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わんだふるぷりきゅあ!21話感想…並び立たずとも、4人の仲間

今週の「わんだふるぷりきゅあ!」第21話がとても良かった、という話を書きます。

堂々とイチャつくの、栄養価が高いのでもっとやってください

第21話「まゆとユキのスクールライフ」あらすじ
こむぎに続いて転校生として学校に通い始めるユキ。みんなでその日の家庭科の課題だったハンカチの刺繍に取り組んでいる最中、ユキは、こむぎといろはを連れ出します。そして以前、まゆが友達に誤解されてしまったことを打ち明け、「いずれ傷つけるなら、最初から近づかないでほしい」と伝えますが、こむぎといろはは「たとえケンカをすることがあっても、ユキやまゆと仲良くしたい」と答えます。
こむぎたちが次の授業を受けていると、運動場にガルガルがあらわれました。パンダ型のガルガルは学校じゅうの人々を眠らせてしまいますが、こむぎにはその能力が通用しません。おかげでいろはたちは目を覚まし、キラリンパンダを助けることができました。
放課後、こむぎたちは、完成したハンカチを交換しあいます。こむぎが刺繍したハンカチを見たユキは思わず笑ってしまいますが、その打ち解けた様子を見て、いろはとまゆも笑顔を浮かべるのでした。
(公式サイトより引用)

定番の、新キャラが転校してきました回だったのですが、メインキャラの魅力が全員出ていてとても良い回でした。

連続ものだから出せる、「静かな強さ」

今週一番のツッコミカットはここでしょう
高い能力と厄介オタクを一瞬で表現している神業です

まず学校の仲間入りを果たしたユキが、まゆにゾッコンであるくだりからしてキャラの強さと面白さを出していましたし、こむぎより賢そうながら本質的にはやはり飼い猫なのだ、という部分が面白かったですね。超絶美少女なのになんか変、プリキュアはこんなのばっかり転校してくる世界です。

まゆちゃんの過去話は重いものが多いですが、
それゆえにリアリティがありまた上田麗奈さんの実力も感じられるんですね

そして相棒、まゆちゃんはかつて没頭し周りの声が聞こえなくなるという習性から友達を失くした過去がユキから語られ、「新しい友達」を警戒していた…という背景が描写されました。元々お店の商品をデザインしたりそのセンスは表現されていましたが、その強みが裏目になった格好なんですね。これはまゆちゃん的には悲しい経験であり、いわば「欠点」とも言えるわけですが一概にそうでもない、という話にしているところが巧妙です。
それが、いろは&こむぎの部分にかかってくる流れになっているからです。

犬コンビの刺繍は壊滅的でしたが、それで落ち込んだりしないのがこの二人の強さですね

大雑把な印象ですが、中学生くらいになると友達の性格を理解して「あの子はこういう子」と自分の中に落とし込めるようになってくると思っています。自分とは違う部分を受け止められるようになるんですね。小学生の頃は理解されなかったまゆちゃんの特性を、犬飼コンビはしっかり受け入れている、そういう話に持っていくことと刺繍の出来栄えを以て、まゆちゃんの強みとして描いている点が上手いと思いました。これまでの回でキャラの性格をしっかり見せてきたからこそ、まゆちゃんは何もしていなくても結果的にこむぎ&いろはとユキを繋ぐキッカケになっています。
「みんななかよし!」という番組のキャッチコピーが、ここまでの積み重ねで活かされている、という印象もありました。

タローマンではないですがさすがにこの絵は
「なんだこれは?」としか言えません

そして、戦闘においてはワンダフルのタイヤ化というインパクトある絵面がありました。普通こういうのは「姿を変えられてしまった呪い」のようなものですが、本人が非常に楽しんでおり「いいのかコレ」みたいな決着の戦闘でした。無機物に変身して笑顔の主人公、もはや無敵です。

うーん、悟くん幸せ者だなコノヤロウ

ユキの学校デビュー回にして、4人の関係が一歩進んだ…そんな実りあるエピソードだったと思います。

楽しむために、思考を止める

今回に限ったことではないのですが、わんぷりについてはよく聞かれる感想として

「2人&2人として動いており、4人チーム感がない。結果としてメインのワンダフル、フレンディの存在が薄くなることがある」
「敵を倒さないのでカタルシスがない」

という批判を目にすることがあります。
意見としては真っ当なのですが、これらが強いものになると攻撃的な言葉に変わっていたりするのも、たまに見かけます。

私はこれまでアニメ感想文、映画感想文を書いてきていますが基本的には肯定的なことを書くスタイルで、いわゆるダメ出しは(ほぼ)しないスタンスであります。
上記のような意見を持っている人から、
「なんでもかんでも肯定するのは思考停止だ」
と言われた事もあります。


以前、別のプリキュア感想記事にて「作り手に敬意を持つべき」という持論も述べましたが、それとは別にこの「思考停止だ」という部分について言わせていただきたい事がありまして、
「なぜ思考停止が悪いのか」
と、私は考えているんですね。

テレビ、映画はただ鑑賞するだけのもので、内容に干渉することは出来ません。自分でプレイするゲームなど、自分で結果を変えられるものならば思考もしますが、出されたものをそのまま受け止められる柔軟さを持っていることを「能無し」のように言われるのは心外なんですね。
趣味、娯楽として鑑賞しているものだから面白いと感じながら観ていたい。その気持ちがあるからこそ、「なるほど今回はこういう話か、ここが面白いポイントだな」という前向きな分析のみを行っているわけです。「もっとこうすれば面白いのに」と感じる事はもちろんありますが、「そうじゃないから今回はつまらなかった」と発信したりはしません。

要は、楽しむために思考を止めているんです。
それを、選択しているんです。余裕があるから、選べるわけです。

毎週SNSでアニメについてブーブー文句を言っている人の中には、
「作品のためを思って苦言を呈している」
というスタンスの人がいますが、その根幹には
「自分好みのものを出せ」
という傲慢さがあります。それは、泣けば親がお世話をしてくれる赤ん坊のアクションと変わりません。
通ぶっていますが、子供なんですね。それが詳しい人、マニアの在り方であるというならば、私は素人で結構です。なんでも面白いと言って、毎週笑います。

特にプリキュアのような、メインが女児向けの作品を観ている大きなお友達には批評家気取りが多い気がしていますので、それを書かせてもらいました。

楽しみ方は人それぞれですが、アニメの感想で湿っぽいことはなるべく言いたくないのは皆、共通ではないでしょうか。
あくまでも、楽しんでいたいですよね。

感想記事を書く際に参考にするべく色々読む訳ですが、
そこにたまに嫌な言葉も混ざっていたりしますので
ユキのように、凛と構えていたいものですが

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