洗練されていて面白いと思います。
それゆえに、現在も続くシリーズの礎になり得たのだと言えますが、この1作目を今、観ても様々な学びがあります、それをたまに見返すことでよく覚えていきたいですね。

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