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よあけのばん
2022年2月27日 11:00
あるところに老夫婦が暮らしていました。いつもふたりで仲睦まじく過ごしていましたが、時間の経過には勝てず、少しずつ少しずつ、おばあさんの様子が変わってゆきました。最初は小さな物事の物忘れ程度でしたが、次第にそれは酷くなり、いつしか手に持ったものがなんなのかすらわからなくなりました。おじいさんはちぐはぐなおばあさんの会話に毎日毎日優しく付き合っていましたが、ついにおばあさんの一言で限界が訪れます