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ノンサッチ自警団新聞/Vol.16

【2019年12月16日】Vol.16 “速報!春の自警団まつり開催ほぼ決”号

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【速報! 春の自警団まつり🌸開催ほぼ決】リアノン・ギデンズ、フランチェスコ・トゥリッシとのデュオで来年3月に4年ぶりの来日が決定。あの演奏を至近距離で体験できるなんて。ああ、これを奇跡と呼ばずにどう呼びましょう。楽しみすぎてドキドキ💓(Instagramより)

●ああ。この時の、天にも昇る心地を思い出すと……未来は誰にもわからないものです。3か月後には夢のようなステージを目の当たりにしていると信じて疑いませんでした。心配といえば、果たして国内盤も出ていない日本で集客は大丈夫なのだろうか。ということくらい。この時点でリアノン&フランチェスコの全米ツアーはソールドアウト続出。米国では大統領選挙があったり、人種問題が深刻化するなど、リアノンの日常に大きな影響を与える変化が次々と起こった時期だが、そういった歴史的な激動ともいえる時代の中にあって、彼女の音楽もまた「やるべきこと」に覚醒したというか、いよいよ本領発揮という感じになってきたところだった。そういう意味では本当にいちばん旬な時期での来日になるはずだったのが。

●もしも、だ。2019年12月に、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』よろしく、未来の自分が現代にやってきて「3か月後、日本中からコンサートがなくなってるよ!EXILEの東京ドームだけじゃない、街の小さなカフェライブも何もかもなくなるよ!来日公演?とんでもない。2021年中は無理だよ。オリンピック?えーとね…」とまくしたてたとする。あなただったら、未来の自分が言ってることを信じるだろうか。私だったら信じない。未来から来たとはいえ自分自身である人間が言っていることだとしても。信じるどころか、未来の自分はどうやら何らかの事情で道を踏み外してダークサイドの闇に堕ちてしまい、金に困ったあげく頼る相手もなく、過去の自分自身を陥れて何とかしようと思ったに違いない、公演が中止になるが、返金手続きに手数料を払わなければいけないので今から一緒にATMに行こう…くらいのことを言うに違いない……くらい疑うかもしれない。

だって、<3か月後に日本中のコンサートが消える>とか、それって何ていうSFパニック映画だよ。という話ですよ。

●この歓喜に満ち溢れた速報から3か月後。コンサートどころか、花見どころか、やることといったら、毎日、マスクと消毒アルコールを探し求めてドラッグストアを巡り歩くくらいの毎日が待っているとは誰も想像できなかったよねー。ただ、リアノンは最後まで来日しようと頑張ってくれていたのだ。この時期、次々と国内外のアーティストの公演中止・無期延期が伝えられる中、少なくとも私が行く予定にしていた公演でいちばん最後に延期が決まったのはリアノン&フランチェスコだった。本来ならばオーストラリア縦断公演から日本に向かい、そしてアメリカに帰る…という予定で、オーストラリアでの公演中もずっと、伝え聞くところでは本当にラスト・ミニッツのギリギリまで来日の可能性を前向きに検討してくれていたという。結局、公演はかなわず、しかし「中止」ではなく「延期」という形で再来日を約束。しかも、丁寧な日本語で(!)延期のおわびメッセージ動画までSNSに投稿してくださった。うれしかったです。


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