第7話「シャル・ウィ・ガンダム?」感想
1 「GUND-ARM」を巡る三社の思惑
冒頭の会議シーンで御三家のCEOが揃い、何らかの合意に達します。
前後の状況から考えると、
・グラスレー社:デリング総裁の「GUND-ARM」に対する態度(容認/否認)を確認すること。
・ペイル社:「GUND-ARM」開発部門を尻尾きりに使いつつ、グループ内の「GUND-ARM」開発状況の確認及び妨害すること。
・ジェターク社:二社に協力しつつ、自社の「GUND-ARM」開発の遅れを挽回する機会を掴むこと。
ではないかと推測します。
その意味で、ラウダがプロスペラに接触したのは、
・シン・セー開発公社をジェターク社系列への取り込み
が最終目的だった可能性が高いと思います。
2 「21年前=ヴァナディース事変」の確定
今回、前日譚「プロローグ」が「21年前」だと確定しました。
これに伴い、
・「スレッタ=エリクト」
・「プロスペラ=エルノラ」
の両方について、疑惑が生じることとなりました。
これは多くの人が指摘していることですが、
・「強化人士4号」=市民ナンバーのない人間を改造
ということから、「水星の魔女」世界においては、
・「クローン技術」は未発達=クローンの大量生産や成長促進等は不可能か高コスト。
・別人の容姿にすることは容易=外見からの本人確認はほぼ無意味。
ということになるからです。
逆に言えば、
・「パーメット高適性を持つエリクト・サマヤ」であれば、クローン生産の費用対効果が十分に見合う。
・「エリクト・サマヤのクローン」の利用価値が十分に高ければ、「復讐を強く望む者」は誰でもプロスペラになり得る。
ということになります。
勿論、こちらも多くの人が指摘している「魔法少女リリカルなのは」との関係性、
・プレシア≒エルノラ=実母
・アリシア≒エリクト=実娘
・フェイト≒スレッタ=娘のクローン
の可能性は十分に考えられますが、現時点では判断材料がないため保留とします。
3 シャディクとニカの関係性
こちらも色々な憶測を呼んでいますが、シャディクとニカの意味ありげな会話がありました。
・シャディク=グラスレー社CEOの養子
・ニカ=地球寮在籍=地球系企業の推薦者
ということから考えると、
・ニカを推薦した地球系企業=グラスレー社の系列もしくは下請け
という上下関係が背後にあるという可能性が考えられます。
勿論、
ニカ=地球系企業の送り込んだスパイで、学園で暗躍している時にシャディクと何らかの暗闘があった
という可能性も否定できず、その方がお話として盛り上がりますが、現時点では判断材料がないのでこちらも保留とします。
4 株式会社ガンダム
魔女裁判での弾劾からスレッタを救うため、ミオリネが即興で立ち上げた
「人道問題をクリアする『GUND-ARM』開発を目的とする」会社
です。
持株比率の関係から、
25%=自社の持株≒自己資本
75%=ベネリットグループ内企業からの出資資本
という形にすることで、
・連結決算を回避する=事業失敗時の会計問題やブランド棄損を防ぐ
・25%自己資本で迅速な意思決定を可能にしつつ、グループによる統制を一定程度維持する。
というビジネス・スキームになっていると思われます。
実際、ミオリネが出資を呼び掛けた際に、
デリング総裁の出資=持株比率3%=会計書類の閲覧と株主総会開催の権限を確保
という絶妙な出資をしていました。
とは言え、この会社は多くの問題が山積しています。
私が直ぐに思いつくだけでも、
・「ガンダムの呪い」=何をどうすれば目的達成なのかがそもそも不明。
・吸収合併するペイル社の「GUND-ARM」開発部門の技術は欠陥だらけ。
・吸収合併するシン・セー開発公社の「GUND-ARM」開発部門に実態が存在するのか不明。
・残り72%の持株比率が不明のため、常に敵対的買収の危険が付きまとう。
等があり、事業が軌道に乗る保証が全くないと言わざるを得ません。
おまけに、ベネリットグループ御三家を始め、様々な勢力から人員が送り込まれるでしょうから、まともな会社運営が可能かも未知数です。
ただ、学園を舞台に学生ベンチャーを立ち上げるという展開は非常に面白そうで楽しみではあります。
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