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映像作品感想

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映画中心の感想集です
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2023年7月の記事一覧

映画感想「映画 仮面ライダーギーツ 4人のエースと黒狐」(Filmarksより)

ギーツ単独の劇場版。 未来人が現代でゲームを楽しんでいる、言ってしまえばオモチャにされているという世界観のギーツ、その極みともいえる世界滅亡ゲームが始まり世界が4つに分裂してしまい…。 TVの序盤〜中盤に出ていた懐かしい面々もお目見えし、ギーツの総括的な側面もある単発エピソードだった。話の筋としては王道そのもので、最強系主人公があらゆる能力を奪われるも、最後に残ったものは…というベタだが熱い展開が良かった。さりげなくジャマトの設定について重要な事が明かされていたり、深掘り

映画感想「映画 王様戦隊キングオージャー アドベンチャー・ヘブン」(Filmarksより)

恒例の夏映画、昨年はただのコントだったが今年は如何に。 シュゴッタムの戴冠式にて、突如ギラの幼馴染デポニカが歌と共に現れ、「ある国」招かれる…。 ちょうどTV版の進行とリンクした展開で、違和感なく観られた。相変わらず異世界を描くCGが凄いと思う。 綺麗事で済まさず、この世は地獄だと言いきるギラの言葉に現代性を感じた。そう、だからといって後ろ向きになってはいけない。強い気持ちで前に向かわなければ、というメッセージが感じ取れたのはとても良かった。曲者揃いでなかなか「戦隊」とし

映画感想「レディ・プレイヤー1」(Filmarksより)

「オアシス」という仮想世界が世界中に浸透している2045年を舞台にしたSF アクション…なのだが、ミステリーでもありホラーなシーンもある贅沢な作品。 ポップカルチャーがこれでもかと登場する「オタクの夢」が詰まった映画で あり、CGアニメと実写が絡み合うこれは「VRアクション」という新ジャンル ではなかろうか。 大雑把な印象を言えば、サロゲートの世界観に仮面ライダーエグゼイドを混ぜた物語という印象。サロゲート程人々に病的なイメージは無く、エグゼイド程切迫感や重さは無い。 この

映画感想「幽☆遊☆白書 冥界死闘篇 炎の絆」(Filmarksより)

Blu-ray BOXにて24年ぶりに鑑賞。 原作は終了間際、アニメは仙水編の途中だったのでこの話が何処に入るのかよく分からないのだが(暗黒武術会の後?)かえって平和な状況に見えてしまう冥界事件である。 オリキャラのひなげしが可愛くて、ボロボロのぼたんも色っぽくて良い。 初戦は負けていく流れかと思いきや一人だけ勝ってしまう桑原、色々名言も残しており熱い男である。 大塚芳忠さんや三ツ矢雄二さんは現在も現役バリバリだが、やはり声が若いなと感じた。 VHS・LDのみだったこの

映画感想「七人の侍」(Filmarksより)

黒澤明監督の代表作であり、世界中の映画人に影響を与えた傑作。 3時間半という長尺ながら侍探し・戦の準備・合戦が1時間ずつという構成のためバランスが良く飽きが来ない。登場人物たちも魅力的で主役の二人、菊千代と島田勘兵衛はそのまま三船敏郎と志村喬を侍にしたような役付けが見事である。 戦国時代の身分の壁を乗り越えて百姓と侍が共に戦うストーリーは後の映画、ドラマ、小説、漫画に与えた影響が限りない。一貫して娯楽作品としての面白さが際立っている演出センスにも脱帽する。 近年、4K上

映画感想「仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判」(Filmarksより)

仮面ライダー初の配信オリジナル番組がシーズン2を経て完結を迎える劇場版。 この作品の人気の要因は過激な描写ではなく(それも一つではあるが)、対立する 思想が甲乙付けがたく展開が読めない所にあると思っている。主役の二人は共に ヒーローであり、アンチヒーローなのである。 その二人の戦いが遂に決着を迎えるが、そこに絡むアマゾンの新しい事案が これまたとんでもなく悪趣味。MX4Dでの鑑賞だった為その悪趣味さ加減が嗅覚に 訴えられたのはとても強烈だった。 舞台となる切子聖園の不気味さ、

前期、視聴したアニメの話「推しの子」と「水星の魔女」

先日るろうに剣心の話をしましたが、前クール観ていたアニメについて綴ろうかと思います。 現代劇&SFの二本、その共通点 前クールで観ていたのは「機動戦士ガンダム 水星の魔女」と「推しの子」です。推しの子については見始めの頃に記事にした事もありました。 水星の魔女は昨年秋から観ていたのでそりゃあ続きは観るでしょって感じで、推しの子は1話で衝撃を受けての視聴でした。 この二作は、現代劇とSFロボット物という全く違うジャンルですが不思議な共通点があります。それは、 ・「親」に

