【深夜の配信者】②#18禁

(昨晩はスゴかったな・・・)

そんなことを考えながら
出勤の準備をする。


彼の名は、山村シンゴ。
とある業者の営業マンだ。
退職する社員の代わりに、
本社からこの郊外の街に転勤してきた。

今日で引っ越してきてから2週間。
昨晩は、寝酒を作るための炭酸水を切らし、
自販機を求めて夜の散歩に出た。
行き先は少し先にある大きな公園。
到着すると、
郊外の住宅地であるためか人はいない。
・・・と思いきや。
自販機に照らされてひとりの女の人影が。

(全裸だ・・・)

知り合いもいない土地であることも相まり、
大胆になった彼は、そっと近づいて
後ろからそっと声をかける。
・・・驚き振り返った彼女は・・・

(めちゃめちゃかわいい・・・!)

夜とはいえ、
そんなところで大胆にもオナニーをしていた彼女。
・・・少し焦らしながら刺激を加えると、
あっという間に、潮を吹きながら激しくイッた。
そして、黙っていてほしいと懇願する。
なんでもするから、と言う彼女の目は
とろけていた。
この異常な状況に彼女は、興奮していた。
そしてその勢いのまま、彼女に襲われた。
悔しいので途中でやり返すと、
それを待ちわびていたかのように彼女は
連続して激しく絶頂した・・・。

「この公園を夜の散歩コースにする。」
そう伝えて去ったものの、
彼女はまたあそこにくるのだろうか・・・。


『あっヤベ!』
そんなことを考えていたら時間がおしてしまった。
今日は引き継ぎ3日目だ。
仕事モードに、切り替えねば。


退職する彼は、実家の家業を継ぐらしい。
しかし、これから会わなくなる人間にそこまで興味はない。
適当に愛想よく合わせながら、
とある商社のところへ。

その商社は彼が飛び込みで開拓した顧客らしく、
大手の他社が入り込んでいるため
なかなか食い込めないらしい。
まぁこういったものはタイミングだし、
気長にやるしかないか。
とはいえ、信用商売だから
あまり担当が変わるのもよくないと思うのだが。
そんなことを思いながらも
自動ドアを抜け、受付に向かう。

『いらっしゃいませ。ご予約は・・・』

そう言った受付の彼女。
どうやら向こうも俺の顔に気づいたらしい。

・・・昨晩の、彼女だった。

しかし、
お互い気づかぬフリをして商談スペースへ。
すると同僚が
『もしかして知り合いですか?』
と聞いてくる。

・・・スルドいな。

『いやぁ、キレイな人だと思って。
見惚れちゃいました。笑』

『ですよねー僕も思ってました。
なんか向こうもまんざらじゃなかったっぽいですよ?
えーちょっと頑張ってくださいよー。』

心にもないことを言ってくる。
頑張るもなにも。
頑張った先にあるものを・・・
俺たちはもう既にしている。

引き継ぎと軽い商談を済まして、出ようとすると
彼女がこちらを見ている。
一旦出口へ行きかけて、

『あっ、ちょっとトイレ行ってきます。
先に車戻っててください。』

と伝えると

『えーあの受付のコに声かけるんですかー?
・・・いやいや冗談ですよ!笑』

と茶化された。
正解だ。


トイレの方へ向かう。
まだ彼女はこちらを見ている。
目が合う。
動く気配はない。
考えてみれば当然か。
彼女は受付嬢だ。
そんな簡単に席は立てないか。

トイレしたフリをしてドアを開ける。
・・・と、彼女は出てすぐの所に立っていた。

『・・・こんにちわ。』

『・・・あのっ・・・』

彼女はなんだかモジモジしている。
幸い、ここは角を曲がり奥まった場所だ。
・・・悪いクセが顔を出した。

『・・・なぁに?』

笑顔で、優しく耳元で囁く。
途端に彼女の目がとろんとする。

『・・・あのぉ・・・』

『今晩もあの公園、来る?』

『・・・はい・・・。』


夜。

会社帰りに、営業車で直接公園へ向かう。
するとすでに、彼女はいた。
・・・しかし。
少し様子が違う。
謎の光に照らされながら、
彼女は下着姿だ。

少し近づいてみると、
彼女はその光に向かって
話しかけているように見える。

(・・・どうゆうことだ?)

『んっ・・・んぁ・・・
気持ちくなってきちゃたぁ・・・んふ・・・』

(・・・なるほどね。)
一瞬で全て悟った。彼女は。

(配信者、ってわけね・・・)

続く→

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