波の湯シュウジ。⑨#18禁 エピローグ
『・・・アカネちゃん・・・』
『・・・はえぇ・・・?』
『・・・まだシたい。』
『ちょっえっ・・・!!
むりむりむりむり!!!
えっ・・・ちょっとぉぉ・・・
なんでまだおっきいのぉ・・・?』
『だって・・・
アカネちゃんかわいすぎるから・・・』
『あダメゾクゾクするっ・・・!』
『・・・イヤ?』
『イヤじゃないけど嬉しいけど・・・』
『けど?』
『気持ちよすぎてもたない。笑
でも・・・
これからはいつでもいーよ?』
『おぉぉ・・・!』
『あダメっ!!!今はダメっ!!!
死んじゃうぅ・・・
・・・風邪ひいちゃうからベッド行こ?』
『うん。』
『・・・あちょと待って・・・』
『ん?』
『立てない。笑』
『あぁ・・・笑』
ーーーーーーーー
それから。
じいちゃんは退院し、
医者からは「無理は禁物」と言われたらしい。
見た目も気持ちも若いから
まだまだだいじょぶって思ってたけど、
じいちゃんもそんな年なんだなぁ。
そんなじいちゃんを見てたら、
俺の心も決まった。
決して、かわいそうだからとか同情とか
そうゆうんじゃない。
この「波の湯」を、
カタチを変えてでも残したい。
そう思った。
それは、
こないだお見舞い行ったときに言われた、
「みんなウチで悪ぃもん全部流してもらってもらって
気持ちよくなって帰ってもらうんだぃ」
って言葉に、
「そうゆう場をなくしちゃいけねぇ」
って思いに、
感化されたから。
今はじいちゃんに、
風呂屋のイロハを優しく教えてもらってる。
『シュウジよぉ・・・』
『なに?』
『アカネ以外の何人か、
これからどぉするつもりだぃ。』
あぁ・・・それなんだよなぁ・・・
てゆうかなんでじいちゃん知ってんのかな。笑
『なんでわかんのかって顔だな。笑』
『え。』
『俺もおんなじ経験あったからだよ。』
『え、そぉなんだ・・・』
『不思議な話だけどな。
ここの神様の思し召しかもしんねぇ。』
『うん・・・』
かもしれない。
『でもよ、
もしかしたらおめぇの抱えてきたトラウマかもしんねぇし、
そのコたちの抱えてる何かかもしんねぇ。
それをよ・・・』
『それを?』
『悪ぃもんをよ、全部洗い流して生き直してもらうのがよ、
こーゆー場所なんじゃねぇのかい。』
・・・え、そんなもん?笑
『人によっちゃよ、
おめぇの行動は自分勝手にうつるかもしんねぇ。
でもよ、もしかしたら
そのコたちと色々あったから気づけたことも
あったんじゃねぇか?』
・・・あぁ。アカネちゃんのこと。
『だったらよ、それも無駄なことじゃねぇし、
繋がった縁を無下に切るこたねぇぜ。』
・・・まぁ一理ある。
『まぁただ・・・』
『ただ?』
『アカネにゃバレねぇよぉにウマくやれよ。笑』
いやだからそれが難しいんだってば。
完