第二次ジョコウィ内閣から何がみえるか
すでにご存じの通り、ジョコ・ウィドド(ジョコウィ)大統領とマルフ・アミン副大統領が2019年10月20日に就任した後、新内閣の組閣作業が進められ、10月23日朝、第二次ジョコウィ内閣の顔ぶれが発表されました。
先の第一次内閣(2014~2019)では、「働くインドネシア内閣」(Kabinet Indonesia Kerja)と命名されましたが、今回の第二次内閣(2019~2024)は「進むインドネシア内閣」(Kabinet Indonesia Maju)と名付けられました。新内閣は、大臣ポスト34、大統領府長官など大臣と同格ポスト4の計38ポストで構成されています。
大統領府の前でリラックスした雰囲気の新内閣発表。(出所)https://news.detik.com/berita/d-4756478/ini-susunan-lengkap-kabinet-indonesia-maju-jokowi-maruf
今回の新内閣では、過去に2度ジョコウィと大統領選挙を戦った政敵のはずのグリンドラ党・プラボウォ党首が国防大臣で入閣したり、ライドシェア・配車サービスの大手となったゴジェックのナディム・マカリムCEOが教育文化大臣で入閣したりと、メディアにとっても話題性に富んだ、ユニークな組閣として注目されています。
組閣からまだ間もない段階で、この新内閣の性格や意味、今後5年間で何が起こりそうか、などについて論じるのは時期尚早かもしれません。今後の分析によっては、新内閣に対する評価が大きく変わる可能性も否定できませんが、ともかく、現時点でいえそうなことを筆者なりに提示したいと思います。
本稿では、まず、新内閣の閣僚をいくつかのカテゴリーで分けて分類し、その性格を抑えてみます。次に、軍人出身者の存在、経済閣僚の陣容、政権の安定度の3つのポイントを置き、それらから見えてくる第二次ジョコウィ政権の特徴について、ザクッと論じてみます。
第二次ジョコウィ内閣 閣僚名簿
ここから先は
¥ 300
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?