映画感想「映画 プリキュアオールスターズDX(デラックス)みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!(Filmarksより)

フレプリTVシリーズ完走記念鑑賞。 この時点での全4組が揃い踏みする、初のオールスター映画。 強敵が現れ、それを倒すというのみのストーリーで特に表立ったドラマは無い。 その代わり全員の活躍が満遍なく描かれ、作画のレベルも高くアクションもスピード感、パワー感抜群。 これはシリーズファンへのサービス作品であり、「夢の共演」を具現化した合作のお手本のような映画。 お互い名前も知らない状態でも阿吽の呼吸で共闘する、そんな彼女たちが眩しかった。 ミラクルライトの出番も、とても美味し

(ネタバレあり)映画感想「君たちはどう生きるか」(Filmarksより)

「風立ちぬ」以来の宮崎駿監督作品。 事前に情報がほとんど無いままの公開だったが、そのためか席の埋まり具合は上々だった。 宮崎御大は82歳、かの黒澤明が遺作を撮ったのが83歳だった事を思えばもう引退撤回の余地もなくなってきているかもしれない。 それゆえにこれまでの作品のテイストが多分に盛り込まれた冒険ものになっており、集大成的な一本と呼んでいい仕上がりだった。 太平洋戦争を体験した世代も残り少なくなり、この昭和の空気を描ける映画監督はこの人だけかもしれないと思いつつ、途中から

映画感想「ゴジラ FINAL WARS」(Filmarksより)

ミレニアムシリーズ最終作。 もはや興行として頭打ちだったがゆえにファイナルを掲げてヤケクソ気味なコメディ映画で攻めてきた怪作である。 その路線はある程度成功しており、有名な「マグロ」云々の台詞は普通に笑えた。 しかし、1954年に核兵器批判のメッセージから始まった日本を代表する特撮映画が邦画の斜陽と相まって行き着いた先がコレか…と物悲しくなってしまう。 「これで、全て終わったのね」 「いや、始まったんだ新しい戦いが…」

映画感想「劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ」(Filmarksより)

配信終了日に駆け込み鑑賞。 TVシリーズの編集版だが、マクロスらしくアレンジの加わったセミオリジナル作品。 TV版をリアルタイム視聴してはいたが、ほぼ忘却の彼方だった為テンポ良くまとまったダイジェストとして新鮮な気持ちで楽しめた。 そして、フレイアの夢を追い異星を訪れ、暖かい仲間に出逢い順調に進むも母星との戦争が始まってしまうという展開、これは奇しくも今の世界情勢とリンクしてしまっている。その中で自分の出来る戦い方を貫き平和に辿り着くストーリーは、偶然ではあるがあまりにも胸

映画感想「リビング ザ ゲーム」(Filmarksより)

2015年までの、ストリートファイター「4」時代のプロゲーマー達の記録。 ももちとウメハラを中心に生活模様、大会の最中の表情を捉えている。 大会の結果はリアルタイムで追っていたので知っているのだが、ゲーム画面はそこまで映さず、あくまでもプレイヤーにスポットをあてた意義のあるドキュメントだった。 未だ未成熟な業界、先行きの不透明さに不安を感じながら格闘ゲームに打ち込む姿、特に自分がウメハラと同世代のゲーマー故に共感よりも不安視が強く 残ってしまった。 ジャスティンやゲーマービ

映画感想「君の膵臓をたべたい」(Filmarksより)

実写版から一年、再度同じ物語をアニメで観る事になった。 一言で言うと完成版。 実写版の不満点だった「現代の大人側キャストに違和感」 「テーマが恋愛&難病としてラストシーンにチグハグ感」 が、アニメになる事で解消され作画の美しさと相まって芸術的な青春物語に昇華している。 これは生き方の物語であり、タイトルは生への渇望ではなく感謝の言葉だった。 「僕」は生きる道を選び、桜良は残った人々の中で生き続ける。 原作がそもそもアニメ向きだったのだと思うが、実写版を経て見事な二回めの映

映画感想「ラブライブ!The School Idol Movie」(Filmarksより)

TV版を観たのが一年以上前だったのでキャラの名前も曖昧な状態での鑑賞だったがそれでも感動出来た。 とにかく女子しか出て来ないし、ライブシーンはオーディエンスも出て来ないPVになっている。 これは映画館の観客をオーディエンスにした「ストーリー付きイメージビデオ」だというのが感想。 この作品は圧倒的にキャラクター人気でブームを起こしたもので、劇場版で皆が観たいものを素直に観せてくれた作品ではないだろうか。 現実感がない、という批評も目にしたが、現実感が必要ない映画だと思う。