あつかったらぬげばいい
「あつかったらぬげばいい」という絵本をご存知だろうか?絵本作家のヨシタケシンスケさんの絵本だ。
たぶんヨシタケシンスケさんで一番有名であろう絵本は「りんごかもしれない」という絵本かもしれない。
かく言う私もヨシタケシンスケさんを知ったのは「りんごかもしれない」だからだ。
「りんごかもしれない」の内容をざっくり言うと、こどもがテーブルに置いてあるりんごを見てもしかしたらといろいろと想像を膨らませるという内容になっている。
ユーモアたっぷりで絵も可愛く面白い絵本だ。
もともと奥さんが絵本を集めるのが趣味で(特にすこし怖い感じの絵本)それで知ったのがきっかけで、そのときは奥さんの買ってきた絵本を流し読みする程度であった。
娘が生まれて自分も娘に絵本を買うようになった。絵本と言っても乳幼児用で「しましまぐるぐる」とか「いろいろばあ」といった色のコントラストがはっきりしていてストーリーといったものもなく絵と声で楽しませるような絵本がメインであった。
ヨシタケシンスケさんの絵本はまだ娘には早いのであったが、あるとき娘が絵本を読んでと言わんばかりに家中にある絵本を頻繁に持ってくるようになった。
読んであげると、読んでる途中なのにまた違う本を持ってきては読ませてを繰り返すようになった。
その中に奥さんのコレクション絵本であるヨシタケシンスケさんの絵本もあったのだ。
読んでと娘が持ってきた絵本を邪険には出来るはずもなく読んでいるとその中の一つに「あつかったらぬげばいい」があったのだ。
「あつかったらぬげばいい」を読んでいると、他の絵本にはない感情が生まれていることに気がついた。
この絵本は
あつかったら ぬげばいい
というところから始まる。
本当にただあつかったから、ぬぐのだ。
次のページを開いて読むと、
ヘトヘトにつかれたら はもみがかずにそのままねればいい
というように、
なになにだったら なになにすればいい
というふうな定型分が続くのだ。
この定型分を声に出して読んでいると気持ちが楽になるというか、自分に言い聞かせるような感じになり自分が肯定されているような、そんな気持ちになるのだ。
娘が次の絵本を持ってきても思わず読み進めてしまったのだ。
ここではじめて気がついたのだ。声に出して読むと絵本の印象がこんなにも変わるのかと。
なんとなく、黙読していたときにはきがつかなかったのだ。
ヨシタケシンスケさんは「あつかったらぬげばいい」をそういう意図で書いたからはわからないが声に出して読んではじめてこの絵本の良さに気づけたように思う。
今一番、声に出して読んで欲しい絵本だ。
ダダ・センプチータ にぎやか師 中村圭吾 でした。
○公演概要○
ダダ・センプチータ
「踊れない夜の嘘つき」
日時
2024年5月
4日(土)15:00/19:00
5日(日)15:00/19:00
6日(月)13:30/17:00
会場
カフェムリウイ
(世田谷区祖師谷4-1-22-3F)
チケットご予約フォーム
https://www.quartet-online.net/ticket/yiopgqv
※役者個別の窓口はございません
予約 3500円
当日 4000円
U-25 2000円(受付にて年齢のわかる証明書をご提示ください)
※別途ドリンク代を頂きます
作・演出
吉田有希
(ダダ・センプチータ)
出演
サトモリサトル
梁瀬えみ
(演劇ユニット マグネットホテル)
(以上、ダダ・センプチータ)
尾形悟
(演劇ユニット マグネットホテル)
宇都有里紗
大村早紀
制作協力・当日運営
木村優希
(演劇ユニット「クロ・クロ」)
音響・照明
小林和葉
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?