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ゲーム雑誌回顧録…ファミ通が「ファミコン通信」だった頃

先日、91年のファミマガを基にゲームハードにまつわる記事を書きました。

今日は、ほぼ同時期のファミ通が出て来たので、それについて書きます。

本当にTVゲーム総合情報誌だったファミコン通信


91年6月28日号です

この頃はまだ略称ではなく、「ファミコン通信」という誌名でした。こんな名前だった事を今や知らない人も多いのではないかと思います。あとこの頃は隔週刊で、間もなく週刊になる、という時期でした。
先日紹介したファミマガは任天堂ハード特化の雑誌で、扱っていたのはファミコン、ゲームボーイ、スーパーファミコンの三機種でしたが、ファミ通はそれに加えPCエンジン、メガドライブ、その他ゲームギアなども扱うゲーム総合誌でした。それは現在においてもそうですが、スマホ、PCといったデバイスの多様化が起こっている現代に比べると純粋なゲーム機が多種多様であった時代はいくぶん華やかさを感じます。

時代の活気と、まだまともな雑誌だったと思える誌面


レビュアーにも個性がありましたね

これは当時のクロスレビューですが、現在のと比べると随分辛口…というか、点数が低めなのがわかると思います。現在はやたら満点やそれに近い点数が乱発していてすっかり信憑性を落としているとはよく聞きます。メーカーへの忖度もあるといいますが、純粋に最近のゲームが没個性的、なのとレビュアーの質も下がっているという二重の要因があるのではないでしょうか。買う時の基準にも出来た伝統のコーナーですが、この頃のような機能は失われてしまっていますね。

ファミ通では「禁断の秘技」という名の裏技コーナーです

そしてゲーム雑誌定番の裏技コーナー、ネーミングがいかにも傾きたがり、ウケ狙いな印象ですが、このシムシティーの裏技とは妙に合致してしまっていますね(笑)。スーファミのシムシティーは私もやっていましたが、最初に警察署か消防署を建てまくって資金を増やす裏技とこの割当額ゼロを併用していた記憶があります、なんと悪どい市長でしょう。

それにしても…「ガバス」、懐かしいですね。

ディスクメディアに未来を感じていた頃


少なくとも自分の周囲では誰も持っていなかった幻のゲームハード、メガCDです
家庭用ネオジオですら、一人所有者がいたのですが

先にPCエンジンで発売され、大容量や音の良さを売りにCD-ROMの波が来ていた頃です。実はスーパーファミコンにもCD-ROMの予定があったのですが頓挫し、その時パートナーだったソニーがそれを元にプレイステーションを作った、というのはゲーム業界の有名な逸話です。
今やソフトはダウンロード出来る時代で物理メディアが不要になっていますが、この頃は光ディスクに未来感があったんですよね。

皆、ロード時間に文句を言っていましたが(笑)。

健在なことを喜ぶべきか


漫画が多いのもファミ通の特徴でしたね

ゲーム業界の情報量に対応するためか、週刊化したのもこの91年だったんですね。

思えばファミ通は80年代から残っている唯一のゲーム雑誌ではありますが近年は攻略などはほぼなく表面的な紹介のみであったり、一部のメーカーに偏向し表記に不備があったりと、内容の劣化による読者離れが著しいようです。単純な紙媒体の衰退、だけでは言い表せない没落をその薄さや書店での存在感の希薄さに感じざるを得ません。
それでも、ゲーム雑誌に心躍らせたかつての少年としては、今も残っていることを立派だと感じるべきなのかな…と複雑な思いを抱いてしまいます。

もう何年も買っていない人間が言うのも、大きなお世話だって話にはなるのでしょうけど。


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